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通帳の名義変更と銀行口座の氏名変更【2026年版】手続きと必要書類を解説

2026年09月29日 公開

通帳の名義変更と銀行口座の氏名変更【2026年版】手続きと必要書類を解説

「結婚して名字が変わったけど、銀行口座の名義変更ってどうすればいいの?」

厚生労働省「令和6年(2024)人口動態統計(確定数)の概況」によると、2024年の婚姻件数は48万5,092組にのぼります。婚姻に伴う改姓が発生するたびに、銀行口座の通帳名義変更手続きが必要になります。また、相続や離婚など、口座の名義変更が必要になる場面はさまざまです。

この記事では、銀行口座の名義変更が必要になる主なケースと、それぞれの手続き・必要書類を、わかりやすく解説します。


この記事のアドバイザー

記事監修アドバイザー認定済み田口 秀一田口 秀一(タグチ シュウイチ)外資系金融機関で10年以上の経験を通し、主に「投資初心者」向けに、「賢い家計の見直し術」から「ゼロからの投資の始め方」などのオーダーメードでサポートをしてきました。何事も興味を持ったタイミングが始め時です。不安もあるかもしれませんが、この機会に一緒に最初の一歩を踏み出しましょう!得意分野: 資産運用・生命保険


銀行口座の名義変更とは?変更が必要になる主なケース

銀行口座の名義変更とは、口座に登録されている名義人の氏名や情報を、現在の状況に合わせて更新する手続きのことです。

名義変更が必要になる主なケースは以下のとおりです。

- 結婚・離婚による氏名変更:婚姻や離婚で名字が変わった場合

- 相続:名義人が死亡し、相続人が口座を引き継ぐ場合

- 住所変更:引越しなどで登録住所が変わった場合

- 法人名・会社名の変更:法人口座で会社名が変わった場合

なお、「親から子へ名義を変更したい」というケースは、原則として銀行では認められていません。口座はあくまで名義人本人のものであり、他人への名義変更は口座を新規開設して残高を移動する方法をとることになります。この場合、贈与税や相続税の扱いについて注意が必要です。


【ケース別】口座の名義変更に必要な書類と手続き方法

結婚・離婚による氏名変更の場合

氏名変更の手続きは、基本的に銀行の窓口またはアプリ・郵送で行います。必要書類は銀行によって異なりますが、一般的には以下が求められます。

- 氏名変更後の本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)

- 旧姓から新姓への変更を証明する戸籍謄本または戸籍抄本

- 通帳・キャッシュカード

- 届出印(新旧の印鑑)

手続きが完了すると、通帳やキャッシュカードが新しい氏名で発行されます。なお、2019年11月5日からは住民票やマイナンバーカードに旧姓を併記できるようになりました(国税庁広報資料より)。旧姓が記載された本人確認書類は、旧姓での銀行口座の名義を証明する場面でも活用できます。

また、2026年3月13日に閣議決定された「第6次男女共同参画基本計画」では、旧姓使用の更なる拡大に向けた法制化の検討が明記されており、今後は金融機関での旧姓利用がさらに広がる可能性があります。

夫婦の共同口座の作り方|開設手順と銀行口座の管理方法【2026年版】も参考にしてみてください。

住所変更の場合

引越しなどで住所が変わった場合も、銀行への届出が必要です。多くの銀行ではインターネットバンキングやアプリから変更できます。窓口で手続きする場合は、新住所が記載された本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)と通帳・印鑑を持参しましょう。

住所変更の届出を怠ると、重要書類が旧住所に届いてしまうことがあります。引越し後は早めに手続きを済ませることをおすすめします。

法人・会社名変更の場合

法人口座の会社名変更は、個人口座と手続きが異なります。登記事項証明書(商業登記簿謄本)や印鑑証明書など、法人格を証明する書類の提出が必要になるケースが多く、対応は窓口限定となることがほとんどです。事前に取引銀行に確認しておくとスムーズです。


相続による銀行口座の名義変更・手続きの流れ

名義人が死亡した場合、銀行口座は原則として凍結されます。相続手続きが完了するまで、引き出しや振込などの取引ができなくなります。

相続による口座の名義変更・解約の手続きには、一般的に以下の書類が必要です。

- 被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで連続したもの)

- 相続人全員の戸籍謄本・印鑑証明書

- 遺産分割協議書(相続人が複数の場合)

- 通帳・キャッシュカード

手続きに2週間以上かかることも多いため、早めに銀行へ確認することが大切です。

相続前でも引き出せる「仮払い制度」

2019年7月1日施行の改正民法(民法第909条の2)により、遺産分割が完了する前でも、各相続人が単独で預貯金の一部を払い戻せる「仮払い制度」が創設されました。

払い戻し可能額は「相続開始時の預貯金額 × 1/3 × 法定相続分」で、1金融機関あたりの上限は150万円です。

計算例:

- 被相続人の預金残高が900万円、相続人が配偶者と子ども1人(法定相続分は各1/2)の場合

- 配偶者が仮払いできる金額:900万円 × 1/3 × 1/2 = 150万円(上限額に達するため150万円)

葬儀費用などの急な出費に対応できる制度ですが、あくまで仮払いであり、最終的な遺産分割で精算が必要です。

マイナンバーで口座を一括照会できる新制度

2025年4月1日から「口座管理法」が施行され、相続人が預金保険機構を通じて被相続人のマイナンバーに紐づいた預貯金口座を一括照会できる「相続時預貯金口座照会制度」が始まりました(照会対象は被相続人の死後10年以内)。

これにより、「どの銀行に口座があるかわからない」という相続時の課題が解消されやすくなっています。相続手続きを始める前に、この制度の活用を検討してみてください。


親から子への名義変更と贈与税・相続税の注意点

「親の口座残高を子どもの口座へ移したい」という相談はよくありますが、これは口座の名義変更ではなく、贈与または相続にあたります。

生前に残高を移動する場合(贈与)

親が生存中に子どもの口座へ残高を移動した場合、原則として贈与税の対象になります。ただし、年間110万円以下の贈与であれば非課税(暦年贈与の基礎控除)となります。

計算例:

- 親から子へ毎年100万円を贈与した場合 → 年間110万円以下のため非課税

- 親から子へ一度に500万円を贈与した場合 → 500万円 − 110万円(基礎控除)= 390万円が課税対象

贈与の証拠として、贈与契約書を作成しておくことが重要です。口座への振込は現金手渡しよりも取引の記録が残るため、贈与の証拠として活用しやすいというメリットがあります。

死後に名義変更・解約する場合(相続)

名義人が亡くなった後の口座残高は相続財産となります。遺産分割協議を経て、相続人が口座を解約・名義変更する流れになります。相続税の申告が必要かどうかは、相続財産の総額によって異なります。

なお、J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査2025年」によると、二人以上世帯の金融資産保有額の平均は1,940万円(中央値720万円)となっており、相続財産として預貯金が大きな割合を占めるケースも少なくありません。

贈与・相続いずれの場合も、税務上の取り扱いが複雑になることがあります。不安な場合は専門家への相談をおすすめします。

夫婦の家計管理はどうする?共働き・片働き別のコツと口座の使い分けでは、夫婦間のお金の管理方法についても詳しく解説しています。


名義変更手続きの前に確認しておきたいポイント

事前に銀行へ確認する

必要書類は銀行によって異なります。窓口へ行く前に、事前に電話やウェブサイトで確認しておくとスムーズです。書類が不足していると、再度来店が必要になることがあります。

キャッシュカード・通帳の再発行

氏名変更の場合、通帳やキャッシュカードも新しい名義で再発行されます。古いキャッシュカードは使えなくなるため、新しいカードが届くまでの間の資金計画を立てておきましょう。

公共料金や株式などの引き落とし口座の変更も忘れずに

口座の名義変更が完了した後も、公共料金や株式の配当金などの引き落とし・受取口座として登録している場合は、別途変更手続きが必要です。利用しているサービスを一覧にして、漏れなく対応しましょう。


よくある質問

Q. 名義変更と新規口座開設、どちらがいいですか?

A. 氏名変更(結婚・離婚)の場合は、既存口座の名義変更が基本です。引き落としや受取の設定を引き継げるため、新規開設より手間が少ないケースが多いです。ただし、相続や贈与で口座の所有者を変えたい場合は、名義変更ではなく新規開設と残高移動が原則となります。

Q. 名義変更しないままにしておくと問題がありますか?

A. 氏名や住所が実態と異なる状態が続くと、重要書類の未着や本人確認での照合エラーが起きる可能性があります。特に相続の場合、口座が凍結されたままになると遺族が資金を使えなくなるため、早めの手続きをおすすめします。

Q. 相続手続きはどこに相談すればいいですか?

A. 銀行の窓口のほか、弁護士・司法書士・税理士などの専門家に相談する方法があります。手続きが複雑な場合や相続財産が多い場合は、専門家のサポートを検討してみてください。


口座選びも見直すきっかけに

名義変更の手続きをきっかけに、「今の口座、このままでいいかな?」と感じる方もいるかもしれません。

たとえば、メガバンクの普通預金金利は現在年0.4%ですが、条件なしで年0.8%(税引後0.637%)の金利がつく口座も存在します。100万円を1年間預けた場合の税引後利息は6,375円です。同じお金を預けるなら、少しでも金利の高い口座を選ぶことが、シンプルな資産防衛の第一歩になります。

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まとめ:名義変更は「お金の整理」をするチャンス

銀行口座の名義変更は、結婚・相続・引越しなど、人生の節目に必要になる手続きです。必要書類を事前に確認し、漏れなく対応することが大切です。

名義変更の手続きと合わせて、口座の金利や使い勝手を見直すことも、長期的な家計管理につながります。

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※2026年10月1日から、0.8%(税引後0.637%)の金利は預金額100万円まで適用、それを超える預金については0.4%(税引後0.318%)、2026年11月1日からは0.5%(税引後0.398%)の金利が適用されます。表示されている金利は年利です。他の商品・サービスの購入や給振口座指定などの条件を伴わない普通預金として。金利は変動する場合があります。

※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融アドバイスではありません。具体的なご判断はご自身の責任で行ってください。


参考・出典

- 厚生労働省「令和6年(2024)人口動態統計(確定数)の概況」(2025年公表)

- 国税庁「旧姓(旧氏)併記はこんなときに役立つ!」(2019年)

- 日本弁護士連合会「旧姓の通称使用の法制化に反対し、改めて選択的夫婦別姓制度の速やかな導入を求める会長声明」(2026年3月)

- 預金保険機構「(口座管理法)相続時預貯金口座照会利用規定」(2025年4月施行)

- 金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査2025年」(2025年12月公表)

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