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【2026年版】106万円の壁とは?撤廃・130万円の壁・パート対象者をわかりやすく解説

【2026年版】106万円の壁とは?撤廃・130万円の壁・パート対象者をわかりやすく解説

「扶養を外れたくないから、そろそろ働く時間を減らさないと…」

こんな悩みを抱えているパートやアルバイトの方は少なくありません。厚生労働省の推計によると、106万円の壁を意識して就業調整している可能性がある労働者は約65万人にのぼるとされています。

この記事では、106万円の壁の基本的な仕組みから、2025年に成立した年金制度改正法による撤廃の流れ、130万円の壁との違い、そして手取りへの影響まで、パート・アルバイトで働く方にわかりやすく解説します。


この記事のアドバイザー


106万円の壁とは?基本の仕組みを解説

106万円の壁とは、パートやアルバイトなどの短時間労働者が社会保険(健康保険・厚生年金保険)に加入する際の賃金要件のことです。月額賃金8.8万円(年収換算で約106万円)以上になると、社会保険への加入義務が生じます。

厚生労働省「年収の壁への対応」によると、この壁を意識して手取り収入の減少を避けるために就業調整する人が生じており、これを「年収の壁」と呼んでいます。

社会保険料の負担が発生することで、加入前と比べて手取りが一時的に下がるケースがあります。そのため、月額8.8万円を超えないよう労働時間を意識的に抑える働き方が広まってきました。

106万円の壁の対象者となる条件

106万円の壁の対象となるのは、以下の要件をすべて満たす短時間労働者です。

| 要件 | 内容 |

|------|------|

| 賃金 | 月額8.8万円以上(年収約106万円以上) |

| 労働時間 | 週の所定労働時間20時間以上 |

| 雇用期間 | 2か月超の見込み |

| 学生でないこと | 夜間・通信制学生は対象 |

| 企業規模 | 従業員51人以上の事業所(現行) |

これらの条件をすべて満たすと、社会保険(厚生年金・健康保険)への加入対象となります。


106万円の壁の撤廃が決定:年金制度改正法の概要

2025年6月13日、「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律」(年金制度改正法)が第217回通常国会で成立しました。

この改正により、月額8.8万円以上という賃金要件は、法律の公布(2025年6月)から3年以内に撤廃されることが決定しています。厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」に基づく情報です。

撤廃後は、賃金額にかかわらず「週の所定労働時間20時間以上」「雇用期間2か月超の見込み」「学生でないこと」の3つの要件を満たせば、社会保険に加入することになります。

企業規模要件も段階的に撤廃

厚生労働省「社会保険の加入対象の拡大について」によると、現行で従業員51人以上とされている企業規模要件も段階的に引き下げられます。2027年10月から段階的な縮小が始まり、2035年10月には従業員10人以下の全企業まで適用対象が拡大される予定です。

小規模な事業所で働くパートやアルバイトの方も、将来的には社会保険の加入対象となる可能性があります。勤務先の従業員数にかかわらず、今から制度の変化を把握しておくことが大切です。


賃金要件撤廃後の計算例:手取りはどう変わる?

賃金要件が撤廃された場合、手取り収入がどう変わるか、具体的な数字で確認してみましょう。

計算例①:月収9万円のパート労働者の場合

現在、月収9万円(年収108万円)で週20時間以上・従業員51人以上の企業に勤務しているケースを想定します。

野村総合研究所「106万円の壁を撤廃しても労働時間の壁は残る」(2024年11月)によると、社会保険に加入した場合、合計で年15万円程度の保険料負担が生じます。

| 項目 | 金額 |

|------|------|

| 年収 | 108万円 |

| 社会保険料(年額・概算) | 約15万円 |

| 加入後の手取り(概算) | 約93万円 |

同試算では、加入前よりも手取りを増やすには年収約125万円になるまで働く必要があるとされています。つまり、年収108万円から125万円の間は「手取りが減る期間」になるため、この区間をどう乗り越えるかが課題です。

計算例②:月収7万円のアルバイトの場合

月収7万円(年収84万円)で週20時間以上勤務しているアルバイトの方は、現行では月額8.8万円未満のため106万円の壁の対象外です。しかし、賃金要件が撤廃されると、週20時間以上・雇用期間2か月超・学生でないという条件を満たす場合、社会保険の加入対象となります。

この場合も年15万円程度の保険料負担が生じる可能性があり、手取りが年84万円から約69万円に減少することが想定されます。収入と支出のバランスを改めて見直す機会になるでしょう。

毎日赤字の家計を立て直す方法についても、あわせて参考にしてみてください。


130万円の壁との違いを整理しよう

年収の壁には106万円の壁のほかに、130万円の壁もあります。この2つは混同されやすいですが、仕組みが異なります。

| 比較項目 | 106万円の壁 | 130万円の壁 |

|----------|-------------|-------------|

| 関係する制度 | 社会保険(厚生年金・健康保険) | 配偶者の健康保険の被扶養者認定 |

| 基準となる収入 | 月額賃金8.8万円(年収約106万円) | 年間収入130万円 |

| 対象者 | 一定規模以上の企業の短時間労働者 | 配偶者の扶養に入っている人 |

| 超えた場合 | 自身が社会保険に加入 | 配偶者の扶養から外れ、自分で保険料を負担 |

130万円の壁に関する2026年の変更点

厚生労働省「年収の壁への対応」によると、2026年4月1日から健康保険の被扶養者認定における年間収入の判定方法が変わりました。

給与収入のみの場合、労働契約に記載された賃金から見込まれる年間収入が130万円未満であれば、繁忙期の残業代などで実際の収入が一時的に130万円を超えても、原則として被扶養者として認定される取り扱いとなりました。これにより、130万円の壁は実質的な引き上げとなっています。

配偶者の扶養に入っている方は、この変更によって働き方の選択肢が広がる可能性があります。


社会保険に加入するメリットとは

106万円の壁を超えて社会保険(厚生年金・健康保険)に加入することは、手取りが減るデメリットばかりではありません。厚生労働省「社会保険加入のメリット(社会保険適用拡大特設サイト)」では、以下のようなメリットが紹介されています。

厚生年金のメリット

- 基礎年金(国民年金)に加えて厚生年金が終身で受け取れる

- 将来受け取れる年金額が増える

健康保険のメリット

- 病気・けがで会社を休んだ場合に傷病手当金が受け取れる

- 出産で休業した場合に出産手当金として収入が保障される

保険料の負担は増えますが、将来の年金や万一のときの保障という観点では、加入することで得られる安心感も大きいといえます。


保険料負担を軽減する特例措置について

企業規模要件の見直しなどで新たに社会保険の加入対象となる短時間労働者(標準報酬月額12.6万円以下)を対象に、3年間の時限措置として保険料負担を軽減する特例が設けられています。

厚生労働省「社会保険の加入対象の拡大について」によると、事業主が通常の労使折半を超えて保険料を負担することで被保険者の負担を軽減でき、事業主が追加負担した分はその全額を制度全体で支援する仕組みです。

勤務先の事業主がこの特例を活用した場合、加入初期の社会保険料の負担が抑えられる可能性があります。自分が対象かどうか、勤務先に確認してみる価値があります。


手取りが減る期間をどう乗り越えるか:家計管理のヒント

社会保険加入によって一時的に手取りが減少する期間は、家計の見直しが重要になります。支出を把握して無駄を減らしつつ、収入増加に向けて計画的に行動することが大切です。

貯金の方法|ムリなく続けられるコツを参考に、手取りが減った時期でもコツコツ貯蓄を続ける習慣を作っておくと、生活の安定につながります。

また、所得税・住民税の控除(配偶者控除・配偶者特別控除)は年収150万円以下であれば満額適用されるため、所得税の観点では106万円・130万円の壁とは別に考える必要があります。所得の変化が税負担にどう影響するか、全体像を把握しておきましょう。

サブスク見直し・節約方法も、手取りが減る時期の家計対策として参考になります。

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たとえば、50万円を預けた場合の1年間の利息を比較すると次のようになります。

| 預け先 | 年利 | 1年間の利息(税引前) |

|--------|------|----------------------|

| メガバンク普通預金 | 0.3% | 1,500円 |

| Habittoの貯蓄口座 | 0.7% | 3,000円 |

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よくある質問

Q. 106万円の壁はいつ撤廃されますか?

年金制度改正法の公布(2025年6月)から3年以内に賃金要件が撤廃される予定です。具体的な施行時期については、厚生労働省の最新情報をご確認ください。

Q. 週20時間未満で働いていれば社会保険に加入しなくてよいですか?

賃金要件が撤廃された後も、週の所定労働時間20時間以上という要件は引き続き残ります。週20時間未満であれば、加入対象外となります。ただし、企業規模要件の変更など、他の要件にも変化があるため、最新の情報を確認することをおすすめします。

Q. 130万円の壁はなくなりますか?

130万円の壁(被扶養者認定の年収基準)は、2026年4月から判定方法が変更されましたが、基準自体の撤廃は現時点では決定していません。106万円の壁(賃金要件)の撤廃とは別の制度です。

Q. お金のことが不安になったらどこに相談すればよいですか?

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まとめ:制度の変化を知り、自分の働き方を見直す機会に

106万円の壁の撤廃は、単に「手取りが減る」という問題だけでなく、将来の年金や保障が充実するという側面もあります。厚生労働省の推計では、就業調整している可能性がある労働者は約65万人とされており、制度の変化はこうした方々の働き方に直接影響します。

大切なのは、制度の変化を正確に把握したうえで、自分の収入・支出・将来の保障をトータルで考えることです。106万円・130万円という数字だけに注目するのではなく、家計全体の収支バランスを見直す機会として捉えてみましょう。

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※0.7%(税引後0.557%)の金利は預金額100万円まで適用、100万円を超える預金については0.3%(税引後0.239%)の金利が適用されます。表示されている金利は年利です。他の商品・サービスの購入や給振口座指定などの条件を伴わない普通預金として。金利は変動する場合があります。

※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融アドバイスではありません。具体的なご判断はご自身の責任で行ってください。


参考・出典

- 厚生労働省「年収の壁への対応」(2025年6月最終更新)

- 厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」(2025年6月)

- 厚生労働省「社会保険の加入対象の拡大について」(2025年6月)

- 厚生労働省「社会保険加入のメリット(社会保険適用拡大特設サイト)」(2025年)

- 厚生労働省「被用者保険の適用拡大及び第3号被保険者制度を念頭に置いたいわゆる『年収の壁』への対応について②」(社会保障審議会年金部会提出資料・2024年12月)

- 野村総合研究所「106万円の壁を撤廃しても労働時間の壁は残る」(2024年11月11日)

- 日本経済新聞「『130万円の壁』2026年度から残業代含めず 実質引き上げへ」(2026年2月)

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