安全資産とは?株価の変動が心配なときの現金・債券・ファンドの比較【2026年版】
安全資産とは?株価の変動が心配なときの現金・債券・ファンドの比較【2026年版】
「株式も投資信託も値動きが激しくて不安。もっと安心して置いておけるお金の場所はないのかな」
こうした思いを持ちながら、資産の置き場所を見直している方は多いのではないでしょうか。日本銀行が2026年9月17日に公表した資金循環統計(速報)によると、2026年6月末の家計金融資産残高は2,519兆円と初めて2,500兆円を突破しました。一方で、家計金融資産に占める現預金比率は44.9%まで低下しており、大和総研の分析によれば、長らく50%台前半で推移してきた現預金比率は2026年3月末に47%まで下がっています。「安全な場所に置く」だけでなく「利回りも確保したい」という考えが、家計の間でじわりと広がっている状況です。
この記事では、安全資産の基本的な考え方と、現金・預金・債券という代表的な安全資産を、元本の扱い・換金性・利回りの3つの視点で解説し、あわせて貸付を対象とする投資信託という選択肢も紹介します。
この記事のアドバイザー
記事監修アドバイザー認定済み
田口 秀一(タグチ シュウイチ)外資系金融機関で10年以上の経験を通し、主に「投資初心者」向けに、「賢い家計の見直し術」から「ゼロからの投資の始め方」などのオーダーメードでサポートをしてきました。何事も興味を持ったタイミングが始め時です。不安もあるかもしれませんが、この機会に一緒に最初の一歩を踏み出しましょう!得意分野: 資産運用・生命保険
安全資産とは?「安全」と評価される理由
安全資産とは、経済や市場が大きく動いても、価値が大きく下がりにくいとされる資産のことです。具体的には、現金・預金、国債などの債券が挙げられます。
「安全」と評価される理由は主に3つあります。
1. 元本の目減りが起きにくい:価格変動が小さい、または元本が保証されている
2. 換金性が高い:必要なときにお金として取り出しやすい
3. 発行体の信用が高い:国や銀行など、倒産リスクが低い相手にお金を預けている
ただし「安全」は「リスクがゼロ」という意味ではありません。ここが最も重要な考え方です。
安全資産とリスク資産の違い
リスク資産とは、株式や株式型の投資信託のように、価格変動が大きく、損失が発生する可能性もある一方で、高い収益が期待できる資産です。企業の成長や市場の相場を通じてリターンを狙います。
一方、安全資産はリターンが低めである代わりに、元本を守ることを優先できます。金融商品を選ぶとき、リスクとリターンは表裏一体です。J-FLEC「家計の金融行動に関する世論調査2025年」によると、金融商品を選択する際に「収益性」を重視する世帯が約4割を占めました。収益を求める流れが強まる一方で、守りの資産の役割は変わっていません。
| 項目 | 安全資産 | リスク資産 |
|---|---|---|
| 代表例 | 現金・預金・国債 | 株式・株式インデックス |
| 元本 | 目減りしにくい/保証ありも | 変動し損失の可能性 |
| リターン | 低め | 高い可能性も損失も |
| 役割 | 生活防衛・待機資金 | 成長・収益狙い |
安全資産の種類と特徴を比較
ここからは、代表的な安全資産を「元本の扱い」「換金性」「利回り」で具体的に比較します。
現金・普通預金
元本が保証され、換金性は最も高い安全資産です。日本銀行「預金種類別店頭表示金利の平均年利率等(月次)」によると、普通預金の平均金利は2026年2月の0.239%から2026年10月には0.331%へ上昇しました。金利上昇の流れの中で、預金の利回りも少しずつ改善しています。
ただし、銀行ごとの差が広がっている点には注目です。メガバンクの普通預金は年0.5%ですが、ネット銀行の中には条件なしでより高い金利を提供するところもあります。
定期預金
一定期間預け入れる代わりに金利を高く設定できる商品です。ただし、期間中に原則引き出せないため流動性が低く、解約するとペナルティが発生する場合があります。
個人向け国債
国が発行する債券で、元本と利息の支払いは国の信用に支えられています。財務省が2026年10月7日に発表した個人向け国債(2026年10月募集分)の発行条件では、変動10年の初回適用利率が年2.05%、固定5年が年2.39%、固定3年が年2.07%となり、3タイプすべてが初めて2%台に揃いました。金利のある環境の下で、家計の債券投資の裾野も広がっていると第一生命経済研究所は分析しています。
預金保険制度で守られる範囲を確認しよう
預金を「安全」と考えるうえで、預金保険制度の理解は基本です。預金保険機構によると、普通預金・定期預金などの一般預金等は、1金融機関ごとに預金者1人当たり元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。当座預金など利息のつかない決済用預金は全額保護です。
注意したいのは、同一の金融機関に複数の口座があっても、口座ごとではなく預金者ごとに合算して1,000万円の枠が適用される点です。大きな額を預ける場合は、金融機関を分けるという方法が考えられます。
安全資産にも「インフレ」というリスクがある
安全資産の落とし穴は、インフレによる実質的な価値の目減りです。たとえば年0.5%の普通預金に100万円を1年間預けても、税引後の利息は約3,984円です。物価上昇率がこれを上回れば、手元のお金の実質的な価値は低下します。
計算例で確認しましょう。
- メガバンク普通預金:100万円 × 年0.5% × 1年 = 5,000円(税引前)→ 税引後約3,984円
- Habitto貯蓄口座(条件なしで年0.8%):100万円 × 年0.8% × 1年 = 8,000円(税引前)→ 税引後6,375円
同じ「預金」という安全資産でも、預け先の選び方で1年あたりの利息は約1.6倍の差になります。安全性を保ちながら利回りを上げることは、現実的な選択肢の一つです。
株式の変動が心配なときの「待機資金」の置き場所
ここからは、投資経験者の方に向けた話です。株式や株式インデックスの値動きが気になるとき、リスク資産と安全資産の配分を見直すのが基本の考え方です。
大和総研の分析によると、家計の現預金比率は下がる一方で「株式・投資信託・債券」の比率は上昇しており、家計のお金はじわりと投資へ移っています。しかし、すべてをリスク資産に振り向ける必要はありません。生活防衛資金や、数年後に使う予定のある資金は、値動きの穏やかな場所に置くのが合理的です。
また、当面使わないまとまった資金については、貸付を対象とする投資信託を定期預金や個人向け国債と並べて検討する方法もあります。投資信託のため元本保証はなく、安全資産とは性格が異なる点に注意が必要です。
Habittoの「貯蓄マックス!」という選択肢
Habittoでは、貸付を対象とする投資信託「貯蓄マックス!」を取り扱っています。正式名称は「お金のデザイン・デジタル・レンディング・ファンド」で、目標利回りは年2.25%(税引前)です。この目標利回りは日銀政策金利+1.00%に連動しており、政策金利が変動すれば利回りも変動します。定期預金や国債と並べて、まとまった資金の置き場所の一つとして検討できる商品です。
ただし、必ず確認していただきたい点があります。
- 元本保証はありません。預金保険制度の対象外で、預貯金とは異なる商品です
- 換金には約2ヶ月かかります。すぐに使う予定のお金には向きません
- 目標利回りであり、確定した利回りではありません
たとえば、100万円を超える余裕資金の一部を貯蓄マックス!で運用し、生活防衛資金は条件なしで年0.8%(税引後0.637%)のHabitto貯蓄口座に置く、という分散も一つの方法です。Habittoの貯蓄口座に100万円を1年間預けた場合の税引後利息は6,375円です。
メガバンクの普通預金に同じ100万円を預けた場合の税引後利息は約3,984円なので、受け取る利息はおよそ1.6倍になります。迷ったら、Habittoのアドバイザーに無料で相談することもできます。
自分に合った配分の決め方
安全資産とリスク資産の配分は、次の3つの視点で決めると考えやすくなります。
1. 使う予定の期間:1〜2年以内に使うお金は安全資産、10年以上先ならリスク資産の割合を上げてもよい
2. 損失への耐性:価格が下がっても生活に影響しない額をリスク資産に
3. 流動性の確保:急な出費に備え、すぐ引き出せる預金を一定額残す
ポートフォリオ全体で見れば、安全資産は「守り」、リスク資産は「攻め」です。どちらか一方ではなく、目的に応じて組み合わせるのが資産運用の基本です。物価高が家計を圧迫していると感じる方は、値上げはなぜ起きる?物価上昇の原因と家計への影響・今後の対策をわかりやすく解説【2026年版】も参考になります。
よくある質問
Q. 安全資産だけで運用しても大丈夫ですか?
元本の目減りリスクは低いですが、インフレによる実質価値の低下というリスクがあります。長期の成長を狙う部分と、守りの部分を分ける考え方が現実的です。
Q. 1,000万円を超える預金はどうすればいいですか?
預金保険制度の保護は1金融機関あたり元本1,000万円までです。金融機関を分ける、一部を国債やファンドに振り向けるなどの方法があります。
まとめ:安全資産は「守り」の基本、預け先の選択で利回りも変わる
安全資産とは、現金・預金、国債などの債券など、価値が大きく下がりにくい資産のことです。ただし「安全」は「リスクゼロ」ではありません。インフレによる価値の目減りや、商品ごとの換金性・元本の扱いの違いを理解したうえで選ぶことが大切です。
金利上昇の環境では、同じ預金でも預け先で利息が変わります。安全資産の中で少しでも利回りを高めることは、誰でも取り組める資産防衛の第一歩です。お金がなかなか貯まらないと感じている方は、お金が貯まらない人の特徴とは?貯蓄を増やすポイントと習慣を詳しく解説もあわせてご覧ください。
貯蓄を始めたいけれど、どの口座を選べばいいか迷っている方は、条件なしで年利0.8%の金利がつくHabittoの貯蓄口座も選択肢の一つです。口座開設は最短8分、スマホだけで完結できます。まとまった資金の置き場所に迷っているなら、Habittoの「貯蓄マックス!」も選択肢の一つです。日銀政策金利に連動し、目標利回りは年2.25%(税引前)。ただし投資信託のため元本保証はなく、預金保険制度の対象外で、換金にはおよそ2ヶ月かかります。預金とは異なる商品である点を確認したうえで、ご自身の資金計画に合うかどうかを判断してください。
※「貯蓄マックス!」は投資信託であり、預金ではありません。元本保証はなく、預金保険制度の対象外です。目標利回り年2.25%(税引前)は日銀政策金利+1.00%に連動するもので、政策金利が変動すれば利回りも変動します。換金にはおよそ2ヶ月かかります。購入はCHEER証券株式会社を通じて行います。
※Habitto0.8%(税引後0.637%)の金利は預金額100万円まで適用、それを超える預金について0.5%(税引後0.398%)の金利が適用されます。表示されている金利は年利です。条件なし:他の商品・サービスの購入や給振口座指定などの条件を伴わない普通預金として。金利は2026年11月2日時点で、今後変動する場合があります。
※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融アドバイスではありません。具体的なご判断はご自身の責任で行ってください。
※投資にはリスクが伴います。投資に関する最終的な判断はご自身の責任で行ってください。
参考・出典
- 日本銀行「預金種類別店頭表示金利の平均年利率等(月次)」
- 財務省「個人向け国債 発行条件」(2026年10月募集分)
- 大和総研「資金循環統計からみる家計金融資産の現状」
- 金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査2025年のポイント」
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※0.8%(税引後0.637%)の金利は預金額100万円まで適用。 100万円超は0.5%(税引後0.318%)。金利は変動する場合があります。