フリーランスの始め方【2026年版】必要な準備と手続きを解説
フリーランスの始め方【2026年版】必要な準備と手続きを解説
「会社を辞めてフリーランスになりたいけど、何から始めればいいんだろう」
そう感じている方は、決して少なくありません。副業・兼業からフリーランスへの移行を検討する会社員も年々増加しており、働き方の自由を求める動きは、2026年現在もさらに加速しています。
この記事では、フリーランスのメリット・デメリット、準備、始め方を丁寧に解説します。エンジニアやデザイナーなど職種を問わず活用できる内容ですので、未経験からフリーランスを目指す方にも参考にしてください。
この記事のアドバイザー
記事監修アドバイザー認定済み髙山 千愛美(たかやま ちあみ)2,000件以上のライフプラン相談を通じて、お客様の描く未来の実現をサポートしてきました。『お金の貯め方・増やし方・守り方・使い方』を一緒にひとつずつ、考えてみませんか💡1級ファイナンシャル・プランニング技能士証券外務員第一種宅地建物取引士得意分野: 資産運用・住宅ローン
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フリーランスとは?会社員との違いを整理する
フリーランスとは、特定の企業や組織に属さず、個人として仕事を受注・遂行する働き方です。業務委託契約やプロジェクト単位の契約を通じて、複数の企業やクライアントと取引するのが一般的なスタイルです。
会社員との大きな違いは、雇用関係がない点です。フリーランスは個人事業主として活動するため、収入の管理、税務申告、社会保険の手続きなどをすべて自分で行う必要があります。一方で、働く時間や場所、引き受ける案件を自分で選べるという自由があります。
2024年11月に施行された「フリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス保護法)」により、発注企業はフリーランスに対して書面での契約条件の明示や、報酬の60日以内支払いなどが義務付けられました。フリーランスとして活動する際は、この法律の内容も把握しておきましょう。
フリーランスになるメリットとデメリット
フリーランスの主なメリット
フリーランスには、会社員にはない多くのメリットがあります。代表的なものを整理すると、以下のとおりです。
- 働く場所・時間の自由:リモートワークや時間の自由な設定が可能で、ライフスタイルに合わせた働き方ができます
- 収入の上限がない:スキルや案件の単価次第で、会社員時代を大きく上回る収入を目指すことが可能です
- やりたい仕事を選べる:自分の専門性や興味に合った案件だけを選んで受注できます
- 経費の控除が活用できる:仕事に関連する費用を経費として計上し、税負担を軽減することが可能です
- キャリアの幅が広がる:複数のクライアントと関わることで、多様なスキルやキャリアを積めます
フリーランスのデメリットと注意点
一方で、フリーランスには会社員と比べたデメリットも存在します。
- 収入が不安定になりやすい:案件が途切れると収入がゼロになるリスクがあります
- 社会保険・年金を自分で管理する必要がある:会社員時代は会社が半分負担していた健康保険や厚生年金が、フリーランスになると全額自己負担になります
- 確定申告など税務手続きが必要:毎年2〜3月に確定申告を行い、所得税を自分で納付しなければなりません
- 信用力が下がる場合がある:住宅ローンやクレジットカードの審査で、会社員より不利になるケースがあります
メリットとデメリットをしっかり理解したうえで、フリーランスへの移行を検討することが大切です。
フリーランスになる前に準備すべきこと
フリーランスとして安定した活動を始めるためには、退職前の準備が非常に重要です。「辞めてから考えよう」では、資金面やスキル面で苦労する可能性があります。
①スキルと実績を磨いておく
フリーランスとして仕事を受注するには、クライアントに選ばれるだけのスキルと実績が必要です。在職中に専門スキルを高め、ポートフォリオや実績として示せるものを作っておきましょう。
エンジニアであればGitHubに成果物を公開する、ライターであれば記事の執筆実績をまとめる、デザイナーであれば作品集を整理するなど、具体的な形で示せる準備をすることをおすすめします。
②副業で案件を獲得する経験を積む
在職中に副業としてフリーランス案件を受注しておくことは、非常に有効な準備です。クラウドソーシングサービスやSNSを活用して、小さな案件から始めてみましょう。副業で月に数万円の収入実績を作っておくと、独立後の不安を大きく減らすことができます。
クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングサイトは、未経験からでも案件を探しやすく、フリーランスの始め方として多くの方に活用されています。
③生活費の半年〜1年分の貯蓄を確保する
フリーランスになった直後は、案件が安定するまでに時間がかかることがあります。会社員時代と同水準の生活を維持するために、最低でも半年分、できれば1年分の生活費を貯蓄として確保しておくことをおすすめします。
計算例:生活費の目安
月の生活費が25万円の場合、半年分は150万円、1年分は300万円が目安となります。この金額を退職前に貯めておくことで、フリーランス転身後の精神的な余裕が大きく変わります。
④クライアント候補をリストアップする
フリーランスとして最初に苦労するのが、案件の獲得です。退職前に、これまでの仕事で関わった企業や知人のネットワークを整理し、業務委託の依頼ができそうなクライアント候補をリストアップしておきましょう。最初の案件は、既存のつながりから生まれることが多いです。
フリーランスになるための5ステップ:手続き一覧
フリーランスとして活動を開始するには、いくつかの公的手続きが必要です。ここでは、退職から開業後までに必要な手続きを5つのステップで解説します。
ステップ1:退職の手続きを行う
会社を退職する際は、退職届の提出だけでなく、以下の書類の受け取りや手続きが必要です。
- 離職票:雇用保険の失業給付を受けるために必要な書類
- 源泉徴収票:確定申告の際に必要となる書類
- 健康保険被保険者証の返却:退職と同時に会社の健康保険から脱退
- 年金手帳(または基礎年金番号通知書)の確認
退職後はすみやかに次のステップに進む必要があるため、退職前に必要書類の受け取りスケジュールを確認しておきましょう。
ステップ2:健康保険と年金の切り替え手続きをする
会社員から個人事業主になると、社会保険の仕組みが大きく変わります。
健康保険の選択肢
退職後の健康保険には、主に3つの選択肢があります。
| 選択肢 | 概要 | 注意点 |
|---|---|---|
| 国民健康保険 | 市区町村に加入 | 前年所得に応じて保険料が決まる |
| 任意継続被保険者制度 | 退職前の健康保険を最大2年間継続 | 退職後20日以内に手続きが必要 |
| 家族の扶養に入る | 配偶者などの扶養に入る | 収入要件を満たす必要がある |
年金の切り替え
会社員時代の厚生年金から、国民年金への切り替えが必要です。退職後14日以内に、お住まいの市区町村の窓口で手続きを行いましょう。
ステップ3:開業届を税務署に提出する
フリーランスとして個人事業主になるには、税務署への「開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)」の提出が必要です。開業から1ヶ月以内に、所轄の税務署に提出します。
開業届はe-Tax(国税電子申告・納税システム)を使ってオンラインで提出することも可能で、税務署に出向かずに手続きを完了できます。書類の作成は、国税庁のウェブサイトから様式を入手して行います。
開業届の書き方で迷う点として多いのが「事業の概要」欄です。たとえばエンジニアなら「ソフトウェア開発業」、ライターなら「文章執筆業」など、自分の仕事内容を具体的に記載しましょう。
ステップ4:青色申告承認申請書を提出する
開業届と同時に、「青色申告承認申請書」も税務署に提出することを強くおすすめします。青色申告を選択すると、最大65万円の青色申告特別控除が受けられるなど、税制上の大きなメリットがあります。
青色申告と白色申告の比較
| 項目 | 青色申告 | 白色申告 |
|---|---|---|
| 特別控除 | 最大65万円(電子申告の場合) | なし |
| 赤字の繰越 | 3年間可能 | 不可 |
| 帳簿の作成 | 複式簿記が必要 | 簡易帳簿でよい |
| 家族への給与 | 経費として計上可能 | 原則不可 |
青色申告特別控除の65万円は、課税所得を直接減らす控除です。たとえば年収500万円のフリーランスが青色申告を活用すると、白色申告に比べて65万円分の課税所得が減り、所得税・住民税の合計で数万円〜十数万円の節税効果が期待できます。
青色申告承認申請書の提出期限は、開業日から2ヶ月以内(1月1日〜1月15日に開業した場合はその年の3月15日まで)です。開業届と一緒に提出しておきましょう。
ステップ5:仕事の受注環境を整える
開業後は、実際に案件を受注するための環境整備が必要です。
- 請求書の作成方法を決める:フリーランス向けの会計ソフト(freee会計やマネーフォワードクラウドなど)を活用すると、請求書の作成や帳簿管理が効率化されます
- ビジネス用の銀行口座を開設する:プライベートの口座と分けることで、確定申告時の管理がしやすくなります
- クレジットカードやデビットカードを準備する:経費の支払いを1枚のカードにまとめると、会計処理が楽になります
フリーランスのお金の管理:貯蓄と収入の安定化
フリーランスにとって、収入の不安定さは大きな課題の一つです。会社員と異なり、ボーナスも退職金もありません。だからこそ、計画的なお金の管理が重要になります。
収入の波に備えた貯蓄の考え方
フリーランスの収入は月によって大きく変動することがあります。多い月と少ない月の差が大きくなりがちなため、収入が多い月に積極的に貯蓄することが大切です。
フリーランスとして活動する中で、貯蓄をどこに置くかも重要な選択です。メガバンクの普通預金金利が0.3%前後にとどまる中、より高い金利で貯蓄を育てることができる口座を活用することも一つの方法です。
たとえば、Habittoの貯蓄口座は、条件なしで年利0.6%(税引後0.478%)の金利が適用されます(預金額100万円まで)。フリーランスの緊急予備資金や税金の積立資金を置いておく口座として、選択肢の一つとして検討してみてください。口座開設は最短8分、スマホだけで完結できます。
フリーランスとして安定した生活を送るためのお金の不安については、お金の不安を解消する5ステップも参考にしてみてください。
よくある質問
Q. 未経験からフリーランスになれますか?
未経験からフリーランスになることは可能ですが、まずはスキルを身につけることが先決です。プログラミングスクールやオンライン学習サービスでITスキルを習得し、副業で小さな案件から実績を積み上げていくアプローチが現実的です。エンジニアやウェブデザイナーは、未経験から独立したフリーランスも多い職種です。
Q. フリーランスになるのに資格は必要ですか?
多くの職種では、フリーランスになるために特定の資格は必要ありません。ただし、税理士や弁護士、医師など、資格が必要な業務は例外です。エンジニアやライター、デザイナーなどは、スキルと実績があれば資格なしでもフリーランスとして活動できます。
Q. 開業届を出さなくてもフリーランスとして活動できますか?
法律上、開業届の提出は義務ですが、提出しなかった場合の罰則は現状ありません。ただし、開業届を出さないと青色申告が使えず、税制上のメリットを受けられません。また、フリーランス向けの融資や補助金の申請にも影響することがあるため、開業届は必ず提出することをおすすめします。
Q. フリーランスになったらどの健康保険に入るべきですか?
健康保険の選択は、前年の収入や家族構成によって最適な選択肢が変わります。国民健康保険、任意継続、家族の扶養の3つを比較したうえで選ぶことが大切です。判断に迷う場合は、ファイナンシャルプランナーへの相談も有効です。Habittoのアドバイザーでは、こうした社会保険の相談も無料で受け付けています。
Q. 確定申告は自分でできますか?
フリーランスになった初年度は、確定申告の作業に戸惑う方も多いです。クラウド会計ソフトを活用することで、帳簿の作成や申告書の作成が大幅に楽になります。最初は無料の確定申告セミナーや税務署の相談窓口を活用するのも一つの方法です。
フリーランスとして安定した活動を続けるためには、スキルの向上と同時に、お金の管理も非常に重要です。収入の波に備えた貯蓄の仕組みを早めに作り、確定申告の準備も日頃から進めておきましょう。
フリーランス転身後のお金の不安や、社会保険・税務に関する疑問がある方は、専門家への相談を積極的に活用することをおすすめします。Habittoのアドバイザーでは、国家資格を持つファイナンシャルプランナーに無料で何度でも相談できます。無理な勧誘は一切ありませんので、気軽に活用してみてください。
また、フリーランスとして活動しながら緊急予備資金や税金の積立を効率よく管理したい方には、条件なしで年利0.6%の金利がつくHabittoの貯蓄口座も選択肢の一つです。口座開設は最短8分、スマホだけで完結できます。
※0.6%(税引後0.478%)の金利は預金額100万円まで適用、100万円を超える預金については0.3%(税引後0.239%)の金利が適用されます。表示されている金利は年利です。他の商品・サービスの購入や給振口座指定などの条件を伴わない普通預金として。金利は変動する場合があります。
※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融アドバイスではありません。具体的なご判断はご自身の責任で行ってください。
参考・出典
- 国税庁「個人事業の開業届出・廃業届出等手続」
- 国税庁「青色申告制度」
- 厚生労働省「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」
- 公正取引委員会・中小企業庁「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス・事業者間取引適正化等法)」
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