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扶養控除とは?配偶者控除との違い・控除額・条件・申告書【2026年版】

扶養控除とは?配偶者控除との違い・控除額・条件・申告書【2026年版】

「家族を養っているのに、税金が思ったより減らない気がする…扶養控除って、どうやって使うんだろう?」

そう感じたことはありませんか。扶養控除は、納税者が一定の家族を養っている場合に所得税や住民税の負担を軽くできる制度です。しかし、配偶者控除との違いや年収の壁、近年の税制改正の内容など、わかりにくい点も多く、申告書の作成に迷う方も少なくありません。

この記事では、扶養控除の基本的な仕組みから控除額の計算方法、配偶者控除との違い、年末調整や確定申告での申告書の提出方法、そして2026年現在の税制改正の最新情報まで、ひとつひとつわかりやすく解説します。


この記事のアドバイザー


扶養控除とは何か:税法上の基本的な仕組み

扶養控除とは、納税者に所得税法上の控除対象扶養親族となる人がいる場合に、一定の金額の所得控除が受けられる制度です。国税庁No.1180によると、控除対象扶養親族は、その年の12月31日現在の年齢が16歳以上の扶養親族(配偶者以外)が対象となります。

「扶養親族」とは、納税者と生計を一にする6親等内の血族または3親等内の姻族で、合計所得金額が一定額以下の方を指します。たとえば、同居している親や子供、別居していても生活費を仕送りしている祖父母なども、要件を満たせば扶養控除の対象になります。

なお、16歳未満の児童は扶養控除の対象外です。子育て関連の支援は別の手当や給付で対応されているため、16歳以上という年齢区分が税法上のポイントになります。


扶養控除の対象となる親族の範囲と要件

扶養控除の対象となる控除対象扶養親族には、いくつかの要件があります。まず、納税者と生計を一にしていること。次に、合計所得金額が一定額以下であること。そして、配偶者以外の親族であることです。

合計所得金額の要件(令和7年度改正後)

国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」によると、令和7年12月1日施行の改正により、扶養親族の合計所得金額要件は「48万円以下」から「58万円以下」に引き上げられました。給与収入のみの場合は103万円以下から123万円以下に相当します。

| 改正時期 | 合計所得金額要件 | 給与収入のみの目安 |

|---|---|---|

| 改正前 | 48万円以下 | 103万円以下 |

| 令和7年12月1日〜 | 58万円以下 | 123万円以下 |

| 令和8年12月1日〜(予定) | 62万円以下 | 136万円以下 |

さらに財務省「令和8年度税制改正の大綱」(令和7年12月26日閣議決定)では、令和8年12月1日施行として合計所得金額要件を62万円以下に引き上げる方針が示されています。年収の壁は段階的に緩和されつつある状況です。

同居・別居と扶養控除の関係

扶養控除は、同居していなくても適用を受けることができます。別居中の親や祖父母に生活費を定期的に送金しているケースでも、「生計を一にしている」と認められれば控除対象扶養親族に該当します。一方、老人ホームに入院・入居している親族でも、生活費の負担を続けていれば要件を満たす場合があります。


扶養控除の控除額:年齢区分ごとの一覧

国税庁No.1180によると、扶養控除の控除額は親族の年齢によって異なります。以下の表で確認してください。

| 区分 | 年齢 | 控除額(所得税) |

|---|---|---|

| 一般の控除対象扶養親族 | 16歳以上19歳未満・23歳以上70歳未満 | 38万円 |

| 特定扶養親族 | 19歳以上23歳未満 | 63万円 |

| 老人扶養親族(同居老親等以外) | 70歳以上 | 48万円 |

| 老人扶養親族(同居老親等) | 70歳以上・同居 | 58万円 |

特定扶養親族(19歳以上23歳未満)の控除額が63万円と最も大きいのは、大学生年代の子供を持つ家庭の負担を軽減するためです。また、同居老親等は同居していない老人扶養親族より控除額が10万円多く、同居の有無が税負担に影響します。


計算例:扶養控除で税負担はどれだけ変わる?

扶養控除が実際にどれほど節税効果をもたらすか、具体的な数字で見てみましょう。

計算例①:大学生の子供(特定扶養親族)がいる場合

- 納税者の課税所得:500万円

- 所得税率:20%(課税所得に応じた税率)

- 特定扶養親族の控除額:63万円

控除適用前の所得税(概算):500万円 × 20% = 100万円

控除適用後の課税所得:500万円 − 63万円 = 437万円

控除適用後の所得税(概算):437万円 × 20% = 87.4万円

節税効果:約12.6万円

大学生の子供が一人いるだけで、年間10万円超の所得税が減る計算になります。住民税への影響も加味すると、実質的な節税額はさらに大きくなります。

計算例②:70歳以上の親(同居老親等)がいる場合

- 納税者の課税所得:400万円

- 所得税率:20%

- 同居老親等の控除額:58万円

控除適用前の所得税(概算):400万円 × 20% = 80万円

控除適用後の課税所得:400万円 − 58万円 = 342万円

控除適用後の所得税(概算):342万円 × 20% = 68.4万円

節税効果:約11.6万円

70歳以上の親と同居している場合、同居老親等の控除が適用され、別居の老人扶養親族(48万円)より10万円多く控除を受けられます。


配偶者控除との違い:扶養控除と何が異なるのか

扶養控除と配偶者控除は、どちらも所得控除の一種ですが、対象となる人が異なります。

| 項目 | 扶養控除 | 配偶者控除 |

|---|---|---|

| 対象 | 配偶者以外の扶養親族(16歳以上) | 配偶者(婚姻関係のある夫・妻) |

| 所得要件(令和7年12月〜) | 合計所得金額58万円以下 | 合計所得金額58万円以下 |

| 最大控除額 | 63万円(特定扶養親族) | 38万円(一般) |

| 申告書 | 扶養控除等申告書 | 配偶者控除等申告書 |

配偶者控除は婚姻関係にある配偶者が対象で、子供や親などを扶養している場合は扶養控除が適用されます。両方の控除を同時に受けることも可能で、家族構成によっては複数の所得控除を組み合わせることができます。

また、配偶者の年収が一定額を超えると配偶者控除から配偶者特別控除に切り替わります。いわゆる「年収の壁」と呼ばれる問題は、配偶者控除と扶養控除の両方に関わってきます。扶養控除については、令和7年度改正で給与収入の目安が103万円から123万円に引き上げられたことで、アルバイトをしている学生の子供が扶養から外れにくくなっています。

確定申告のやり方2026では、控除を含めた申告の流れをより詳しく解説しています。


令和7年・令和8年の税制改正:特定親族特別控除の新設と所得要件の変化

近年の税制改正は、扶養控除に大きな影響を与えています。

特定親族特別控除の創設(令和7年12月1日施行)

国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」によると、令和7年度改正で「特定親族特別控除」が新設されました。19歳以上23歳未満の親族の合計所得金額が58万円超123万円以下の場合でも、所得額に応じて最高63万円の控除を受けられる仕組みです。

財務省「令和7年度税制改正」パンフレットによると、この改正により大学生年代の子供の合計所得金額が85万円(給与収入150万円相当)までは特定扶養控除と同額の63万円の控除が受けられ、85万円を超えた場合でも控除額が段階的に逓減する仕組みが導入されました。アルバイトをしている大学生の子供を持つ家庭にとって、年収の壁を意識しすぎなくてよくなる改正といえます。

令和8年度改正の予定

財務省「令和8年度税制改正の大綱」によると、令和8年12月1日施行として、扶養親族の合計所得金額要件がさらに62万円以下(給与収入136万円以下相当)に引き上げられる方針です。また、勤労学生の合計所得金額要件も85万円以下から89万円以下に引き上げられる予定です。

国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」では、令和8年分以後の所得税に適用され、令和8年12月以後の源泉徴収事務に変更が生じると案内されています。年末調整の申告書様式も変更される予定のため、最新情報を確認するようにしてください。


扶養控除を受ける方法:年末調整と確定申告

扶養控除を受けるには、年末調整または確定申告で申告書を提出する必要があります。

給与所得者の場合:年末調整

会社員など給与収入がある方は、毎年秋に会社から配布される「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に必要事項を記入して提出します。控除対象扶養親族の氏名・生年月日・続柄・合計所得金額の見積額などを正確に記載することが必要です。

令和8年度改正に伴い、申告書の様式が変更される予定です。国税庁のウェブサイトで最新の様式を確認のうえ、作成・提出してください。

確定申告が必要なケース

日本年金機構「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」によると、公的年金受給者が特定親族特別控除の適用を受けようとする場合や、扶養親族等の要件を満たすこととなった親族に係る扶養控除等の適用を受けようとする場合は、原則として確定申告が必要とされています。

年金を受け取りながら家族を養っている方は、確定申告での手続きが求められる場合があるため、注意が必要です。確定申告のやり方2026も参考にしてみてください。


よくある質問:扶養控除の疑問をまとめて解消

Q. 子供がアルバイトをしていても扶養控除を受けられますか?

令和7年12月1日以降は、子供の合計所得金額が58万円以下(給与収入のみなら123万円以下)であれば、扶養控除の対象となります。また、19歳以上23歳未満の子供については特定親族特別控除の制度もあるため、収入が多少高くても控除が受けられる場合があります。

Q. 別居している親でも扶養控除の対象になりますか?

はい、別居していても生活費を定期的に送金するなど「生計を一にしている」と認められれば、扶養控除の対象になります。老人ホームや病院に長期入院している場合も同様です。

Q. 扶養控除は住民税にも影響しますか?

はい、扶養控除は所得税だけでなく住民税の計算にも影響します。住民税の控除額は所得税と異なる場合があるため、詳細は市区町村の窓口や国税庁の情報で確認することをおすすめします。

Q. 扶養控除と配偶者控除は同時に受けられますか?

はい、配偶者控除と扶養控除は別々の制度なので、要件を満たせば同時に適用を受けることができます。配偶者と子供の両方が要件を満たしている場合、両方の控除が受けられます。


節税で浮いた分をコツコツ貯める:家計への活かし方

扶養控除を正しく申告すると、年間で数万円から十数万円の税負担が軽くなることがあります。その分を家計の貯蓄に回せると、長期的な資産形成につながります。

たとえば、年間10万円の節税効果があったとして、その全額を貯蓄口座に預けた場合を考えてみましょう。Habittoの貯蓄口座は、条件なしで年利0.7%(税引後0.557%、預金額100万円まで)の金利がつきます。メガバンクの普通預金金利は年0.3%程度ですので、Habittoはその約2.3倍の金利水準です。

節税で生まれた余裕資金を、少しでも有利な環境でコツコツ育てていくことが、家計改善の第一歩になります。貯金用口座おすすめ・選び方も参考にしてみてください。

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まとめ:扶養控除を正しく理解して、家計の負担を減らそう

扶養控除は、家族を養う納税者が所得税・住民税の負担を軽くできる重要な制度です。控除対象扶養親族の範囲は6親等内の血族・3親等内の姻族で、16歳以上であることが条件。控除額は親族の年齢によって38万円〜63万円(同居老親等は58万円)と異なります。

令和7年度・令和8年度の税制改正により、扶養親族の合計所得金額要件が段階的に引き上げられ、特定親族特別控除も新設されました。アルバイトをしている学生の子供を持つ家庭や、年金を受け取りながら家族を養っている方にとっても、制度の恩恵が広がっています。

まずは国税庁の情報を確認し、自分の家族構成に合った控除が正しく申告されているかチェックしてみましょう。毎日赤字の家計を立て直すも、家計全体を見直すヒントとして役立てていただけます。


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※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融アドバイスではありません。具体的なご判断はご自身の責任で行ってください。


参考・出典

- 国税庁「No.1180 扶養控除」(2025年4月1日更新)

- 国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」(2025年)

- 国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」(2026年)

- 財務省「令和8年度税制改正の大綱」(2025年12月26日閣議決定)

- 財務省「令和7年度税制改正」パンフレット(2025年3月)

- 日本年金機構「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」(2025年6月4日)

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