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外貨預金とは?特徴・リスク・金利を初心者向けにわかりやすく解説

外貨預金とは?特徴・リスク・金利の仕組みを初心者向けにわかりやすく解説

「外貨預金って聞いたことはあるけど、円預金と何が違うの?」

銀行の窓口やネットバンキングで「外貨預金」という言葉を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。円預金より金利が高いと聞くと魅力的に感じますが、為替リスクなど、円預金にはない特徴もあります。

この記事では、外貨預金の仕組みやメリット・リスクを初心者向けにわかりやすく解説します。外貨預金を始める前に、基本的な知識を身につけておきましょう。


この記事のアドバイザー

記事監修アドバイザー認定済み

髙山 千愛美たかやま ちあみ2,000件以上のライフプラン相談を通じて、お客様の描く未来の実現をサポートしてきました。『お金の貯め方・増やし方・守り方・使い方』を一緒にひとつずつ、考えてみませんか💡1級ファイナンシャル・プランニング技能士証券外務員第一種宅地建物取引士得意分野: 資産運用・住宅ローン
投資スタイル: 長期積立分散を意識したインデックス投資/株主優待


外貨預金とは?

外貨預金とは、日本円を米ドルやユーロなどの外国通貨に交換して預け入れる預金のことです。

円預金では日本円をそのまま預けて日本円で払い戻しますが、外貨預金では預入時に円を外貨に交換し、払戻時に外貨を円に戻す取引が発生します。この交換は、その時の為替レートに基づいて行われます。

テレビのニュースで「1ドル=150円」といった為替情報を見たことがあると思います。この為替レートによって、預け入れる外貨の額や、払い戻す円貨の額が変わってくるのです。


外貨預金の種類

外貨預金には、円預金と同様にいくつかの種類があります。

外貨普通預金

いつでも自由に預け入れ・払い戻しができる預金です。円の普通預金と同じイメージで、少額から始められる銀行も多くあります。100円程度から取引できる銀行もあり、初心者が外貨預金を試すのに向いています。

外貨定期預金

あらかじめ期間を決めて預け入れる預金です。1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年など、銀行によってさまざまな期間が用意されています。外貨普通預金より金利が高い傾向にありますが、原則として中途解約ができません。


外貨預金の金利はどのくらい?

外貨預金の大きな特徴が、円預金と比べて高い金利を期待できることです。

2026年2月時点、日本の大手銀行の円普通預金金利は年0.3%程度です。一方、外貨預金では通貨によって大きく異なりますが、米ドルの場合、外貨普通預金で年3%〜4%台、外貨定期預金では年4%〜5%台の金利を提示している銀行もあります。

主な通貨の金利水準(2026年1月時点の目安)

通貨外貨普通預金外貨定期預金(1年)
米ドル年3%〜4%台年4%〜5%台
ユーロ年1%〜2%台年2%〜3%台
豪ドル年3%〜4%台年4%〜5%台

※金利は銀行や預入条件によって異なります。最新の金利は各銀行の公式サイトでご確認ください。

ただし、金利が高い=お得とは限りません。後述する為替リスクや手数料を考慮すると、実際の運用成果は金利だけでは決まらないからです。


外貨預金のメリット

外貨預金には、円預金にはない魅力がいくつかあります。

1. 円預金より高い金利を期待できる

日本は長らく低金利が続いてきました。2024年以降は金利が上昇傾向にありますが、それでも海外の主要通貨と比べると金利差があります。外貨預金を利用することで、この金利差の恩恵を受けられる可能性があります。

2. 為替差益を得られる可能性がある

外貨預金のもう一つの魅力が「為替差益」です。これは、為替レートの変動によって利益を得ることです。

たとえば、1ドル=100円の時に100万円を米ドルに交換すると、1万ドルになります。その後、円安が進んで1ドル=110円になったタイミングで円に戻すと、1万ドル×110円=110万円になります。金利とは別に、為替の変化だけで10万円の利益が発生する計算です(為替手数料や税金は考慮せず)。

3. 資産を分散できる

すべての資産を日本円だけで持っていると、円の価値が下がったときに資産全体の価値も下がってしまいます。外貨預金で一部の資産を外国通貨で保有することで、通貨の分散効果が期待できます。

4. 海外旅行や海外送金に活用できる

銀行によっては、外貨預金の残高をそのまま海外での支払いに使えるデビットカードを発行しているところもあります。海外旅行の際に、預金している外貨をそのまま使えるのは便利です。


外貨預金のリスクと注意点

外貨預金にはメリットがある一方で、円預金にはないリスクも存在します。始める前にしっかり理解しておきましょう。

1. 為替変動リスク(元本割れの可能性)

外貨預金の最大のリスクが「為替変動リスク」です。

先ほど為替差益の例を挙げましたが、為替は逆方向にも動きます。1ドル=100円の時に100万円(1万ドル)を預け入れ、払い戻す時に1ドル=90円に円高になっていた場合、1万ドル×90円=90万円にしかなりません。外貨建てでは元本が保証されていても、円に換算すると元本割れする可能性があるのです。

2. 為替手数料がかかる

外貨預金では、円を外貨に交換する時と、外貨を円に戻す時の両方で為替手数料がかかります。

為替手数料は銀行や通貨によって異なりますが、たとえば米ドルの場合、片道1銭〜1円程度(往復で2銭〜2円程度)が一般的です。仮に片道50銭(往復1円)の手数料がかかる場合、1ドル=150円として100万円を預け入れると、預入時と払戻時で合計約6,700円の手数料がかかる計算になります。

為替相場にまったく変動がなくても、この手数料分は確実にコストとして発生します。

3. 預金保険の対象外

円預金の場合、銀行が万が一破綻しても、預金保険制度によって1金融機関あたり元本1,000万円とその利息が保護されます。

しかし、外貨預金はこの預金保険制度の対象外です。銀行が破綻した場合、外貨預金は保護されない可能性があります。外貨預金を利用する際は、預け先の銀行の信用力も確認しておきましょう。

4. 急な為替変動に対応しにくい

為替相場は24時間動いており、政治的な出来事や経済指標の発表、自然災害などで急激に変動することがあります。

外貨定期預金は原則として中途解約ができないため、急な為替変動が起きても、満期まで待つしかない場合があります。外貨普通預金でも、円に戻すまでにタイムラグが発生することがあり、急な相場変化への対応が難しいことがあります。


外貨預金で選ばれる通貨の特徴

外貨預金では、さまざまな通貨を選ぶことができます。代表的な通貨の特徴を見てみましょう。

米ドル

世界で最も取引量が多い「基軸通貨」です。流通量が多いため、他の通貨と比べて値動きが比較的安定しています。アメリカの政治・経済に関するニュースは日本でも入手しやすく、初心者にも情報収集がしやすい通貨です。「有事のドル買い」という言葉があるように、信頼性の高さも特徴です。

ユーロ

米ドルに次ぐ取引量を持つ第二の基軸通貨です。EU加盟国の共通通貨で、特にドイツやフランスの経済指標に影響を受けます。分散投資の観点から、米ドルとあわせて保有する人も多い通貨です。

豪ドル(オーストラリアドル)

先進国の中では比較的金利が高い傾向にある通貨です。オーストラリアは資源国であり、資源価格や中国経済の影響を受けやすい特徴があります。米ドルやユーロより値動きが大きくなる傾向があります。

新興国通貨(トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソなど)

金利は高い傾向にありますが、その分リスクも大きくなります。政治・経済の不安定さから、急激な為替変動が起こりやすく、流動性が低下して取引が停止されることもあります。初心者が最初に選ぶ通貨としてはおすすめしません。


円高・円安が外貨預金に与える影響

為替の動きを表す「円高」「円安」という言葉は、外貨預金を理解する上で重要です。

円高とは

円の価値が上がることです。たとえば、1ドル=150円から1ドル=140円になった場合、同じ1ドルを手に入れるのに必要な円が減るので「円高」です。

外貨預金にとって、払戻時の円高は損失につながります。外貨建ての資産を円に戻すと、受け取る円貨の額が減ってしまうからです。

円安とは

円の価値が下がることです。1ドル=150円から1ドル=160円になった場合、同じ1ドルを手に入れるのに必要な円が増えるので「円安」です。

外貨預金にとって、払戻時の円安は利益につながります。外貨建ての資産を円に戻すと、受け取る円貨の額が増えるからです。

つまり、外貨預金で利益を得るには「円高の時に預け入れ、円安の時に払い戻す」のが基本的な考え方です。ただし、為替の動きを正確に予測することは難しいため、タイミングを見極めるのは簡単ではありません。


外貨預金にかかる税金

外貨預金で得た利益には税金がかかります。

利息に対する税金

外貨預金で受け取る利息は「利子所得」として、20.315%(所得税15.315%+住民税5%)の源泉分離課税が適用されます。税金は利息から自動的に差し引かれるため、原則として確定申告は不要です。

為替差益に対する税金

為替差益(為替レートの変動によって得た利益)は「雑所得」として、総合課税の対象になります。給与所得など他の所得と合算して、所得税・住民税が計算されます。

為替差益が発生した場合は、原則として確定申告が必要です。ただし、給与所得者で年間の雑所得が20万円以下の場合など、確定申告が不要になるケースもあります。税金について詳しく知りたい場合は、税務署や税理士に確認することをおすすめします。


外貨預金を始める前に確認すべきポイント

外貨預金を検討している方は、以下のポイントを確認しておきましょう。

1. 取扱通貨の種類

銀行によって取り扱っている通貨が異なります。米ドルやユーロは多くの銀行で取り扱っていますが、その他の通貨は銀行によって異なります。運用したい通貨を扱っているか確認しましょう。

2. 為替手数料

為替手数料は銀行によって大きく異なります。同じ米ドルでも、片道1銭から1円以上まで差があります。ネット銀行は店舗型の銀行より手数料が低い傾向にあります。

3. 金利

同じ通貨・同じ期間でも、銀行によって金利が異なります。キャンペーンで高い金利を提示している場合もありますが、適用条件や適用期間を確認することが大切です。

4. 最低預入金額

外貨預金を始めるための最低金額も銀行によって異なります。100円程度から始められる銀行もあれば、まとまった金額が必要な銀行もあります。

5. 銀行の信用力

外貨預金は預金保険の対象外です。万が一のことを考えて、預け先の銀行の信用力も確認しておきましょう。


外貨預金は余裕資金で始めよう

外貨預金は、円預金より高い金利や為替差益が魅力的な資産運用の方法です。一方で、為替変動によって元本割れするリスクもあります。

初心者が外貨預金を始める場合は、以下のポイントを意識しましょう。

  • 余裕資金で始める:生活に必要なお金ではなく、しばらく使う予定のない資金で運用する

  • まずは少額から:いきなり大きな金額を預けず、少額から試してみる

  • 米ドルなど安定した通貨から:情報が入手しやすく、比較的安定した通貨から始める

  • 分散して預ける:一度にまとめて預けるのではなく、タイミングを分けて預け入れる

外貨預金に限らず、資産運用には「絶対に儲かる」方法はありません。リスクとリターンの関係を理解した上で、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

お金の運用について迷ったら、専門家に相談してみるのも一つの方法です。Habittoでは、国家資格を持つファイナンシャルプランナーに無料で何度でも相談できます。外貨預金に興味はあるけれど自分に合っているかわからない、といった疑問も気軽に聞いてみてください。


まずは堅実に貯蓄を始めたいという方には、為替リスクのない円建ての預金から始めるのも選択肢の一つです。Habittoの貯蓄口座は、2026年2月1日から条件なしで年利0.6%(税引後0.478%)の金利がつきます。為替の変動を気にせず、コツコツお金を育てたい方に向いています。

※金利は変動する場合があります。100万円を超える部分は0.3%(税引後0.239%)が適用されます。

※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融アドバイスではありません。外貨預金には為替変動リスクがあり、元本割れの可能性があります。投資判断はご自身の責任で行ってください。