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iDeCo(イデコ)とは?個人型確定拠出年金の仕組み・メリット・特徴を解説

iDeCo(イデコ)とは?個人型確定拠出年金の仕組み・メリット・特徴をわかりやすく解説

「老後の生活資金が足りるか不安」「公的年金だけで大丈夫なのか」。そんな不安を感じている方にとって、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は知っておきたい年金制度の一つです。

iDeCoは、毎月の掛金を自分で積み立てて、自分で選んだ運用商品で運用し、原則60歳以降に受け取る私的年金制度です。掛金が全額所得控除の対象になるなど、税制面でのメリットが大きいことが特徴です。

この記事では、iDeCoの仕組みや3つの税制メリット、加入資格、掛金の上限額、運用商品の選び方まで、これから加入を検討している方に向けてわかりやすく解説します。2026年12月に予定されている制度改正の内容も紹介します。


この記事のアドバイザー

記事監修アドバイザー認定済み

芳恵よしえ外資系保険会社で8年以上の経験を通し、1000名以上のお客様のライフプランや資産運用をサポートしてまいりました。あなたの大切な「今」と「未来」の生活を豊かにするための「お金の新習慣」。その一歩を、一緒に踏み出してみませんか。2級ファイナンシャル・プランニング技能士得意分野: 資産運用・生命保険


iDeCo(個人型確定拠出年金)の仕組み

iDeCoは「individual-type Defined Contribution pension plan」の略称で、日本語では「個人型確定拠出年金」と呼ばれます。国民年金や厚生年金といった公的年金に上乗せする形で、自分自身で老後の資産を準備するための制度です。

iDeCoの基本的な流れは3ステップです。

1. 積み立てる(掛金の拠出) 毎月一定額の掛金を自分で決めて積み立てます。掛金額は月5,000円から1,000円単位で設定でき、上限額は加入者の職業や企業年金の有無によって異なります。

2. 運用する(運用商品の選択)積み立てた掛金を、自分で選んだ運用商品で運用します。運用商品には投資信託のほか、元本確保型の定期預金や保険商品もあります。どの商品を選ぶか、どう配分するかは加入者自身が決めます。

3. 受け取る(給付) 原則60歳以降に、積み立てた資産を受け取ります。受け取り方は「年金」「一時金」「年金と一時金の併用」の3つから選択できます。

公的年金との違いは、掛金額や運用商品を自分で選べる点です。運用の結果によって将来の受取額が変わるため、「確定拠出」(掛金が確定している)という名前がついています。


iDeCoの3つの税制メリット

iDeCoが老後の資産形成手段として注目される最大の理由は、積み立て・運用・受け取りの3つの場面で税制優遇を受けられることです。

メリット1:掛金が全額所得控除の対象

iDeCoの掛金は全額が「小規模企業共済等掛金控除」として所得控除の対象になります。所得控除が増えると課税される所得が減るため、所得税と住民税の負担が軽くなります。

たとえば、年収500万円(所得税率20%・住民税率10%)の会社員が毎月2.3万円(年間27.6万円)を拠出した場合、年間で約8.3万円の税負担が軽減される計算です。この節税効果は掛金を拠出している期間中ずっと続くため、20年間で合計約166万円の節税になります。

所得が多い方ほど税率が高くなるため、節税効果も大きくなります。

メリット2:運用益が非課税

通常、預金の利息や投資信託の運用益には約20.315%の税金がかかります。iDeCoの口座内で発生した運用益には、この税金がかかりません。

運用益がそのまま再投資されるため、長期的に見ると複利効果が大きくなります。20年、30年と運用期間が長くなるほど、この非課税メリットの恩恵は大きくなります。

メリット3:受け取り時にも税制優遇がある

iDeCoの資産を受け取る際にも、税制上の優遇措置があります。

一時金で受け取る場合:退職所得控除が適用されます。加入期間に応じた控除額が設定されており、控除額の範囲内であれば課税されません。

年金として受け取る場合:公的年金等控除が適用されます。65歳以上の方は国の年金などと合算して年間110万円までの年金収入が非課税になります。

ただし、会社からの退職金がある方は、iDeCoの一時金と退職金の受け取り時期によって控除の適用が変わるため、受け取り方の計画は事前に確認しておくことをおすすめします(詳しくは後述の「注意点」で解説します)。


iDeCoの加入資格と掛金の上限額

iDeCoに加入できるのは、原則として20歳以上65歳未満の国民年金被保険者です。職業や加入している年金制度によって、掛金の上限額が異なります。

2026年3月時点の掛金上限額

加入者の区分対象となる方月額上限年額上限
第1号被保険者自営業者・フリーランスなど68,000円816,000円
第2号被保険者(企業年金なし)企業年金のない会社員23,000円276,000円
第2号被保険者(企業型DCのみ加入)企業型DCに加入する会社員20,000円240,000円
第2号被保険者(DB等に加入)確定給付企業年金等に加入する会社員・公務員12,000円144,000円
第3号被保険者専業主婦・主夫など23,000円276,000円

※第1号被保険者の上限額は、国民年金基金や付加年金の掛金との合計額です。 ※第2号被保険者で企業型DCに加入している場合、事業主掛金との合計が月額55,000円以内という条件があります。

自分がどの区分に該当するかは、勤務先の人事・労務担当者に確認するか、加入を検討している金融機関(証券会社・銀行など)に問い合わせると教えてもらえます。


2026年12月の制度改正で何が変わるか

2026年12月には、iDeCoの掛金上限額と加入可能年齢に関する改正が予定されています。この改正により、iDeCoのメリットがさらに拡大します。

変更点1:掛金上限額の引き上げ

加入者の区分現行の月額上限改正後の月額上限
第1号被保険者68,000円**75,000円**
第2号被保険者(企業年金なし)23,000円**62,000円**
第2号被保険者(企業型DCのみ)20,000円**62,000円**(事業主掛金との合計)
第2号被保険者(DB等に加入)12,000円**62,000円**(企業年金掛金との合計)

特に会社員の方にとっては、掛金上限額が大幅に引き上げられます。企業年金のない会社員の場合、月額23,000円から62,000円へと約2.7倍に増えます。掛金が増えればその分だけ所得控除の額も大きくなり、節税効果が高まります。

変更点2:加入可能年齢の引き上げ

現在、iDeCoに加入できるのは原則65歳未満ですが、改正後は70歳未満まで拡大されます。老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受給していないことが条件ですが、60歳以降も働き続ける方にとっては、より長い期間にわたって資産形成ができるようになります。

変更点3:退職所得控除の「5年ルール」が「10年ルール」に

2026年1月以降、iDeCoを一時金で受け取った後に退職金を受け取る場合、退職所得控除を別々に適用するために必要な間隔が、5年から10年に延長されました。

たとえば、60歳でiDeCoの一時金を受け取り、65歳で退職金を受け取るケースでは、従来は両方に退職所得控除が適用されましたが、改正後は控除の調整が行われ、税負担が増える可能性があります。退職金がある方は、受け取りの順番やタイミングを事前に検討しておくことが大切です。


iDeCoで選べる運用商品の種類

iDeCoの口座で運用できる商品は、大きく「元本確保型」と「元本変動型」の2種類に分かれます。

元本確保型

定期預金:銀行の定期預金と同じ仕組みで、元本が保証されます。金利は低いですが、資産が減るリスクを避けたい方に向いています。 ・保険商品:生命保険会社が提供する商品で、一定の利率が保証されます。途中で商品を変更する場合、解約控除がかかることがあります。

元本確保型は資産が減るリスクがない一方、運用益による資産の成長は限定的です。iDeCoのメリットである「運用益非課税」を活かしにくい面があります。

元本変動型(投資信託)

国内株式型:日本企業の株式に投資する投資信託

外国株式型:海外企業の株式に投資する投資信託

国内債券型:日本の国債や社債に投資する投資信託

外国債券型:海外の国債や社債に投資する投資信託

バランス型:株式と債券を組み合わせた投資信託

投資信託は元本が保証されないため、運用状況によっては資産が下回ることもあります。ただし、長期間にわたって分散投資を行うことでリスクを抑えながらリターンを目指す方法が一般的です。

どの商品を選ぶかは、ご自身の年齢、リスク許容度、運用期間などを考慮して決めましょう。運用商品の配分は加入後いつでも変更できるので、最初は少額から始めて、慣れてから調整していくこともできます。


iDeCoを始めるときに知っておきたい手数料

iDeCoには、加入時と運用期間中に手数料がかかります。金融機関(運営管理機関)によって手数料が異なるため、申し込み先を選ぶ際の比較ポイントになります。

主な手数料の内訳

手数料の種類金額支払い先
加入時手数料2,829円(初回のみ)国民年金基金連合会
国民年金基金連合会手数料105円/月国民年金基金連合会
事務委託先金融機関手数料66円/月信託銀行
運営管理手数料**0円〜数百円/月**証券会社・銀行など

加入時手数料(2,829円)と、国民年金基金連合会手数料(月105円)、事務委託先手数料(月66円)はどの金融機関で加入しても同額です。

差が出るのは「運営管理手数料」です。ネット証券(SBI証券、楽天証券、マネックス証券など)では運営管理手数料が0円のところが多い一方、銀行では月数百円かかるケースもあります。30年間の運用では手数料の差が数万円以上になることもあるため、金融機関選びでは運営管理手数料を必ず確認しましょう。


iDeCoの注意点

メリットの多いiDeCoですが、加入前に知っておくべき注意点もあります。

原則60歳まで引き出せない。 iDeCoに拠出した資産は、原則として60歳になるまで引き出すことができません。途中で急にお金が必要になっても、iDeCoの口座からは出金できないため、生活費に余裕がある範囲で掛金を設定することが大切です。通算加入者等期間が10年未満の場合、受給開始年齢が61歳〜65歳に繰り下がります。

元本割れのリスクがある。 投資信託を選んで運用する場合、市場の変動により元本を下回る可能性があります。元本確保型の商品を選べばこのリスクは避けられますが、運用益の期待値は低くなります。

手数料が継続的にかかる。 掛金の拠出を停止しても、口座を維持する限り月66円の事務委託先手数料は発生し続けます(運営管理手数料が無料の金融機関の場合)。

受け取り方の計画が必要。 前述のとおり、退職金との組み合わせによって税負担が変わる場合があります。受け取りの時期や方法は、ご自身の退職予定や企業年金の状況を踏まえて検討しましょう。


iDeCoに向いている人・向いていない人

向いている人

・安定した収入があり、毎月の掛金を継続して拠出できる方

・所得税・住民税の節税効果を活かしたい方(所得が高いほどメリットが大きい)

・老後の資産形成を長期的な視点で始めたい方

・60歳まで引き出さなくても問題ない余裕資金がある方

向いていない人

・収入が不安定で、毎月の掛金拠出が負担になる方

・近い将来にまとまった資金が必要になる可能性がある方(住宅購入、結婚など)

・すでに生活費の確保に苦労している方

iDeCoは長期の資産形成制度なので、まずは日常の生活費や緊急時の備え(生活防衛費)を確保したうえで、余裕資金で始めるのが基本です。


よくある質問

Q. iDeCoと新NISAはどちらを先に始めるべきですか?

どちらにも異なるメリットがあります。iDeCoは掛金の所得控除がある点で節税効果が高い一方、60歳まで引き出せません。新NISAは所得控除はありませんが、いつでも売却・引き出しが可能です。「老後の資産形成」を目的とするならiDeCo、「柔軟に使える資産」を増やしたいなら新NISAが向いています。両方を併用している方も多いです。

Q. 途中で掛金額を変更できますか?

年に1回、掛金額の変更が可能です。収入が減ったときは掛金を減らしたり、拠出を一時的に停止したりすることもできます。停止中も口座の資産は運用され続けます。

Q. 自分に合った掛金額や受け取り方がわからない場合はどうすればいいですか?

iDeCoの活用方法は、年齢、収入、家族構成、退職金の有無などによって大きく変わります。判断に迷ったら、ファイナンシャルプランナーに相談してみるのも一つの方法です。Habittoでは国家資格を持つFPに無料で何度でも相談できます。iDeCoに限らず、家計全体の資産計画について一緒に考えてもらえます。無理な勧誘は一切ありません。


老後の資産形成は、早く始めるほど時間を味方にできます。iDeCoは税制メリットが大きく、コツコツ積み立てるスタイルに向いた年金制度です。まずは自分の加入資格と掛金上限を確認するところから始めてみてください。

iDeCoと並行して、手元にすぐ使える貯蓄も確保しておきたい方は、条件なしで年利0.6%がつくHabittoの貯蓄口座も検討してみてください。口座開設は最短8分、スマホだけで完結できます。

※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融アドバイスではありません。具体的なご判断はご自身の責任で行ってください。

※iDeCoの制度内容は法改正により変更される場合があります。最新の情報は厚生労働省またはiDeCo公式サイト(https://www.ideco-koushiki.jp/)でご確認ください。

※投資にはリスクが伴います。詳細は各商品の説明書をご確認ください。

※0.6%(税引後0.478%)の金利は預金額100万円まで適用、100万円を超える預金については0.3%(税引後0.239%)の金利が適用されます。表示されている金利は年利です。他の商品・サービスの購入や給振口座指定などの条件を伴わない普通預金として。金利は変動する場合があります。