iDeCoの節税効果をシミュレーション|3つのメリットと控除額【2026年版】
iDeCoの節税効果をシミュレーション|3つの税制優遇メリットと控除額の確認方法【2026年版】
「iDeCoって節税になるって聞いたけど、実際いくら得するんだろう?」
そう感じている方は多いのではないでしょうか。金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」によると、老後に向けた資産形成に関心を持つ人は増えている一方、具体的な節税額まで把握している人はまだ少数派です。
この記事では、iDeCoの3つの税制優遇の仕組みと、職業・年収別の節税シミュレーションをわかりやすく解説します。
この記事のアドバイザー
記事監修アドバイザー認定済み田口 秀一(タグチ シュウイチ)外資系金融機関で10年以上の経験を通し、主に「投資初心者」向けに、「賢い家計の見直し術」から「ゼロからの投資の始め方」などのオーダーメードでサポートをしてきました。何事も興味を持ったタイミングが始め時です。不安もあるかもしれませんが、この機会に一緒に最初の一歩を踏み出しましょう!得意分野: 資産運用・生命保険
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは?制度の仕組みをおさらい
iDeCo(イデコ)は、個人型確定拠出年金の愛称です。毎月一定の掛金を積み立てて、自分で選んだ投資信託などの金融商品で運用し、原則60歳以降に受け取る年金制度です。
公的年金とは別に、自分で老後資金を準備できる点が大きな特徴です。そして最大の魅力は、積み立て・運用・受取の3段階すべてで税制優遇が受けられることです。
加入できるのは、原則20歳以上65歳未満の方です。会社員・公務員・自営業・専業主婦(主夫)など、職業によって毎月の掛金上限額が異なります。
iDeCoで受けられる3つの税制優遇メリット
iDeCoには、他の金融商品にはない3段階の税制優遇があります。それぞれ順番に確認していきましょう。
メリット1|掛金が全額所得控除の対象になる(積立時)
毎月支払うiDeCoの掛金は、全額所得控除として課税所得から差し引けます。所得税と住民税の両方が軽減されるため、節税効果は非常に大きいです。
全額所得控除は、iDeCoを活用する最大の理由といえます。掛金の金額が多いほど、節税額も比例して大きくなります。
メリット2|運用益が非課税になる(運用時)
通常、投資信託などで得た利益には約20.315%の税金がかかります。しかしiDeCoの運用益は非課税で再投資されるため、複利効果が最大限に活きます。
長期間にわたって積立を続けると、この非課税メリットの恩恵は大きくなります。
メリット3|受取時にも控除が使える(受取時)
受取時には、一時金として受け取る場合は退職所得控除、年金形式で受け取る場合は公的年金等控除が適用されます。一定額まで非課税で受け取ることができます。
掛金の上限額は職業によって異なる
iDeCoの掛金上限額は、職業や加入している企業年金の有無によって決まります。2026年5月現在の主な上限額は以下のとおりです。なお、2026年12月には掛金拠出限度額の引上げや加入可能年齢の引上げが予定されています。
| 職業・加入状況 | 月額上限 | 年間上限 |
|---|---|---|
| 自営業・フリーランス | 68,000円 | 816,000円 |
| 企業年金なしの会社員 | 23,000円 | 276,000円 |
| 企業型DCのみ加入の会社員 | 20,000円 | 240,000円 |
| 公務員 | 12,000円 | 144,000円 |
| 専業主婦(主夫) | 23,000円 | 276,000円 |
自営業の方は上限が最も高く、節税効果も大きくなります。一方、公務員の方は上限が低めですが、それでも所得控除の恩恵は十分あります。
【シミュレーション①】会社員が毎月23,000円を積み立てた場合
年収500万円の会社員(企業年金なし)が、毎月23,000円をiDeCoで積み立てた場合を計算してみます。
条件
- 年収:500万円
- 所得税率:10%(課税所得330万円超〜695万円以下)
- 住民税率:10%(一律)
- 年間掛金:23,000円 × 12ヶ月 = 276,000円
節税額の算出
- 所得税の軽減:276,000円 × 10% = 27,600円
- 住民税の軽減:276,000円 × 10% = 27,600円
- 年間節税額合計:55,200円
10年間続けると、掛金総額3,312,000円に対して、節税額の合計は約55万円になります。これは積み立てたお金が減るわけではなく、純粋に税負担が軽くなる金額です。
【シミュレーション②】自営業が毎月68,000円を積み立てた場合
年収600万円の自営業の方が、上限の68,000円を積み立てた場合も確認してみましょう。
条件
- 年収(事業所得):600万円
- 給与所得控除・基礎控除などを差し引いた課税所得:約400万円と仮定
- 所得税率:20%(課税所得195万円超〜330万円以下の税率は10%、330万円超は20%)
- 住民税率:10%
- 年間掛金:68,000円 × 12ヶ月 = 816,000円
節税額の計算
- 所得税の軽減:816,000円 × 20% = 163,200円
- 住民税の軽減:816,000円 × 10% = 81,600円
- 年間節税額合計:244,800円
自営業の方は確定申告でこの控除額を申告します。年間で約24万円以上の節税になる計算で、節税効果の大きさが実感できます。なお、自営業の方の確定申告の詳細については、確定申告のやり方2026も参考にしてください。
年末調整・確定申告での手続き方法
iDeCoの所得控除を受けるための手続きは、職業によって異なります。
会社員・公務員の場合(年末調整)
毎年10月頃に、iDeCoの運営機関から「小規模企業共済等掛金払込証明書」が郵送されます。この書類を年末調整の際に勤務先に提出するだけで手続きは完了です。
自営業・フリーランスの場合(確定申告)
確定申告の際に、払込証明書をもとに小規模企業共済等掛金控除の金額を記入します。e-Taxを使えばオンラインで完結できます。
加入初年度は年末調整・確定申告のどちらでも対応が必要になることがあるため、早めに書類を確認しておくと安心です。
iDeCoとHabittoの貯蓄口座を組み合わせる考え方
iDeCoは老後資金を育てるための有力な手段ですが、60歳まで原則引き出せないという制約があります。そのため、日常の生活費や短〜中期の目標のための資金は、別の手段で準備することが大切です。
Habittoの貯蓄口座は、条件なしで年利0.6%(税引後0.478%)の金利がつく普通預金です。iDeCoで老後資金をコツコツ積立しながら、いつでも引き出せる貯蓄口座に生活防衛資金を置いておくという使い分けが、ムリなくお金を育てる方法の一つです。
たとえば月3万円をiDeCoに、別途月1万円をHabittoの貯蓄口座に積み立てる、といった組み合わせも選択肢の一つです。
iDeCoの注意点と受取時の税金
iDeCoは税制優遇が大きい一方、いくつかの注意点もあります。
受取時には退職所得控除や公的年金等控除が適用されますが、受取金額や他の収入によっては課税される場合もあります。また、加入時・運用中は口座管理手数料がかかります。
所得税住民税の節税メリットを最大化するには、掛金を上限まで積み立てることが基本です。ただし、生活費を圧迫しない範囲で無理なく続けることが重要です。お金の使い方や資産配分に迷ったときは、専門家に相談するのが確実です。
Habittoのアドバイザーなら、国家資格を持つファイナンシャルプランナーに無料で何度でも相談できます。iDeCoの掛金設定や運用方針について、チャットやオンラインセッションで気軽に質問できます。
よくある質問
Q. iDeCoに加入していない年の掛金は遡って控除できますか?
いいえ、その年に実際に支払った掛金のみが所得控除の対象です。遡及適用はできません。
Q. 転職したらiDeCoはどうなりますか?
転職先の企業年金の状況に応じて、掛金の上限額が変わります。手続きとして、加入者情報の変更届を運営管理機関に提出する必要があります。
Q. iDeCoと新NISAは併用できますか?
はい、iDeCoと新NISAは別々の制度なので、両方を同時に活用できます。iDeCoは節税しながら老後資金を積立し、NISAは中長期の資産形成に使うという使い分けが一般的です。
まとめ
iDeCoの節税効果は、掛金の全額所得控除・運用益の非課税・受取時の控除という3段階で得られます。年収や職業によって節税額は変わりますが、会社員でも年間5万円以上の軽減になるケースは珍しくありません。
大切なのは「iDeCoだけで完結させない」という視点です。60歳まで引き出せないiDeCoと、いつでも使える普通預金をバランスよく組み合わせることで、老後も今も安心できる家計が作れます。
貯蓄を始めたいけれど、どの口座を選べばいいか迷っている方は、条件なしで年利0.6%の金利がつくHabittoの貯蓄口座も選択肢の一つです。口座開設は最短8分、スマホだけで完結できます。
お金のことで迷ったら、Habittoのアドバイザーなら、国家資格を持つファイナンシャルプランナーに無料で何度でも相談できます。無理な勧誘は一切ありませんので、気軽に活用してみてください。
※0.6%(税引後0.478%)の金利は預金額100万円まで適用、100万円を超える預金については0.3%(税引後0.239%)の金利が適用されます。表示されている金利は年利です。他の商品・サービスの購入や給振口座指定などの条件を伴わない普通預金として。金利は変動する場合があります。
※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融アドバイスではありません。具体的なご判断はご自身の責任で行ってください。
※投資にはリスクが伴います。投資に関する最終的な判断はご自身の責任で行ってください。
参考・出典
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」
- 国民年金基金連合会「iDeCo公式サイト」
- 国税庁「小規模企業共済等掛金控除」
- 厚生労働省「確定拠出年金制度の概要」
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