iDeCoの商品の選び方|初心者が失敗しないための5つのポイント【2026年】
iDeCoの商品の選び方|初心者が失敗しないための5つのポイント
「iDeCoを始めたいけど、商品ってどう選べばいいの?」
老後の資産形成に有効なiDeCo(個人型確定拠出年金)ですが、いざ始めようとすると運用商品の選び方で迷う方は多いです。金融機関によっては30種類以上の商品があり、何をどう選べばいいのかわからないですよね。
この記事では、iDeCoの商品選びで押さえておきたい5つのポイントを解説します。元本確保型と投資信託の違いから、自分に合った商品の見つけ方まで、具体的にお伝えします。
この記事のアドバイザー
記事監修アドバイザー認定済み髙山 千愛美(たかやま ちあみ)2,000件以上のライフプラン相談を通じて、お客様の描く未来の実現をサポートしてきました。『お金の貯め方・増やし方・守り方・使い方』を一緒にひとつずつ、考えてみませんか💡1級ファイナンシャル・プランニング技能士証券外務員第一種宅地建物取引士得意分野: 資産運用・住宅ローン
投資スタイル: 長期積立分散を意識したインデックス投資/株主優待
iDeCoで選べる運用商品は2種類
iDeCoの運用商品は大きく「元本確保型」と「投資信託」の2種類に分かれます。
元本確保型は、定期預金や保険商品などが該当します。満期まで保有すれば元本が保証されるので、安心感があります。ただし、金利は低く、現在の定期預金金利は0.1〜0.3%程度です。iDeCoでは毎月171円の口座管理手数料がかかるため、運用益が手数料を下回る「手数料負け」のリスクがあります。
投資信託は、投資家から集めた資金をプロが株式や債券などで運用する商品です。元本は保証されませんが、長期運用でリターンを期待できます。iDeCoは運用益が非課税になるメリットがあるため、このメリットを活かすなら投資信託での運用が選択肢になります。
投資信託の種類を知っておこう
投資信託は投資対象によっていくつかの種類に分類されます。それぞれの特徴を理解しておくと、商品選びがスムーズになります。
国内株式型
日本企業の株式に投資するファンドです。日経平均株価やTOPIXに連動するインデックスファンドが代表的。値動きは比較的大きいですが、日本経済の成長に期待する方に向いています。
外国株式型
アメリカやヨーロッパなど海外企業の株式に投資します。S&P500連動型や全世界株式型(オールカントリー・一部日本株を含む)などが人気です。為替変動の影響も受けますが、長期的には世界経済の成長を取り込めます。
たとえば「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は、日本を含む先進国・新興国など約50カ国、約3,000銘柄に分散投資できます。純資産総額は約9兆円(2025年12月時点)、日本で最も人気のある投資信託の一つです。信託報酬は年0.05775%と低コスト。
国内債券型・外国債券型
国や企業が発行する債券に投資します。株式型と比べて値動きは穏やかで、リスクを抑えた運用ができます。ただしリターンも控えめになる傾向があります。
バランス型
株式と債券など複数の資産を組み合わせたファンドです。1本で分散投資ができるため、資産配分に迷う方には便利。求めるリスクとリターンのバランスに合わせて、配分を選べます。
商品選びで失敗しない5つのポイント
1. 自分のリスク許容度を確認する
リスク許容度とは「どれくらいの値動きまで耐えられるか」のことです。これは年齢、収入、資産状況、投資経験などによって変わります。
リスクを取れる方
運用期間が長い(20〜30代など)
収入が安定している
他に十分な貯蓄がある
値下がりしても長期で回復を待てる
このような方は、株式型の投資信託を多めに配分して、リターンを狙う選択肢があります。
リスクを抑えたい方
受取り年齢が近い(50代後半以降)
大きな値動きが気になる
元本が減ることに抵抗がある
このような方は、債券型やバランス型の比率を高めたり、元本確保型を組み入れる方法があります。iDeCoは途中で商品の変更が自由にできるので、まずは少額から投資信託を試してみて、慣れてきたら比率を調整していくのも一つの方法です。
2. 長期運用を前提に考える
iDeCoは原則60歳まで資産を引き出せません。20代で始めれば30年以上の運用期間があります。
長期投資には「時間分散」と「複利効果」という2つの強みがあります。毎月定額で購入する積立投資(ドル・コスト平均法)では、価格が高いときは少なく、安いときは多く買えるため、平均購入単価を抑えられます。また、運用で得た利益を再投資することで、利益が利益を生む複利効果も期待できます。
過去のデータでは、15年以上の長期で株式に投資した場合、元本割れする確率は大幅に下がることが知られています。短期的な値動きに一喜一憂せず、長い目で見て資産を育てていく意識が大切です。
3. コスト(信託報酬)をチェックする
投資信託には「信託報酬」という運用コストがかかります。これは保有している間ずっと発生する費用で、年率0.05%〜1.5%程度と商品によって大きな差があります。
たとえば、月2万円を年利4%で20年間運用する場合、信託報酬が0.2%と0.5%では運用結果に約22万円の差が出ます。わずかな差に見えても、長期運用では大きな影響になります。
一般的に、インデックスファンド(指数連動型)はコストが低く、アクティブファンド(指数を上回る成績を目指す型)はコストが高い傾向があります。同じ投資対象なら、信託報酬が低い商品を選ぶのが基本です。
2026年現在、人気の低コストファンドには以下のようなものがあります:
| ファンド名 | 信託報酬(税込) |
|---|---|
| eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 0.05775% |
| 楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド | 0.0561% |
| eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.0814% |
| 楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド | 0.077% |
※信託報酬は変更される場合があります。
4. 金融機関の手数料も確認する
iDeCoでは、商品の信託報酬とは別に、金融機関に支払う手数料もあります。
すべての金融機関で共通にかかる費用
加入時手数料:2,829円(初回のみ)
口座管理手数料:月171円(国民年金基金連合会105円+信託銀行66円)
金融機関によって異なる費用
運営管理手数料:月0〜500円程度
ネット証券(SBI証券、楽天証券、マネックス証券など)は運営管理手数料が0円のところが多いです。同じ商品を買うなら、手数料が低い金融機関を選んだほうがお得です。
5. 迷ったら分散投資から始める
「どの商品を選べばいいかわからない」という方には、全世界株式型のインデックスファンドがシンプルな選択肢です。
全世界株式型は、1本で日本・先進国・新興国の株式に幅広く分散投資できます。「どの国の株が上がるかわからない」という不確実性に対して、全世界に投資することでリスクを分散しながら、世界経済の成長の恩恵を受けられます。
もう少しリスクを抑えたい方は、バランス型ファンドも候補になります。自分で資産配分を考える必要がなく、1本で株式と債券のバランスを取った運用ができます。
年齢別の商品配分の考え方
年齢によって運用期間や考え方が変わるため、資産配分の目安を紹介します。あくまで一例なので、自分の状況に合わせて調整してください。
20〜30代 運用期間が長いため、株式型の比率を高めにしてリターンを狙う選択肢があります。仮に一時的に値下がりしても、回復を待つ時間があります。
例:全世界株式型100%、または株式型80%+債券型20%
40代 運用期間は15〜20年程度。引き続き株式中心の運用も可能ですが、リスク許容度に応じて債券の比率を増やすことも検討できます。
例:株式型70%+債券型30%、またはバランス型
50代以降 受取りまでの期間が短くなるため、徐々にリスクを下げていく方法があります。株式の比率を減らし、債券や元本確保型の比率を高めることで、資産の値動きを穏やかにできます。
例:株式型50%+債券型30%+元本確保型20%
スイッチングと配分変更を活用する
iDeCoでは、運用中に商品を変更することができます。変更方法は2種類あります。
スイッチング すでに保有している商品を売却して、別の商品を購入することです。「株式型の比率が高くなりすぎたので、一部を債券型に移す」といった調整ができます。手数料はかかりません。
配分変更 今後の掛金でどの商品をどれくらいの割合で購入するかを変更することです。これまで積み立てた資産はそのままに、新規の積立先だけを変えられます。
市場環境や自分のライフステージの変化に合わせて、定期的に見直すことが大切です。年に1回程度、資産配分をチェックしてみてください。
よくある質問
Q. 元本確保型だけで運用するのはダメ?
ダメではありませんが、iDeCoのメリットを活かしきれない可能性があります。iDeCoでは運用益が非課税になるのが大きなメリットですが、元本確保型は金利が低いため、運用益がほとんど出ません。さらに口座管理手数料(月171円以上)がかかるため、手数料が利息を上回る「手数料負け」になることもあります。
Q. 1つの商品に全額投資してもいい?
分散投資の観点からは、複数の資産クラスに分けたほうがリスクは下がります。ただし、全世界株式型のインデックスファンドは1本で世界中の株式に分散投資しているため、これ1本に絞っても分散効果はあります。シンプルに運用したい方には合理的な選択肢です。
Q. アクティブファンドとインデックスファンド、どっちがいい?
一般的には、インデックスファンドがおすすめです。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社の調査によると、10年以上の期間で比較すると、80%以上のアクティブファンドがインデックスファンドを下回る成績でした。コストの低いインデックスファンドを長期保有するのが、シンプルで効果的な方法といえます。
iDeCoの商品選びは最初は難しく感じますが、基本を押さえれば怖くありません。リスク許容度を確認し、長期目線でコストの低い商品を選ぶ。迷ったら全世界株式型やバランス型から始めてみる。この流れで考えれば、自分に合った商品が見つかります。
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※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融アドバイスではありません。具体的なご判断はご自身の責任で行ってください。