住宅ローン控除とは?令和7年の控除額・確定申告を解説
住宅ローン控除とは?仕組み・確定申告の手続き・必要書類をわかりやすく解説
マイホームを購入した年から、毎年の所得税(場合によっては住民税の一部も)が減る制度があります。「住宅ローン控除」と呼ばれるこの制度は、正式名称を「住宅借入金等特別控除」といい、所得税法に定められた税額控除制度です。
制度の内容は税制改正のたびに見直されますが、仕組みの骨格と確定申告の手続きは大きく変わりません。この記事では、住宅ローン控除の仕組み・適用要件・確定申告の方法・必要書類を解説します。具体的な借入限度額や控除上限額は年度・住宅の種類ごとに異なるため、国税庁のウェブサイトまたは税務署で最新情報を確認してください。
この記事のアドバイザー
記事監修アドバイザー認定済み一條 知亮(いちじょう ともすけ)保険業界で資産活用のサポートに携わり、15年目になります。お客様それぞれに未来予想図があり、お金の活かし方も人それぞれです。夢の実現のために、ご自身にとって最適な資産活用方法を一緒に楽しく考えてみませんか?相続診断士得意分野: 資産運用・保険・ライフプラン作成
投資スタイル: 生命保険での資産形成・外国株式の長期分散投資
住宅ローン控除の基本的な仕組み
住宅ローン控除は、住宅ローンを組んで自宅を購入・建築・リフォームした場合に、毎年の住宅ローン残高の一定割合が所得税から差し引かれる制度です。
控除の計算式は、基本的には次のとおりです。
その年の控除額 = 12月31日時点の住宅ローン残高(上限あり)× 控除率
住宅ローン残高には制度上の上限(借入限度額)が設定されており、残高がそれを超えていても上限額を使って計算します。この借入限度額は、住宅の種類・省エネ性能・取得区分(新築・中古・リフォーム)・入居年によって異なります。
控除しきれなかった金額は、翌年の住民税から一定額を上限に差し引かれる仕組みがあります。
控除を受けるための主な要件
住宅ローン控除を受けるには、いくつかの共通要件を満たす必要があります。
入居の時期
住宅を取得した日から原則として6か月以内に入居し、控除を受ける各年の12月31日まで引き続き居住していることが必要です。
所得の要件
控除を受ける年の合計所得金額が一定の金額以下であることが条件です。この上限を超えた年は、その年の控除が受けられません。具体的な上限額は国税庁のウェブサイト(No.1211-1)で確認してください。
住宅ローンの返済期間
返済期間が10年以上の住宅ローンであることが条件です。繰り上げ返済によって残存期間が10年未満になった場合、その年分から控除は受けられなくなります。
床面積の要件
住宅の登記簿上の床面積に関する要件があります。一般的に50㎡以上が基本ですが、所得要件を満たす方に対して緩和措置が設けられている場合があります。
自己居住用であること
購入・建築した住宅を自分が居住の用に供していることが条件です。賃貸や事務所として使っている部分がある場合は、居住用部分のみが対象になります。
住宅の種類による違い
住宅ローン控除では、取得する住宅の種類によって控除期間・借入限度額・適用条件が異なります。
新築住宅・買取再販住宅
新築住宅は控除期間が比較的長く設定されています。近年の税制改正では、省エネ性能が高い住宅ほど借入限度額が高く設定される傾向にあり、省エネ基準を満たさない住宅は控除対象外になる場合があります。
また、子育て世帯・若者夫婦世帯に対しては、借入限度額の上乗せ措置が設けられている場合があります。
既存住宅(中古住宅)
中古住宅を個人間で売買する場合は消費税が課されないため、新築住宅より借入限度額が低く設定されています。建築年数に関する要件もあり、一般的には1982年以降に建築された住宅が対象です。それ以前の建築であっても、耐震基準適合証明書などで現行の耐震基準への適合を証明できれば対象になります。
増改築・リフォーム
耐震改修・バリアフリー改修・省エネ改修・三世代同居リフォームなど、特定の工事を行った場合に住宅ローン控除または別の税額控除制度が適用される場合があります。工事の種類によって適用される制度・控除額が異なります。
確定申告の手続き
1年目:確定申告が必須
住宅ローン控除の初年度は、会社員であっても必ず確定申告が必要です。年末調整では対応できません。
申告期間は、入居した年の翌年の確定申告期間(一般的に2月16日〜3月15日)です。
申告方法は3つあります。
e-Tax(オンライン申告):国税庁の「確定申告書等作成コーナー」から作成・送信できます。マイナンバーカードとスマートフォンやICカードリーダーがあれば、税務署に行かずに完結します
税務署へ持参:作成した申告書を窓口に直接提出します
郵送:申告書類を税務署に郵送します
2年目以降:会社員は年末調整で対応可能
2年目以降は、税務署から送付される「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書」を勤務先に提出するだけで、年末調整での手続きが完了します。毎年の確定申告は不要です。
自営業・フリーランスの方は、2年目以降も毎年確定申告が必要です。
確定申告の必要書類(1年目)
1年目の確定申告時には、以下の書類を揃える必要があります。
申告書類(自分で作成するもの):
確定申告書(第一表・第二表)
住宅借入金等特別控除額の計算明細書
どちらも国税庁ウェブサイトの「確定申告書等作成コーナー」から入力・印刷できます。
住宅・ローンに関する書類:
住宅の登記事項証明書(法務局で取得)
売買契約書または工事請負契約書(写し)
住宅ローンの年末残高証明書(借入金融機関が発行)
本人に関する書類:
源泉徴収票(会社員の場合。勤務先から受け取る)
本人確認書類
住宅の性能に関する書類(取得した住宅の種類による):
住宅省エネルギー性能証明書または建設住宅性能評価書(省エネ基準適合以上の新築住宅の場合)
認定通知書(長期優良住宅・低炭素住宅の場合)
耐震基準適合証明書等(築年数要件を耐震基準の適合で満たす中古住宅の場合)
補助金を受けた場合:
補助金等の交付額を証する書類
書類の種類は住宅の取得区分・金融機関・自治体によって異なる場合があります。申込先の金融機関や不動産会社にチェックリストをもらっておくと、準備がスムーズになります。
住宅ローン控除と一緒に確認しておきたいこと
ふるさと納税との兼ね合い
住宅ローン控除の1年目は確定申告が必須です。同じ年にふるさと納税のワンストップ特例制度を利用していた場合でも、確定申告の際に寄附金控除として申告し直すことで、両方の控除を受けることができます。ワンストップ特例の申請をした自治体に申告する必要はなくなりますが、確定申告の申告書に寄附金の情報を漏れなく記載することが必要です。
制度の適用期限と税制改正
住宅ローン控除の制度内容は、数年ごとの税制改正によって見直されます。借入限度額・控除率・控除期間・省エネ要件などが変更される場合があるため、住宅購入を検討している方は、入居を予定している年度の最新情報を国税庁または国土交通省の住宅ローン減税情報ページで確認することをおすすめします。
2年目以降の手続きを忘れずに
年末調整で手続きできる2年目以降も、金融機関から届く「年末残高証明書」と税務署から届く「控除証明書」を勤務先に提出するタイミングを毎年確認しておきましょう。提出を忘れると、その年の控除が翌年に繰り越せない場合があります(翌年以降の確定申告での修正申告は可能)。
住宅ローン控除は、適用期間中に毎年一定額の税負担が軽減される大きな制度です。ただし、住宅の種類・入居年・家族構成によって控除額が変わるため、「自分の場合はいくらになるか」を事前にシミュレーションしておくことが重要です。お金全体の計画を整理したい場合は、Habittoのアドバイザーサービスを活用してみてください。国家資格を持つファイナンシャルプランナーに、チャットまたはオンラインセッションで無料相談ができます。無理な勧誘は一切ありませんので、気軽に話してみてください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務アドバイスではありません。制度の詳細・最新情報は、国税庁ウェブサイト(タックスアンサー No.1211-1)または最寄りの税務署にてご確認ください。