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株価暴落への対策|ポートフォリオを守るために今できる備え【2026年版】

2026年11月06日 公開

株価暴落への対策|ポートフォリオを守るために今できる備え【2026年版】

「株価が暴落したら、保有資産はどうなるのだろう。今のうちに何か対策をしておくべきでは」

株式投資を続けていると、誰もが一度は抱く不安です。日本銀行「金融システムレポート(2026年4月号)」は、わが国の金融システムは全体として安定性を維持していると評価する一方、地政学的リスクや海外ハイテク関連株の調整リスクが意識されるなか、株価などのリスク性資産価格の動向には留意が必要と指摘しています。

この記事では、株価暴落が起こる前に個人投資家ができる対策を、資産配分の見直し・生活防衛資金の確保・リバランスの3つの観点から解説します。暴落後の行動ではなく、「今できる備え」に絞って紹介します。


この記事のアドバイザー

記事監修アドバイザー認定済み田口 秀一田口 秀一(タグチ シュウイチ)外資系金融機関で10年以上の経験を通し、主に「投資初心者」向けに、「賢い家計の見直し術」から「ゼロからの投資の始め方」などのオーダーメードでサポートをしてきました。何事も興味を持ったタイミングが始め時です。不安もあるかもしれませんが、この機会に一緒に最初の一歩を踏み出しましょう!得意分野: 資産運用・生命保険


株価暴落は「いつか来るもの」として備える

株式市場には上昇局面と下落局面が必ず交互に訪れます。ニッセイ基礎研究所の2026年株価見通しレポートによると、2026年の株式市場はボラティリティが高い状態が続くものの、株価の上昇基調自体は維持される見通しとされました。ただし、AI投資の過剰感・米インフレ再燃・地政学リスクなどが不安定要因として残るため、上昇しつつも途中で調整や急変動を伴う展開が想定されています。

株価が上昇基調にあるとされる局面でも、下落時の方針をあらかじめ決めておくことが大切です。実際、2026年3月の日本株式は中東情勢の緊迫化や原油価格の高騰が嫌気されて急落し、年初からの上げ幅をほぼ消失する場面もありました。


暴落時に個人投資家が損失を拡大させる理由

暴落時の損失を大きくしてしまう最大の理由は、「狼狽売り」と呼ばれる、パニックによる売りです。下落局面で安値で売りに出すと、含み損が確定損失に変わり、その後の回復局面に乗れなくなります。

一方で、日本証券業協会「2025年 個人投資家の証券投資に関する意識調査」(2025年9月公表)によると、2024年8月の相場急落を踏まえた投資行動の変化として「有価証券の投資額を変えなかった」が43.4%、「相場急落を踏まえた投資行動は取っていない」が29.8%と、大きな行動変化がなかった層は合計73.2%に上りました。2025年4月の米国関税措置による相場急落後も、合計77.3%が行動を変えなかったという結果です。

急落局面でも投資行動を大きく変えなかった個人投資家が多数派だったことがわかります。狼狽売りを避けるには、下落時にどう動くかを事前に決めておくことが役立ちます。備えとは、チャートを見て相場の変動を読むことではなく、「自分がどう動かないか」を先に決めておくことです。


対策1:資産配分を見直して株の比率を決める

最初の対策は、全資産に占める株式の比率を見直すことです。金融庁「国民の安定的な資産形成の支援に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針」(令和6年3月閣議決定)は、積立・分散投資を長期間継続することで複利効果を享受しつつ安定的な資産形成に取り組むことが可能になると明記する一方、投資から生じる利益や損失は相場変動・為替相場・手数料・税制等の様々な要因に左右されることに留意が必要とも指摘しています。

たとえば、金融資産500万円のうち株式と株式投資信託が400万円(80%)という場合、保有する株式資産が2割下落すると損失は約80万円となり、資産は約420万円に減ります。一方、株式比率を50%(250万円)に抑えていれば、同じ2割の下落でも損失は約50万円にとどまります。どちらの比率が正しいかは人それぞれですが、「自分の許容できる下落幅」から逆算して株式比率を決めておくことが、暴落対策の第一歩です。

また、日本証券業協会「NISA口座の開設・利用状況(証券会社全社)」によると、2026年6月末のNISA口座数は2,227万口座となり、前年同期の1,920万口座から約1.2倍に増加しています。投資を始める人が増えるなか、暴落への備えをあらかじめ考えておく重要性も高まっています。


対策2:生活防衛資金を預金で確保する

2つ目の対策は、生活防衛資金の確保です。暴落時に狼狽売りを防ぐうえで最も効くのは、「急にお金が必要になっても株を売らずに済む状態」を作っておくことです。

生活費の数か月分を預金として確保しておけば、暴落で株価が下がっていても、生活のために株式を売る必要がありません。J-FLEC「家計の金融行動に関する世論調査2025年」(二人以上世帯)によると、二人以上世帯の金融資産保有額は平均1,940万円・中央値720万円となり、調査開始以来最高を記録しました。ただし株高が資産額を押し上げた影響が大きいとみられており、株価下落局面には資産額が縮みやすい構造です。だからこそ、預金という「値下がりしない土台」の厚みが重要になります。


対策3:リバランスで資産配分を戻す

3つ目の対策はリバランスです。株価が上昇している時期は、株式の比率が自然と膨らみます。たとえば株式50%・預金50%で始めたポートフォリオが、株価上昇で株式65%・預金35%になっていたとします。この状態で暴落が来ると、膨らんだ株式分だけ下落のダメージが大きくなります。

上昇局面で株式の一部を売り、預金側に戻しておけば、暴落時の損失を抑えられるだけでなく、下落後に買い増すための資金も確保できます。リバランスは「高く売って安く買う」を感情に頼らず機械的に実行する方法として、多くの個人投資家にとって有効な戦略です。


株式以外の資金の置き場所を持っておく

暴落対策として忘れられないのが、株式とは性格の異なる資金の置き場所を持っておくことです。リバランスや生活防衛資金の確保には、預金や債券のような値動きの穏やかな資産が役立ちます。

また、当面使わないまとまった資金の置き場所としては、Habittoの「貯蓄マックス!」もあります。目標利回りは年2.25%(税引前)で、日銀政策金利に連動し変動します。定期預金や個人向け国債と並べて検討できる商品です。なお、貯蓄マックス!は投資信託であり、元本保証はなく、預金保険制度の対象外です。換金には約2ヶ月かかり、預貯金とは異なる商品である点を確認したうえで、分散の一部としてご判断ください。

普段使いのお金や生活防衛資金であれば、Habittoの貯蓄口座も選択肢の一つです。条件なしで年利0.8%(税引後0.637%)がつき、100万円を1年間預けた場合の税引後利息は6,375円です。メガバンクの普通預金(年0.5%)と比較すると、税引後で約1.6倍の利息になります。投資に回す前後の現金を少しでも有利に置くために、積立定期預金とは?自動で貯蓄できる仕組み・金利・始め方を解説もあわせて参考にしてください。


投資信託を保有している場合の考え方

株式投資信託を保有している場合も、暴落対策の基本は同じです。インデックスファンドで分散投資していれば、個別の会社の業績悪化リスクは銘柄の分散によって抑えられますが、市場全体の下落は避けられません。ファンドの種類とリスクの関係については、アクティブファンドとインデックスファンドの違いとは?投資信託の選び方を解説【2026年版】で解説しています。

ニッセイ基礎研究所(2026年8月5日公表)によると、2026年上半期の投信への資金流入は12兆4,600億円を記録し、2025年下半期の6兆6,800億円から急増しました。NISA口座からの買付の増加が背景とみられています。保有する投資信託の含み益が膨らみ、当初の資産配分から離れている場合は、リバランスを検討するきっかけになります。


よくある質問

Q. 株価暴落はいつ来るのか、予測できますか?

正確な予測は困難です。日本銀行「金融システムレポート(2026年4月号)」も、リスク性資産価格の動向には留意が必要とする一方、金融システム全体の安定性は維持されていると評価しています。「いつ来るか」より「来たときにどう動くか」を先に決めることが現実的な備えです。

Q. 暴落が心配で、株式投資をやめたほうがよいですか?

一概にはいえません。株式比率と生活防衛資金のバランスを見直したうえで、ご自身の資金計画に合わせて判断することが大切です。迷う場合は無料のFP相談を活用する方法もあります。

Q. 暴落時に買い増すための資金はどこに置くべきですか?

すぐ使う可能性のある資金は預金、当面使わない資金は貯蓄マックス!のような商品も検討対象になります。ただし貯蓄マックス!は換金に約2ヶ月かかるため、買い増し用の即時資金は預金で確保するのが無難です。


まとめ:暴落対策は「暴落が来る前に」終わらせる

株価暴落への対策で最も重要なのは、暴落が始まってから動くのではなく、上昇局面の今のうちに準備を終えておくことです。この記事で紹介した対策を整理します。

- 許容できる下落幅から逆算して、株式の比率を決めておく

- 生活防衛資金を預金で確保し、暴落時に株を売らずに済む状態を作る

- 上昇局面でリバランスを行い、下落に備える資金を確保しておく

- 株式とは性格の異なる資金の置き場所を用意する

ニッセイ基礎研究所(2026年4月)は、2026年3月の急落局面では逆張り投資をする個人投資家が多かった一方、株価が下落し続けるリスクに備えるため時間分散も重要と指摘しています。預金の重要性やペイオフの仕組みについては、ペイオフとは?預金保険制度の仕組みと保護される範囲を解説【2026年版】も参考になります。

まとまった資金の置き場所に迷っているなら、Habittoの「貯蓄マックス!」も選択肢の一つです。日銀政策金利に連動し、目標利回りは年2.25%(税引前)。ただし投資信託のため元本保証はなく、預金保険制度の対象外で、換金にはおよそ2ヶ月かかります。預金とは異なる商品である点を確認したうえで、ご自身の資金計画に合うかどうかを判断してください。

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※「貯蓄マックス!」は投資信託であり、預金ではありません。元本保証はなく、預金保険制度の対象外です。目標利回り年2.25%(税引前)は日銀政策金利+1.00%に連動するもので、政策金利が変動すれば利回りも変動します。換金にはおよそ2ヶ月かかります。購入はCHEER証券株式会社を通じて行います。

※Habitto0.8%(税引後0.637%)の金利は預金額100万円まで適用、それを超える預金について0.5%(税引後0.398%)の金利が適用されます。表示されている金利は年利です。条件なし:他の商品・サービスの購入や給振口座指定などの条件を伴わない普通預金として。金利は2026年11月2日時点で、今後変動する場合があります。

※投資にはリスクが伴います。投資に関する最終的な判断はご自身の責任で行ってください。

※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融アドバイスではありません。具体的なご判断はご自身の責任で行ってください。


参考・出典

- 日本銀行「金融システムレポート(2026年4月号)」(2026年)

- 日本証券業協会「2025年 個人投資家の証券投資に関する意識調査報告書」(2025年9月)

- 日本証券業協会「NISA口座の開設・利用状況(証券会社全社)」(2026年9月)

- 金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査2025年(二人以上世帯調査)」(2025年)

- 金融庁「国民の安定的な資産形成の支援に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針」(令和6年3月閣議決定)

- ニッセイ基礎研究所「2026年も『年前半に分散投資』が奏功か~2026年の株価見通しと投資戦略~」(2025年12月)

- ニッセイ基礎研究所「投信市場では国内株式を見直す動きも」(2026年8月)

- ニッセイ基礎研究所「国内株に待機資金も流入か?~2026年3月の投信動向~」(2026年4月)

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