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個人事業主の節税対策を徹底解説|確定申告で使える制度と方法まとめ【2026年版】

個人事業主の節税対策を徹底解説|確定申告で使える制度と方法まとめ【2026年版】

「毎年、確定申告のたびに税金の多さに驚いてしまう……」

そう感じている個人事業主の方は、決して少なくありません。総務省「令和4年就業構造基本調査」によると、本業がフリーランスの有業者は209万人にのぼり、国税庁統計では営業等所得がある個人(≒個人事業主)は412万人とされています。これだけ多くの方が、毎年の所得税や住民税の負担と向き合っているわけです。

この記事では、個人事業主が活用できる節税の基本的な仕組みから、青色申告特別控除・小規模企業共済・iDeCoといった具体的な制度まで、わかりやすく解説します。確定申告に向けて何から始めればよいか迷っている方も、ぜひ参考にしてください。


この記事のアドバイザー


個人事業主の税金の基本|まず仕組みを理解しよう

個人事業主が支払う主な税金は、所得税・住民税・個人事業税の3種類です。このうち所得税は、売上から必要経費や各種控除を差し引いた「課税所得」に対して累進税率で課税されます。課税所得が大きくなるほど税率が上がるため、合法的に課税所得を下げる節税対策が重要になります。

節税の方法は大きく2つに分けられます。一つは経費を正しく計上すること、もう一つは各種控除制度を活用することです。どちらも確定申告のタイミングで適切に申告することで、はじめて節税効果が生まれます。

所得税の計算の流れ

所得税の計算は、次のような流れで行われます。

```

売上(事業収入)

- 必要経費

= 事業所得

- 各種控除(青色申告特別控除・基礎控除・社会保険料控除など)

= 課税所得

× 税率

= 所得税額

```

この流れを理解しておくことが、節税対策を考えるうえでの基本となります。課税所得を下げるポイントは「経費をもれなく計上する」「使える控除を最大限に受ける」この2点に集約されます。


必要経費を正しく計上する|節税の基本ステップ

個人事業主にとって、事業に関連する支出を必要経費として計上することは、節税対策の第一歩です。事業で使用した費用であれば、原則として経費として認められます。

よく計上できる経費の例としては、以下のようなものがあります。

- 事務所の家賃・光熱費

- 仕事で使うパソコン・スマートフォンの購入費や通信費

- 取引先との打ち合わせにかかる交際費

- 業務に関連する書籍・セミナー費用

- 税理士や会計士への報酬

自宅兼事務所の家事按分

自宅を事務所として使用している場合、家賃や光熱費の一部を経費として計上できます。これを「家事按分」といいます。たとえば、自宅の床面積のうち仕事スペースが30%を占めるなら、家賃の30%を経費として計上することが可能です。

ただし、按分の根拠を合理的に説明できるよう、記録を残しておくことが大切です。税務調査の際に根拠を問われることがあるため、計算の方法や比率を明確にしておきましょう。

減価償却の活用

パソコンや機械など、取得価額が10万円以上の資産は、一度に全額を経費にするのではなく、耐用年数に応じて分割して経費計上する「減価償却」のルールが原則として適用されます。

ただし、青色申告をしている個人事業主(中小企業者等)は、取得価額30万円未満の減価償却資産を一度に経費として計上できる少額減価償却資産の特例(年間合計300万円まで)が利用できます。なお、令和8年度税制改正大綱(2025年12月26日閣議決定)では、この特例の対象となる取得価額の上限が「30万円未満」から「40万円未満」に引き上げられる方針が示されています(適用は令和9年分以降)。


青色申告特別控除|最大65万円(将来は75万円)の節税効果

個人事業主が確定申告で受けられる最も代表的な控除が、青色申告特別控除です。国税庁「No.2072 青色申告特別控除」によると、複式簿記による記帳を行い、e-Tax(電子申告)または優良な電子帳簿保存の要件を満たす場合、所得金額から最高65万円を控除できます。

e-Taxも電子帳簿保存も行わない場合は最高55万円、簡易な帳簿による記帳の場合は10万円の控除となります。

控除額の違いによる節税効果の計算例

たとえば、課税所得が300万円の個人事業主が青色申告特別控除を受ける場合を考えてみましょう。

| 申告の種類 | 控除額 | 課税所得 | 所得税の目安(税率10%の場合) |

|---|---|---|---|

| 白色申告 | 0円 | 300万円 | 約30万円 |

| 青色申告(簡易帳簿) | 10万円 | 290万円 | 約29万円 |

| 青色申告(複式簿記・e-Tax) | 65万円 | 235万円 | 約23.5万円 |

65万円の控除を受けることで、課税所得が65万円下がります。税率10%の場合、約6.5万円の節税効果になります。所得が高く税率が高い方ほど、節税効果はさらに大きくなります。

青色申告の基礎知識(個人事業主)では、青色申告の手続きや帳簿のつけ方についてもわかりやすく紹介しています。

2027年分からは最大75万円に拡大予定

財務省「令和8年度税制改正の大綱」(2025年12月26日閣議決定)によると、青色申告特別控除の最高控除額が現行の65万円から75万円に引き上げられる方針が示されています。複式簿記による記帳・e-Tax申告に加え、仕訳帳・総勘定元帳について一定要件を満たす電磁的記録の保存等を行う場合に75万円控除が適用される予定です。適用は令和9年分(2027年分)の所得税からとなります。

この改正が実現すれば、青色申告を活用する個人事業主にとって、さらに大きなメリットが生まれます。確定申告の準備を進めながら、最新の税制情報をチェックしておきましょう。


基礎控除の見直し|税制改正で課税所得がさらに下がる

国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」によると、令和7年度税制改正(2025年分所得税から適用)により、所得税の基礎控除が見直されています。合計所得金額489万円以下の場合は、令和7年・8年の特例として最大95万円まで拡大されました。

令和9年(2027年)以降は本則58万円(合計所得金額2,350万円以下の場合)となります。また、財務省「令和8年度税制改正の大綱」では、物価上昇への対応として所得税の課税最低限を178万円まで特例的に引き上げる方針も示されています。

個人事業主の方にとって、基礎控除の拡大は確定申告における課税所得の計算に直接影響します。毎年の税制改正の情報を把握しておくことが、節税対策を最大限に活かすためのポイントです。


小規模企業共済|個人事業主の退職金制度として活用する

個人事業主が老後の備えをしながら節税できる制度として、小規模企業共済があります。独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営するこの制度は、個人事業主が月額1,000円〜70,000円(500円単位)の掛金を積み立てられる退職金制度です。

最大の特徴は、掛金の全額が「小規模企業共済等掛金控除」として課税対象所得から控除できる点です(国税庁「No.1135 小規模企業共済等掛金控除」)。つまり、老後の資産を積み立てながら、毎年の所得税・住民税の負担を下げることができます。

小規模企業共済の節税効果の計算例

月額7万円(年間84万円)の掛金を拠出した場合、その全額が控除の対象となります。課税所得が500万円で所得税率が20%の場合、年間の節税効果は以下のとおりです。

```

年間掛金:84万円

控除による課税所得の減少:84万円

所得税の節税額:84万円 × 20% = 16.8万円

住民税(税率10%)の節税額:84万円 × 10% = 8.4万円

合計節税額:約25.2万円

```

老後の退職金を積み立てながら、年間25万円以上の節税効果が期待できる計算になります。加入を検討する価値は十分にあります。


iDeCo(個人型確定拠出年金)|掛金の全額が控除の対象

個人事業主が活用できるもう一つの重要な制度が、iDeCo(個人型確定拠出年金)です。国税庁「No.1135 小規模企業共済等掛金控除」によると、iDeCoの掛金は小規模企業共済等掛金控除として、支払った掛金の全額が課税対象所得から控除できます。

厚生労働省の資料によると、自営業者・個人事業主(国民年金第1号被保険者)のiDeCo拠出限度額は月額6万8,000円(年額81万6,000円)が上限です。ただし、この上限額は国民年金基金または国民年金付加保険料との合算額となります。

iDeCoのメリットは3つあります。

1. 掛金の全額が所得控除:毎年の確定申告で課税所得を減らせる

2. 運用益が非課税:通常は20.315%課税される運用益が、iDeCo内では非課税

3. 受取時の控除:公的年金等控除や退職所得控除が適用される

老後の資産形成と節税を同時に実現できる点が、iDeCoの大きなメリットです。小規模企業共済と組み合わせることで、より大きな節税効果が期待できます。

確定申告のやり方2026では、iDeCoを含む各種控除の申告方法についても詳しく解説しています。


家族への給与支払い(青色事業専従者給与)

配偶者や家族が事業を手伝っている場合、青色申告をしている個人事業主は「青色事業専従者給与」として家族への給与を経費として計上できます。白色申告では「事業専従者控除」として一定額の控除を受けられますが、青色申告の場合は届出書に記載した金額の範囲で実際に支払った給与の全額を経費にできる点がメリットです。

ただし、給与額が「労務の対価として相当な金額」であることが要件となります。実態のない高額な給与を設定すると、税務調査で否認されるリスクがあります。家族への給与を経費として計上する際は、業務内容と給与額のバランスを適切に設定しましょう。


法人化(法人成り)の検討|所得が増えたら選択肢の一つ

売上や所得が一定水準を超えてくると、個人事業主から法人(会社)へ切り替える「法人成り」を検討するタイミングが来ます。法人化のメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

- 所得税の税率の違い:個人の所得税は最大45%の累進課税ですが、法人税は中小法人の場合、一定の所得までは軽減税率が適用されます

- 役員報酬として給与所得控除を受けられる:法人から自分に役員報酬を支払うことで、給与所得控除を受けられます

- 経営者自身を社会保険に加入させられる:法人化すると社会保険(健康保険・厚生年金)に加入でき、国民健康保険より有利になるケースがあります

ただし、法人化には設立費用や事務処理の増加、社会保険料の負担増加といったデメリットもあります。法人成りのタイミングや方法は、税理士に相談しながら慎重に判断することをおすすめします。


税理士への相談|節税対策をより確実にするために

節税対策の知識を身につけることは大切ですが、実際の税務処理や確定申告の提出においては、税理士のサポートを受けることで、より確実かつ効果的な節税が実現します。

税理士に相談するメリットとしては、次の点が挙げられます。

- 見落としがちな経費や控除を漏れなく計上できる

- 税務調査への対応や記帳の方法についてアドバイスをもらえる

- 法人化のタイミングや節税スキームについて専門的な情報提供を受けられる

- 確定申告書の提出を代行してもらえる

特に売上が増えてきた個人事業主や、複数の収入源がある方は、早めに税理士に相談することで、節税の機会を逃さずに済みます。

FP相談でお金の悩みを解決では、税務以外のお金の悩みについても、ファイナンシャルプランナーへの相談方法を紹介しています。


Habittoの貯蓄口座と節税資金の管理

節税で手元に残ったお金を、どう管理・運用するかも重要なポイントです。たとえば、確定申告で節税した分を貯蓄口座に移して、翌年の税金の支払い準備や事業の資金として活用する方法があります。

Habittoの貯蓄口座は、条件なしで年利0.7%(税引後0.557%)の金利がつく普通預金です(預金額100万円まで)。メガバンクの普通預金金利が年0.3%であることと比べると、約2.3倍の金利水準です。

たとえば、100万円を1年間預けた場合の税引後利息を比較すると:

| 銀行の種類 | 年利 | 税引後年利 | 1年後の利息(100万円の場合) |

|---|---|---|---|

| メガバンク(普通預金) | 年0.3% | 約0.239% | 約2,390円 |

| Habitto(貯蓄口座) | 年0.7% | 約0.557% | 約4,780円 |

差額は約2,390円と小さく見えるかもしれませんが、節税と組み合わせて着実に資産を育てていく意識が大切です。Habittoの口座開設は最短8分、スマホだけで完結できます。


よくある質問

Q. 青色申告と白色申告、どちらが得ですか?

青色申告特別控除(最大65万円)を受けられる青色申告のほうが、節税効果は大きくなります。ただし、複式簿記による記帳やe-Taxでの提出など、一定の要件を満たす必要があります。記帳が手間に感じる場合は、会計ソフトを活用することで負担を軽減できます。

Q. 小規模企業共済とiDeCoは両方加入できますか?

はい、両方に加入することができます。それぞれの掛金が全額、小規模企業共済等掛金控除として課税所得から控除されます。ただし、iDeCoの拠出限度額は国民年金基金や国民年金付加保険料との合算額となるため、上限額に注意が必要です。

Q. 自宅を事務所として使っている場合、家賃は全額経費になりますか?

全額ではなく、事業に使用している割合(家事按分)に応じた金額のみが経費として計上できます。按分の方法や比率は、合理的な根拠をもとに設定し、記録を残しておくことが重要です。

Q. 法人化するとどれくらい節税できますか?

個人の所得税率と法人税率の差、役員報酬に対する給与所得控除の有無、社会保険料の変化など、複数の要素が絡み合うため、一概には言えません。売上や所得の水準、家族構成などによって最適な判断は異なりますので、税理士に相談して試算してもらうことをおすすめします。


まとめ|節税は「知識」と「行動」の両輪で

個人事業主の節税対策は、「正しく経費を計上する」「使える控除制度を最大限に活用する」という2つの柱が基本です。青色申告特別控除(最大65万円)、小規模企業共済、iDeCoといった制度を組み合わせることで、合法的に課税所得を大きく下げることができます。

大切なのは、毎年の確定申告を単なる義務として捉えるのではなく、節税の機会として積極的に活用する姿勢です。税制は毎年改正されるため、最新の情報をキャッチアップしながら、必要に応じて税理士にも相談することで、節税効果をより確実なものにできます。

節税で手元に残ったお金を、計画的に貯蓄・運用に回すことも、長期的な家計の安定につながります。


貯蓄を始めたいけれど、どの口座を選べばいいか迷っている方は、条件なしで年利0.7%の金利がつくHabittoの貯蓄口座も選択肢の一つです。口座開設は最短8分、スマホだけで完結できます。

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※0.7%(税引後0.557%)の金利は預金額100万円まで適用、100万円を超える預金については0.3%(税引後0.239%)の金利が適用されます。表示されている金利は年利です。他の商品・サービスの購入や給振口座指定などの条件を伴わない普通預金として。金利は変動する場合があります。

※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融アドバイスではありません。具体的なご判断はご自身の責任で行ってください。


参考・出典

- 国税庁「No.2072 青色申告特別控除」(2025年4月1日最終更新)

- 財務省「令和8年度税制改正の大綱(1/9)」(2025年12月26日閣議決定)

- 財務省「令和8年度税制改正の大綱(3/9)」(2025年12月26日閣議決定)

- 独立行政法人中小企業基盤整備機構「小規模企業共済 制度の概要」(2025年現行制度)

- 国税庁「No.1135 小規模企業共済等掛金控除」(2025年4月1日最終更新)

- 厚生労働省「2024年12月から、iDeCoの拠出限度額が1.2万円→2万円になります!(公務員向けパンフレット)」(2024年12月)

- 国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」(2025年)

- 総務省統計局「統計Today No.197 基幹統計として初めて把握したフリーランスの働き方 ~令和4年就業構造基本調査の結果から~」(令和4年調査)

- 中小企業庁「小規模事業者を取り巻く現状と課題について(令和6年8月9日)」(令和3年国税庁統計を引用)

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