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NISAとiDeCoの違いは?特徴とメリットを比較し目的別の選び方を解説

NISAとiDeCoの違いは?制度の特徴・メリットと目的別の選び方をわかりやすく解説

「NISAとiDeCo(イデコ)、どっちを始めればいいの?」「併用したほうがいいの?」という疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。

NISAとiDeCoはどちらも投資の運用益が非課税になる制度ですが、目的や仕組みが異なります。NISAは「いつでも引き出せる資産形成」、iDeCoは「老後資金に特化した私的年金」です。この違いを理解しておくと、自分に合った制度の使い方が見えてきます。

この記事では、NISAとiDeCoの制度の特徴、メリット・デメリット、税制上の違い、そして目的別にどう選べばいいかをわかりやすく解説します。2026〜2027年に予定されているiDeCoの制度改正についても触れています。


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髙山 千愛美たかやま ちあみ2,000件以上のライフプラン相談を通じて、お客様の描く未来の実現をサポートしてきました。『お金の貯め方・増やし方・守り方・使い方』を一緒にひとつずつ、考えてみませんか💡1級ファイナンシャル・プランニング技能士証券外務員第一種宅地建物取引士得意分野: 資産運用・住宅ローン
投資スタイル: 長期積立分散を意識したインデックス投資/株主優待


NISAとiDeCoの基本|それぞれの制度を確認

まずは、NISAとiDeCoの制度概要を整理しましょう。

NISA(少額投資非課税制度)とは

NISAは、株式や投資信託などの金融商品から得た利益(売却益や配当金)にかかる約20%の税金が非課税になる制度です。2024年1月から新NISAとしてリニューアルされ、非課税保有期間の無期限化、年間投資上限額の拡大、つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能になりました。

18歳以上であれば誰でも利用でき、証券会社や銀行で口座を開設して始められます。

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは

iDeCo(イデコ)は、個人型確定拠出年金の愛称です。自分で毎月掛金を積み立て、投資信託や定期預金、保険商品などで運用し、原則60歳以降に年金または一時金として受け取る制度です。

掛金が全額所得控除の対象になるため、運用益の非課税に加えて、毎年の所得税・住民税の軽減効果もあります。ただし、原則60歳まで資金を引き出せないという制約があります。


NISAとiDeCoの違い|7つのポイントで比較

NISAとiDeCoには、制度の目的から税制上の扱いまで、いくつかの大きな違いがあります。

項目新NISAiDeCo
制度の目的幅広い資産形成老後資金の準備
年間投資上限額360万円(つみたて120万円+成長240万円)14.4万〜81.6万円(職業・加入状況により異なる)
非課税保有限度額1800万円上限なし(掛金累計に依存)
非課税保有期間無期限運用期間中ずっと非課税
掛金の所得控除なしあり(全額所得控除)
資金の引き出しいつでも可能原則60歳まで不可
受取時の税制非課税退職所得控除または公的年金等控除

それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

違い1:制度の目的が異なる

NISAは、教育資金、住宅購入の頭金、老後資金など、さまざまな目的の資産形成に使える汎用的な制度です。使い道に制限がなく、必要なときにいつでも売却して資金を引き出せます。

iDeCoは、老後資金の準備に特化した私的年金制度です。原則60歳まで引き出しができないため、「老後のためのお金」という目的がはっきりしています。

違い2:年間に投資できる金額が異なる

新NISAでは年間最大360万円(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)まで投資できます。

iDeCoの掛金上限額は職業や勤務先の年金制度によって異なります。2026年3月時点での主な上限額は以下のとおりです。

加入者の区分月額上限年間上限
自営業者・フリーランス(第1号被保険者)68,000円816,000円
企業年金なしの会社員23,000円276,000円
企業型DC加入の会社員20,000円240,000円
DB等加入の会社員・公務員12,000円144,000円
専業主婦・主夫(第3号被保険者)23,000円276,000円

※自営業者の上限は国民年金基金・付加保険料との合算額です。

違い3:税制上のメリットが異なる

NISAの税制メリットは「運用益が非課税」という1点に集約されます。株式や投資信託の売却益、配当金に対して通常かかる約20%の税金がゼロになります。

iDeCoには3つの税制メリットがあります。

1つ目:掛金が全額所得控除 毎月の掛金が全額、所得税と住民税の計算から差し引かれます。たとえば、年収500万円の会社員(企業年金なし)が毎月23,000円を拠出した場合、年間の掛金276,000円が所得控除の対象になります。所得税率10%・住民税率10%とすると、年間で約55,200円の税負担の軽減が期待できます。

2つ目:運用益が非課税 NISAと同様に、運用期間中の利益に税金がかかりません。

3つ目:受取時に税制優遇がある 60歳以降に受け取る際、一時金として受け取る場合は退職所得控除、年金として受け取る場合は公的年金等控除が適用されます。

違い4:資金の引き出し条件が異なる

NISAは、保有している商品をいつでも売却して現金化できます。教育資金や住宅購入など、ライフイベントに合わせた柔軟な資金活用が可能です。

iDeCoは原則60歳まで資金を引き出せません。途中で積立をストップ(掛金の拠出停止)することはできますが、すでに積み立てた資産は60歳まで受け取れません。この「ロック」があるからこそ、老後資金を確実に積み立てられるという面もあります。

違い5:対象となる金融商品が異なる

新NISAのつみたて投資枠では金融庁が認めた投資信託が対象、成長投資枠では上場株式やETF、REITなども購入できます。

iDeCoで運用できる商品は、各金融機関が用意した投資信託や定期預金、保険商品の中から選ぶことになります。金融機関によってラインナップが異なるため、口座を開設する金融機関選びが大切です。iDeCoには元本確保型の商品(定期預金など)もあるため、リスクを取りたくない方でも利用できます。

違い6:手数料の仕組みが異なる

NISAでは、口座の開設・維持にかかる手数料は基本的に無料です。商品の購入手数料は金融機関や商品によりますが、つみたて投資枠の対象商品は購入手数料が無料(ノーロード)です。

iDeCoでは、口座の開設時に初回手数料2,829円、毎月の口座管理手数料(最低でも月171円程度)がかかります。金融機関によっては追加の手数料が上乗せされる場合もあるため、手数料の安い金融機関を選ぶことが重要です。

違い7:加入できる年齢が異なる

新NISAは18歳以上であれば年齢の上限なく利用できます(2026年度の改正でつみたて投資枠は18歳未満にも拡大予定)。

iDeCoは現在、原則65歳未満の方が加入できます。2026年12月の制度改正で、加入可能年齢が70歳未満に引き上げられる予定です。


NISAのメリット・デメリット

NISAのメリット

資金の自由度が高い

いつでも売却して資金を引き出せるため、教育費、住宅購入、緊急時の出費など、さまざまなライフイベントに対応できます。

対象商品の幅が広い

つみたて投資枠の投資信託に加え、成長投資枠では個別株式やETFにも投資可能です。投資スタイルに合わせた選択ができます。

手数料負担が軽い

口座維持手数料がかからず、つみたて投資枠では購入手数料も無料の商品が中心です。

NISAのデメリット

掛金の所得控除がない

iDeCoのように、投資した金額を所得から差し引く仕組みはありません。税制メリットは運用益の非課税のみです。

自由に引き出せるため、途中でやめやすい

資金のロックがないため、相場が下がったときに不安になって売却してしまい、長期運用のメリットを活かせないリスクがあります。


iDeCoのメリット・デメリット

iDeCoのメリット

掛金が全額所得控除になる

毎年の所得税・住民税が軽減されるため、運用益の非課税と合わせて、NISAよりも税制メリットが大きくなる場合があります。

老後資金を確実に積み立てられる

原則60歳まで引き出せないため、「使ってしまう」心配がありません。意志の力に頼らず、着実に老後の備えができます。

受取時にも税制優遇がある

一時金なら退職所得控除、年金なら公的年金等控除の対象になり、受取時の税負担を軽減できます。

iDeCoのデメリット

原則60歳まで引き出せない

結婚、出産、住宅購入、転職など、まとまった資金が必要になるライフイベントがあっても、iDeCoの資産は使えません。

手数料がかかる

口座開設時の手数料に加え、毎月の口座管理手数料が発生します。掛金が少ない場合、手数料の負担が運用リターンに対して相対的に大きくなることがあります。

受取時に課税される場合がある

退職所得控除や公的年金等控除の枠を超えると、受取額に対して課税されます。特に会社の退職金が多い方は、受取方法やタイミングの検討が必要です。


NISAとiDeCoはどう選ぶ?目的別の活用方法

NISAとiDeCoは、どちらか一方を選ぶ必要はありません。それぞれの特徴を活かして併用するのが効果的です。ただし、どちらを優先するかは、資産形成の目的やライフステージによって異なります。

まずNISAを優先したほうがいいケース

余裕資金が限られている方

毎月の投資に回せる金額が少ない場合は、いつでも引き出せるNISAを優先するのが安心です。急な出費が発生したときに対応できます。

近い将来、まとまった資金が必要になる方

住宅購入の頭金、結婚資金、教育資金など、60歳より前に使う予定のある資金は、NISAで運用するのが適しています。

20代で投資を始めたばかりの方

まだ収入が安定していない段階では、柔軟に引き出せるNISAで投資に慣れてから、iDeCoの追加を検討するのがおすすめです。

iDeCoを積極的に活用したほうがいいケース

収入が安定しており、所得税率が高い方

所得税率が高いほど、掛金の全額所得控除による節税効果が大きくなります。年収が高い方ほどiDeCoのメリットを活かしやすいです。

老後資金の準備を確実にしたい方

「貯めたお金を使ってしまいがち」という方にとって、60歳まで引き出せないiDeCoの仕組みは、強制的な積立として機能します。

自営業者・フリーランスの方

厚生年金に加入していないため、公的年金だけでは老後の収入が心もとない場合があります。iDeCoの掛金上限も大きいため、老後資金の準備と節税を同時に進められます。

併用する場合の優先順位

投資に回せる資金に余裕がある場合は、NISAとiDeCoの併用がおすすめです。

一般的な優先順位の考え方として、まずは生活防衛資金(生活費の3〜6ヶ月分)を預金で確保します。次にNISAのつみたて投資枠で積立投資を始め、さらに余裕があればiDeCoに掛金を拠出するという順番が堅実です。

生活防衛資金は、すぐに引き出せる預金口座に置いておくのが基本です。たとえば、毎月の生活費が25万円の方なら、75万〜150万円程度を金利の高い貯蓄口座に確保しておくと安心です。Habittoの貯蓄口座なら条件なしで年利0.6%(税引後0.478%)がつくので、投資に回す前の待機資金としても効率的です。

※0.6%(税引後0.478%)の金利は預金額100万円まで適用、100万円を超える預金については0.3%(税引後0.239%)の金利が適用されます。金利は変動する場合があります。


2026〜2027年のiDeCo制度改正|知っておきたい変更点

2025年6月に成立した年金制度改正法により、iDeCoの制度が段階的に拡充されます。主な変更点は3つです。

変更点1:退職所得控除の「5年ルール」が「10年ルール」に(2026年1月〜)

iDeCoの一時金を先に受け取り、その後に退職金を受け取る場合、これまでは5年以上空ければそれぞれに退職所得控除を適用できました。2026年1月以降は、この間隔が10年に延長されます。60歳でiDeCoを一時金で受け取り、65歳で退職金を受け取るというケースでは、退職所得控除の活用が難しくなります。

退職金がある方は、受取時期や受取方法(一時金か年金か)について事前に検討しておくことが大切です。

変更点2:掛金上限額の引き上げ(2026年12月〜)

会社員・公務員(第2号被保険者)のiDeCo掛金上限が大幅に引き上げられます。企業年金のない会社員の場合、現行の月額23,000円から月額62,000円に拡大されます。自営業者は月額68,000円から75,000円へ引き上げられます。

掛金が増えれば、所得控除による節税効果も大きくなるため、iDeCoの活用メリットがさらに広がります。

変更点3:加入可能年齢の引き上げ(2026年12月〜)

iDeCoに加入できる年齢が、現行の原則65歳未満から70歳未満に引き上げられます。60代後半でも働いている方は、引き続きiDeCoで積立・運用を続けられるようになります。


よくある質問

Q:NISAとiDeCoは併用できますか?

はい、NISAとiDeCoは併用可能です。それぞれ別の制度なので、両方の口座を持って同時に利用できます。非課税枠もそれぞれ独立しています。

Q:NISAとiDeCo、どちらが得ですか?

一概にどちらが得とは言えません。iDeCoは掛金の全額所得控除があるため、所得税率が高い方ほど節税効果が大きくなります。ただし、60歳まで引き出せない制約があるため、資金の自由度ではNISAが有利です。目的やライフステージに応じて、両方を活用するのが合理的です。

Q:毎月いくらから始められますか?

NISAは金融機関によって最低投資額が異なりますが、100円から始められるところもあります。iDeCoの最低掛金は月額5,000円です。

Q:投資初心者はどちらから始めるべきですか?

資金の引き出しに制限のないNISAのつみたて投資枠から始めるのがおすすめです。投資に慣れ、家計にゆとりができたら、iDeCoの追加を検討しましょう。

Q:NISAやiDeCoで運用しながら、預金とのバランスはどう考えればいいですか?

生活防衛資金として生活費の3〜6ヶ月分は預金で確保した上で、それ以上の余裕資金をNISAやiDeCoで運用するのが一般的です。預金、NISA、iDeCoの配分は、家族構成や収入、ライフプランによって異なるため、自分の状況に合った比率を考えることが大切です。


「NISAとiDeCoの配分が決められない」「自分の状況だとどう組み合わせるのがいいか知りたい」という方は、お金のプロに相談してみるのも一つの方法です。Habittoでは国家資格を持つファイナンシャルプランナーに無料で相談できます。NISAやiDeCoの始め方から、貯蓄と投資のバランスまで、あなたのライフプランに合わせたアドバイスが受けられます。無理な勧誘は一切ありません。

※投資にはリスクが伴います。詳細は各商品の説明書をご確認ください。 ※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融アドバイスではありません。具体的なご判断はご自身の責任で行ってください。

※iDeCoの制度改正に関する情報は2026年3月1日時点のものです。施行スケジュールや詳細は変更される場合があります。