戻る

仕組預金とは?円仕組預金の金利・リスク・デメリットをわかりやすく解説

仕組預金とは?円仕組預金の金利・リスク・デメリットをわかりやすく解説

「仕組預金って聞いたことはあるけど、普通の定期預金と何が違うの?」

銀行のウェブサイトやメールマガジンで「仕組預金」という言葉を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。一般的な定期預金より高い金利が魅力的に見えますが、「仕組」という名前の通り、通常の預金とは異なる特徴があります。

この記事では、仕組預金の仕組みや特徴、メリット・リスクを初心者向けにわかりやすく解説します。


この記事のアドバイザー

記事監修アドバイザー認定済み

髙山 千愛美たかやま ちあみ2,000件以上のライフプラン相談を通じて、お客様の描く未来の実現をサポートしてきました。『お金の貯め方・増やし方・守り方・使い方』を一緒にひとつずつ、考えてみませんか💡1級ファイナンシャル・プランニング技能士証券外務員第一種宅地建物取引士得意分野: 資産運用・住宅ローン
投資スタイル: 長期積立分散を意識したインデックス投資/株主優待


仕組預金とは?

仕組預金とは、デリバティブ(金融派生商品)を組み込んだ預金商品の総称です。

「デリバティブ」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、株式や為替などの金融商品のリスクを低下させたり、逆にリスクを取って収益を向上させたりする運用手法のことです。たとえば、将来の売買を事前に約束する「先物取引」や、売買をするかしないか選べる権利を購入する「オプション取引」などがあります。

このデリバティブ取引を預金商品に組み込むことで、一般的な定期預金より高い金利が期待できる商品になっています。一方で、銀行側が満期日を選択できたり、為替相場によって払戻時の通貨が決まったりするなど、一般的な預金にはない特約が付いています。

「定期預金と投資の中間的な商品」と考えるとわかりやすいでしょう。


仕組預金の種類

仕組預金には大きく分けて2つのタイプがあります。

預入期間延長型(満期日変更特約付き)

円で預け入れ、円で払い戻しを受ける円仕組預金の代表的なタイプです。住信SBIネット銀行の「プレーオフ」やauじぶん銀行の「プレミアム金利円定期預金」などがこれにあたります。

特徴は、銀行が預入期間を延長する権利を持っていることです。たとえば「最長10年(最短1年)」という商品の場合、最初は1年で満期を迎える可能性がありますが、銀行の判断によって毎年延長され、最長で10年間預けることになる場合もあります。

満期まで預けていれば元本は保証されますが、預入期間が自分で選べないという特徴があります。

元本通貨変動型(為替リンク型)

円で預け入れて、満期時に円または外貨で払い戻しを受けるタイプです。為替相場の状況によって、払い戻しの通貨が変わります。

たとえば、SBI新生銀行の「パワード定期」やソニー銀行の「為替リンク預金」などがあります。為替が円高に振れた場合、元本が外貨で払い戻される可能性があり、その外貨を円に戻すと元本割れするリスクがあります。


円仕組預金の金利はどのくらい?

仕組預金の大きな魅力が、一般的な定期預金より高い金利です。

円仕組預金の金利は募集ごとに設定されますが、代表的な商品の金利水準を見てみましょう。

住信SBIネット銀行「プレーオフ」の例(参考)

金利タイプ金利水準
フラット型(全期間一定)年0.8%程度
ステップアップ型(初年度)年0.3%程度
ステップアップ型(10年目)年5%〜7%程度

※金利は募集回によって異なります。最新の金利は各銀行の公式サイトでご確認ください。

フラット型は預入期間中ずっと同じ金利が適用されます。ステップアップ型は、預入期間が延長されるごとに金利が上昇していく仕組みです。

auじぶん銀行「プレミアム金利円定期預金」の例(参考)

預入期間が最長10年または15年で、年0.6%〜0.8%程度の金利が設定されています。

いずれも、メガバンクの一般的な円定期預金(1年もので年0.40%程度)と比較すると高い金利水準ですが、ネット銀行ではキャンペーン金利で年1.0%前後の定期預金も登場しており、仕組預金との金利差は以前ほど大きくありません。


仕組預金の魅力・メリット

仕組預金には、定期預金にはない魅力があります。

1. 一般的な定期預金より高い金利

最大のメリットは高金利です。同じ預入期間の円定期預金と比較すると、仕組預金の方が高い金利が設定されていることが多いです。

低金利が続いた日本では、「少しでも有利に運用したい」というニーズに応える商品として人気を集めてきました。

2. 満期まで保有すれば元本保証(円仕組預金の場合)

預入期間延長型の円仕組預金(プレーオフなど)は、満期まで保有すれば元本が保証されます。株式や投資信託のように価格が変動することはありません。

「投資はリスクが怖いけれど、定期預金より高い金利が欲しい」という方にとっては、選択肢の一つになりえます。

3. 預金保険の対象(円仕組預金の場合)

円建ての仕組預金は、預金保険制度の対象です。万が一銀行が破綻しても、1金融機関あたり元本1,000万円とその利息が保護されます。

ただし、外貨建ての仕組預金は預金保険の対象外となるので注意が必要です。


仕組預金のリスク・デメリット

仕組預金には、高金利の裏にあるリスクやデメリットがあります。商品を検討する前に、しっかり理解しておきましょう。

1. 中途解約が原則としてできない

仕組預金の最大のデメリットが、原則として中途解約ができないことです。

一般的な定期預金であれば、急にお金が必要になった場合、中途解約すれば資金を引き出せます(金利は下がりますが)。仕組預金は、満期まで資金を引き出せない前提で設計されています。

やむを得ず銀行が中途解約に応じる場合でも、調整金や損害金が発生し、元本割れする可能性が高いです。「元本保証」と書いてある商品でも、それは満期まで保有した場合の話です。

2. 預入期間が自分で選べない(延長型の場合)

預入期間延長型の仕組預金は、最終的な預入期間を銀行が決定します。

たとえば、「1年で満期になるだろう」と思って預けても、銀行の判断で延長され、結果的に10年間預けることになる場合もあります。逆に、「10年間運用して高い利息を受け取りたい」と思っても、1年で満期になってしまうこともあります。

預入期間が延長されるかどうかは、市場金利の状況によって判断されます。一般的に、市場金利が下がった場合は延長されやすく、市場金利が上がった場合は延長されにくい傾向があります。

3. 市場金利が上昇しても乗り換えられない

預入期間中に市場金利が上昇しても、中途解約ができないため、より有利な商品に乗り換えることができません。

たとえば、年0.5%の仕組預金に預けた後、市場金利が上昇して年1.0%の定期預金が登場しても、仕組預金を解約して乗り換えることは難しいのです。金利上昇局面では不利になる可能性があります。

4. 外貨で払い戻されるリスク(為替リンク型の場合)

元本通貨変動型の仕組預金は、為替相場の状況によって払い戻しの通貨が変わります。

円高になった場合、元本が外貨で払い戻され、その外貨を円に戻すと元本割れするリスクがあります。為替手数料もかかるため、表面上の高金利だけでは判断できません。

5. 募集期間が限られている

仕組預金は、多くの銀行で募集形式を採用しています。いつでも申し込めるわけではなく、一定の募集期間内に申し込む必要があります。

募集期間は不定期で、数日間〜数週間程度と短いことが多いです。「預けたい」と思ったタイミングで募集していない場合もあります。

6. 最低預入金額が高めに設定されていることがある

仕組預金は、最低預入金額が10万円、30万円、100万円など、まとまった金額に設定されていることがあります。少額から始めたい方には向いていない場合があります。


仕組預金と定期預金の違いを比較

仕組預金と一般的な定期預金の違いを表で整理してみましょう。

項目仕組預金定期預金
金利高め低め
元本保証満期まで保有すれば保証(円仕組預金)保証あり
中途解約原則不可(解約時は元本割れの可能性大)可能(金利は下がる)
預入期間銀行が決定(延長型の場合)自分で選択
預金保険円仕組預金は対象、外貨仕組預金は対象外対象
申込方法募集期間中のみいつでも
最低預入金額10万円〜(商品による)1,000円〜(銀行による)

仕組預金はどんな人に向いている?

仕組預金の特徴を踏まえると、以下のような方に向いているといえます。

仕組預金が向いている人

  • 長期間(最長10年程度)使う予定のない余裕資金がある

  • 定期預金より高い金利で運用したい

  • 中途解約しなくても済む資金計画が立てられる

  • 預入期間が延長されても困らない

仕組預金が向いていない人

  • 近い将来、資金が必要になる可能性がある

  • 預入期間を自分でコントロールしたい

  • 金利上昇局面で、より有利な商品に乗り換えたい

  • 少額から始めたい

  • 商品の仕組みが理解できない


仕組預金を検討する際の注意点

仕組預金を検討する際は、以下の点を確認しましょう。

1. 商品の仕組みを理解する

仕組預金は商品によって特約の内容が異なります。「どのような条件で預入期間が延長されるのか」「どのような場合に外貨で払い戻されるのか」など、契約前に必ず確認しましょう。

銀行のウェブサイトに掲載されている「契約締結前交付書面」や「重要事項説明書」を読むことをおすすめします。

2. 余裕資金で預け入れる

仕組預金は原則として中途解約ができません。生活費や近い将来使う予定のあるお金ではなく、長期間使う予定のない余裕資金で預け入れましょう。

3. 金利だけで判断しない

表面上の高金利だけで判断せず、リスクとリターンのバランスを考えましょう。為替リンク型の場合は、為替変動によって元本割れする可能性があります。

4. 他の運用方法と比較する

仕組預金以外にも、資産運用の方法はさまざまです。円定期預金、外貨預金、投資信託、NISAなど、自分の目的やリスク許容度に合った方法を比較検討しましょう。


まずは基本的な貯蓄から始めよう

仕組預金は、定期預金より高い金利が期待できる一方で、中途解約ができない、預入期間が選べないなどのデメリットがあります。商品の仕組みをしっかり理解した上で、余裕資金での運用を検討しましょう。

お金の運用方法で迷ったら、専門家に相談してみるのも一つの方法です。Habittoでは、国家資格を持つファイナンシャルプランナーに無料で何度でも相談できます。「仕組預金は自分に合っているのか」「他にどんな運用方法があるのか」など、気軽に聞いてみてください。


「まずはシンプルな預金から始めたい」という方には、条件なしで年利0.6%(税引後0.478%)の金利がつくHabittoの貯蓄口座も選択肢の一つです。中途解約の制限がなく、いつでも自由にお金を引き出せるので、急な出費にも対応できます。

※金利は変動する場合があります。100万円を超える部分は0.3%(税引後0.239%)が適用されます。

※この記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品を推奨するものではありません。仕組預金には元本割れのリスクがあります。投資判断はご自身の責任で行ってください。