失業への備えは万全?雇用保険の手当・手続きと生活費の守り方【2026年版】
失業への備えは万全?雇用保険の手当・手続きと生活費の守り方【2026年版】
「もし突然仕事を失ったら、生活費はどれくらいもつのだろう」
そう考えたことがある方は少なくないはずです。総務省統計局「労働力調査」によると、完全失業者数は近年おおむね190万人前後で推移しており、失業は決して他人事ではありません。
この記事では、雇用保険の基本手当の仕組みや受給条件、2025年に変わった給付制限のルール、そして失業に備えるための家計の整え方をわかりやすく解説します。
この記事のアドバイザー
失業したとき、まず頼れる公的制度とは
仕事を失ったとき、最初に確認したいのが雇用保険の基本手当(いわゆる「失業給付」)です。雇用保険は、会社員として働いている間に保険料を納めることで、離職後の生活を支える給付金を受け取れる公的な仕組みです。
雇用保険に加入している方であれば、一定の条件を満たすことで基本手当を受給できます。ただし、給付を受けるには手続きが必要で、自動的にもらえるわけではありません。まずは制度の概要を理解しておきましょう。
受給資格の基本要件
厚生労働省の案内によると、基本手当を受給するには、原則として離職日以前2年間に被保険者期間が通算12か月以上あることが必要です。ただし、倒産や解雇など会社都合による離職(特定受給資格者)の場合は、離職前1年間に6か月以上の被保険者期間があれば受給資格を取得できます。
自己都合退職と会社都合退職では、受給できるまでの期間や日数が大きく異なります。退職理由によって適用されるルールが変わるため、離職前にしっかり確認しておくことが大切です。
2025年4月に変わった給付制限のルール
雇用保険制度は2025年4月1日に改正され、自己都合退職の場合の給付制限期間が短縮されました。厚生労働省「令和6年雇用保険制度改正(令和7年4月1日施行分)について」によれば、これまで給付制限期間は原則1か月に短縮されました(改正前は原則2か月)。
さらに注目すべき点として、厚生労働省が指定する教育訓練(職業訓練・リスキリング講座など)を離職前1年以内または離職後に受講した場合、給付制限期間が撤廃され、7日間の待機期間後すぐに基本手当を受け取れるようになりました。
スキルアップしながら給付を早める選択肢
この改正は、転職やキャリアチェンジを考えている方にとって大きな変化です。自分のペースで学びながら、給付金を早期に受け取れる可能性があります。職業訓練やリスキリングに興味がある方は、ハローワークで対象講座を確認してみましょう。
基本手当の給付日数と金額のイメージ
ハローワークインターネットサービス(厚生労働省)「基本手当について」によると、所定給付日数は離職時の年齢・被保険者期間・離職理由によって90日〜360日の範囲で決まります。自己都合退職(一般離職者)の場合、被保険者期間に応じて90日・120日・150日のいずれかが適用されます。
計算例①:自己都合退職・被保険者期間5年・月収30万円の場合
基本手当の日額は、離職前6か月の賃金をもとに計算されます。ここでは仮に日額が賃金日額の50〜80%程度(実際は年齢や賃金額によって異なります)と仮定し、月収30万円の方が自己都合退職した場合のイメージを示します。
- 賃金日額の目安:約10,000円(月収30万円÷30日)
- 基本手当の日額(給付率50%と仮定):約5,000円
- 給付日数(被保険者期間5〜10年未満):90日
- 受け取れる総額の目安:約45万円
実際の給付率や計算方法はハローワークで個別に確認が必要です。あくまで参考として捉えてください。
計算例②:会社都合離職・被保険者期間10年・月収35万円の場合
会社が倒産するなど特定受給資格者に該当する場合、給付日数が大幅に増えることがあります。
- 賃金日額の目安:約11,667円(月収35万円÷30日)
- 基本手当の日額(給付率50%と仮定):約5,833円
- 給付日数(年齢・期間によっては180日以上になるケースも):180日
- 受け取れる総額の目安:約104万円
会社都合の場合は給付制限期間もなく、7日間の待機期間後すぐに支給が始まります。離職理由の確認は非常に重要です。
失業中の生活費はどのくらい必要か
失業期間中、毎月の生活費はどのくらいかかるでしょうか。住居費・食費・光熱費・通信費・保険料などを合計すると、単身者でも月15万〜20万円程度が目安になるケースが多いです。
金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査2025年」によると、単身世帯の金融資産保有額の中央値は130万円です。基本手当だけで生活費のすべてをまかなえるとは限らないため、手当を受け取りながらも貯蓄を取り崩さずに済む備えが求められます。
生活防衛資金の目安では、いざというときのための資金をどのくらい確保すべきかを詳しく解説しています。失業への備えを考える際にあわせて読んでみてください。
失業に備えた家計の整え方
失業のリスクに備えるには、日頃から生活費の数か月分を手元に置いておくことが基本です。一般的には生活費の3〜6か月分を目安にすることが多く、転職活動が長引く可能性を考えると6か月分あると安心です。
こうした備えのお金は、すぐに引き出せる流動性が高い口座に置いておくことが大切です。定期預金のように期間が縛られると、急な出費に対応しにくくなります。
金利も意識した口座選びを
生活防衛資金を置く口座を選ぶとき、金利も気にしておきたいポイントです。大手銀行(メガバンク)の普通預金金利は現在年0.3%です。一方、Habittoの貯蓄口座は条件なしで年利0.7%(税引後0.557%、預金額100万円まで)の金利がつきます。メガバンクの普通預金と比べると約2.3倍の金利水準です。
たとえば100万円を1年間預けた場合、税引後の受取利息は以下のようになります。
| 預け先 | 年利 | 税引後利息(概算) |
|---|---|---|
| メガバンク普通預金 | 0.3% | 約2,394円 |
| Habitto貯蓄口座 | 0.7% | 約4,780円 |
毎日使う口座とは別に、Habittoの貯蓄口座を生活防衛資金の置き場として活用するのも選択肢の一つです。
ネット銀行の選び方(初心者)では、ネット銀行を比較するときのポイントを初心者向けにまとめています。口座選びの参考にしてみてください。
雇用保険以外にも知っておきたい支援制度
失業時に利用できる制度は雇用保険だけではありません。状況に応じて、以下のような支援も活用できます。
健康保険の切り替え
会社を辞めると、それまで加入していた健康保険から脱退する必要があります。主な選択肢は「任意継続被保険者制度」(最長2年間、元の健康保険を継続)と「国民健康保険への加入」です。保険料の負担額は個人の収入・家族構成によって異なるため、どちらが有利かを確認することが重要です。
国民年金への切り替えと免除制度
会社員から離職すると、厚生年金から国民年金への切り替えが必要です。失業中で収入がない場合、国民年金保険料の免除・猶予制度を利用できる場合があります。免除を受けると将来の年金額には影響しますが、無収入の時期に保険料を払い続ける負担を軽減できます。
求職者支援制度
雇用保険の受給資格がない方や、受給が終了した後も就職が決まらない方を対象に、職業訓練を受けながら一定の給付金を受け取れる「求職者支援制度」があります。ハローワークで申し込みができ、就業に向けたスキルアップを支援してもらえます。
病気やケガで働けない状態が続く場合は、傷病手当金(健康保険の給付)も確認しておきましょう。休業中の収入をある程度補ってくれる制度です。
退職前後にやるべき手続きのチェックリスト
離職後はさまざまな手続きが集中します。慌てないよう、事前に流れを把握しておきましょう。
退職後すぐに動くべき手続き
1. ハローワークへの求職申し込み:離職票を持参し、求職申し込みと基本手当の受給申請を行います。離職票は会社から受け取るものです。
2. 健康保険の切り替え:任意継続か国民健康保険かを選択し、退職日の翌日から14日以内に手続きします。
3. 国民年金への切り替え:市区町村の窓口で手続きを行います。免除申請も同時にできます。
4. 住民税の支払い確認:会社員時代は給与天引きだった住民税が、退職後は自分で納付する必要があります。
これらの手続きは時間がかかることも多いため、退職が決まったら早めに準備を始めることをおすすめします。
お金の不安は、専門家に相談するのが近道
「雇用保険の手続きはわかったけど、貯蓄や保険の見直しもしたい」「失業後の家計をどう立て直せばいいか相談したい」という方には、ファイナンシャルプランナーへの相談が効果的です。
Habittoのアドバイザーは、国家資格を持つファイナンシャルプランナーに無料で何度でも相談できるサービスです。チャットまたはオンラインセッションで、家計の見直しや貯蓄の考え方についてアドバイスを受けられます。
シングルマザーの生活費・支援制度のように、家族構成や状況によって使える支援は異なります。自分の状況に合った選択肢を一緒に整理したい方は、Habittoのアドバイザー相談を活用してみてください。
まとめ:備えは「制度の知識」と「手元の資金」の両輪で
失業への備えは、雇用保険の仕組みを知ることと、日頃から生活費を確保しておくことの両方が大切です。2025年4月の法改正で自己都合退職の給付制限期間が1か月に短縮され、教育訓練を受ければ制限なしで給付を受け取れるようになりました。制度は変化しているため、最新情報をハローワークや厚生労働省の公式サイトで確認する習慣をつけておきましょう。
一方、給付金だけで生活費のすべてをまかなうのは難しいケースも多いです。金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査2025年」によると、単身世帯の金融資産保有額の中央値は130万円にとどまっています。給付を受けながら貯蓄を守るためにも、生活防衛資金を流動性の高い口座に確保しておくことが重要です。
貯蓄を始めたいけれど、どの口座を選べばいいか迷っている方は、条件なしで年利0.7%の金利がつくHabittoの貯蓄口座も選択肢の一つです。口座開設は最短8分、スマホだけで完結できます。
お金のことで迷ったら、Habittoのアドバイザー相談も気軽にご利用ください。国家資格を持つファイナンシャルプランナーに無料で何度でも、チャットまたはオンラインセッションで相談できます。無理な勧誘は一切ありませんので、気軽に活用してみてください。
※0.7%(税引後0.557%)の金利は預金額100万円まで適用、100万円を超える預金については0.3%(税引後0.239%)の金利が適用されます。表示されている金利は年利です。他の商品・サービスの購入や給振口座指定などの条件を伴わない普通預金として。金利は変動する場合があります。
※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融アドバイスではありません。具体的なご判断はご自身の責任で行ってください。
参考・出典
- 総務省統計局「労働力調査(基本集計)2026年(令和8年)3月分結果の概要」
- 厚生労働省「令和6年雇用保険制度改正(令和7年4月1日施行分)について」
- 厚生労働省「雇用保険 被保険者の皆さまへ ~失業給付(基本手当)の所定給付日数の基礎となる被保険者であった期間について~」
- ハローワークインターネットサービス(厚生労働省)「基本手当について」
- 金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査2025年」
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