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所得税の計算方法【2026年版】税率表・控除額・確定申告まで解説

所得税の計算方法【2026年版】税率表・控除額・確定申告まで解説

「毎月給与から引かれている所得税って、どうやって計算されているんだろう?」

そう感じている方は少なくありません。所得税は年収や控除の金額によって大きく変わり、しかも令和7年度・令和8年度と立て続けに制度改正が行われています。2026年現在、基礎控除や給与所得控除の見直しが実施されており、自分の納税額がどう変わるのか把握しておくことが大切です。

この記事では、所得税の計算方法を税率表・控除額・具体的なシミュレーションを交えながらわかりやすく解説します。確定申告や源泉徴収の仕組みも整理しているので、会社員から個人事業主まで幅広く参考にしていただけます。


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所得税とは?仕組みと基本を確認しよう

所得税は、個人が1年間(1月1日〜12月31日)に得た所得に対して課される国税です。給与収入はもちろん、フリーランスの事業所得、年金、配当、雑所得なども課税対象になります。

所得税の大きな特徴は超過累進課税という仕組みです。国税庁タックスアンサー No.2260「所得税の税率」によると、所得税率は5%から45%の7段階に分かれており、課税所得が高くなるほど、その超過分に高い税率が適用されます。

また、平成25年(2013年)から令和19年(2037年)までの各年分については、所得税と復興特別所得税(基準所得税額の2.1%)を合わせて申告・納付することになっています。この点は確定申告書を作成するうえでも重要なポイントです。


所得税の税率表(速算表)一覧

所得税額は「課税所得金額 × 税率 − 控除額」という速算式で計算できます。以下は国税庁が公表している税率の区分と控除額の表です。

| 課税所得金額 | 税率 | 控除額 |

|---|---|---|

| 195万円以下 | 5% | 0円 |

| 195万円超〜330万円以下 | 10% | 97,500円 |

| 330万円超〜695万円以下 | 20% | 427,500円 |

| 695万円超〜900万円以下 | 23% | 636,000円 |

| 900万円超〜1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |

| 1,800万円超〜4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |

| 4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |

出典:国税庁タックスアンサー No.2260「所得税の税率」(令和7年4月1日現在)

最低税率は5%で、課税所得が195万円以下の方に適用されます。段階的に税率が上がる仕組みなので、「課税所得が1円でも上がると全体に高い税率がかかる」わけではない点を覚えておきましょう。


所得税の計算方法:ステップごとに整理

所得税の計算は、大きく4つのステップで進みます。

ステップ1:給与収入から給与所得を求める

会社員の場合、給与収入から給与所得控除を差し引いた金額が「給与所得」になります。令和7年度税制改正により、給与所得控除の最低保障額は55万円から65万円に引き上げられました(国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」)。

ステップ2:所得控除を差し引いて課税所得を求める

給与所得から、基礎控除・社会保険料控除・扶養控除・配偶者控除などの所得控除を差し引いた金額が「課税所得金額」です。この課税所得の金額が、税率を当てはめる基準になります。

ステップ3:税率表で所得税額を計算する

課税所得金額に上記の速算表を当てはめ、「課税所得 × 税率 − 控除額」で所得税額を算出します。

ステップ4:復興特別所得税を加算する

算出した所得税額(基準所得税額)に2.1%を乗じた復興特別所得税を加えた合計が、実際の納税額になります。


具体的な計算例:年収400万円・年収600万円のケース

実際の計算方法をシミュレーションで確認しましょう。ここでは令和7年度改正後の控除額を使用します。

計算例①:年収400万円の会社員(扶養なし)

| 項目 | 金額 |

|---|---|

| 給与収入 | 400万円 |

| 給与所得控除(改正後) | 124万円 |

| 給与所得 | 276万円 |

| 基礎控除(改正後・合計所得132万円超336万円以下) | 88万円 |

| 社会保険料控除(概算) | 57万円 |

| 課税所得金額 | 131万円 |

| 所得税額(131万円 × 5%) | 65,500円 |

| 復興特別所得税(65,500円 × 2.1%) | 1,375円 |

| 合計納税額(1,000円未満切り捨て) | 約66,000円 |

※社会保険料控除は概算です。実際の金額は各自の加入状況によって異なります。

計算例②:年収600万円の会社員(扶養なし)

| 項目 | 金額 |

|---|---|

| 給与収入 | 600万円 |

| 給与所得控除 | 164万円 |

| 給与所得 | 436万円 |

| 基礎控除(改正後・合計所得336万円超489万円以下) | 68万円 |

| 社会保険料控除(概算) | 85万円 |

| 課税所得金額 | 283万円 |

| 所得税額(283万円 × 10% − 97,500円) | 185,500円 |

| 復興特別所得税(185,500円 × 2.1%) | 3,895円 |

| 合計納税額(1,000円未満切り捨て) | 約189,000円 |

※給与所得控除額は概算です。実際は国税庁の計算式に基づきます。

課税所得の金額が変わると適用される税率の区分も変わるため、控除をしっかり活用することが節税の基本です。


2026年に知っておきたい:基礎控除・給与所得控除の改正ポイント

令和7年度改正:基礎控除が大幅に引き上げ

国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」によると、令和7年分以後の所得税から基礎控除額が次のように変わりました。

| 合計所得金額 | 改正前 | 改正後 |

|---|---|---|

| 132万円以下 | 48万円 | 95万円 |

| 132万円超〜336万円以下 | 48万円 | 88万円 |

| 336万円超〜489万円以下 | 48万円 | 68万円 |

| 489万円超〜655万円以下 | 48万円 | 63万円 |

| 655万円超〜2,350万円以下 | 48万円 | 58万円 |

また、給与所得控除の最低保障額も55万円から65万円に引き上げられています。これにより、多くの給与所得者の課税所得が減り、所得税の負担が軽減されます。

令和8年度改正大綱:さらなる引き上げと物価連動の仕組み

財務省「令和8年度税制改正の大綱」(令和7年12月26日閣議決定)では、物価高への対応として基礎控除の本則をさらに4万円引き上げ(合計所得金額2,350万円以下の個人は62万円)、給与所得控除の最低保障額を65万円から69万円に引き上げる措置が盛り込まれました。

さらに令和8・9年分の時限特例として給与所得控除の最低保障額をさらに5万円引き上げて74万円とし、課税最低限を178万円まで引き上げる内容も含まれています。

加えて、基礎控除の本則について物価上昇に連動して引き上げる恒久的な仕組みも創設されました。直近2年間の消費者物価指数(総合)の上昇率を乗じて調整する制度で、物価が上がっても実質的な税負担が増えにくい構造になります。


復興特別所得税と防衛特別所得税:2027年以降の変化

復興特別所得税とは

国税庁タックスアンサー No.2260によると、平成25年から令和19年(2037年)までの各年分については、所得税と復興特別所得税(基準所得税額の2.1%)を合わせて申告・納付します。確定申告書を作成する際は、この特別税も忘れずに計上する必要があります。

令和8年度改正大綱:防衛特別所得税の創設

財務省「令和8年度税制改正の大綱」によると、令和9年(2027年)1月1日以後の所得から防衛特別所得税(仮称)が創設されます。基準所得税額に対して税率1%が課されますが、同時に復興特別所得税の税率が1%引き下げられて1.1%になるため、当面の年間納税額は変わりません。

ただし、復興特別所得税の課税期間が令和19年から令和29年まで10年間延長される点は注意が必要です。長期的な財務計画を立てる際には、この延長を念頭に置いておきましょう。


源泉徴収と確定申告:会社員と個人事業主の違い

会社員の場合:源泉徴収で自動調整

会社員は毎月の給与から所得税が源泉徴収されます。国税庁「令和8年分 源泉徴収税額表」は令和7年度税制改正による基礎控除の見直し等に伴い改正されており、令和8年分から適用されます。年末調整によって1年間の所得税が精算されるため、多くの会社員は確定申告が不要です。

ただし、副業収入が年間20万円を超える場合や、医療費控除・住宅ローン控除などを受ける場合は確定申告が必要になります。確定申告のやり方については、確定申告のやり方2026で詳しく解説しています。

個人事業主の場合:自分で計算・申告

個人事業主は源泉徴収による自動調整がないため、毎年2月16日〜3月15日の確定申告期間中に自ら申告書を作成・提出し、税務署に納税します。青色申告を選択すると最大65万円の特別控除が受けられるなど、節税メリットが大きくなります。青色申告の詳細は、青色申告の基礎知識(個人事業主)をご参照ください。


所得控除をフル活用して課税所得を減らそう

所得税の計算において、課税所得の金額を下げることが節税の基本です。利用できる主な所得控除を確認しましょう。

| 控除の種類 | 概要 |

|---|---|

| 基礎控除 | 全員が適用できる控除(令和7年分以後は最大95万円) |

| 給与所得控除 | 給与収入に応じて控除(最低保障額65万円) |

| 社会保険料控除 | 健康保険・年金などの保険料全額 |

| 扶養控除 | 扶養する親族がいる場合に適用 |

| 配偶者控除・配偶者特別控除 | 配偶者の所得金額に応じて適用 |

| 医療費控除 | 一定額を超える医療費が対象 |

| 生命保険料控除 | 生命保険・介護医療保険・個人年金の保険料 |

| iDeCo(小規模企業共済等掛金控除) | 掛金全額が所得控除の対象 |

なお、令和8年度税制改正大綱では、同一生計配偶者および扶養親族の合計所得金額要件が58万円以下から62万円以下に、勤労学生の合計所得金額要件が85万円以下から89万円以下に引き上げられました(財務省「令和8年度税制改正の大綱」)。


預金利息にかかる税金も把握しておこう

所得税は給与だけでなく、預金の利息にも関係します。普通預金や定期預金の利息には、所得税・復興特別所得税・住民税を合わせた約20.315%が源泉徴収されます。預金利息の税金の計算については、預金利息の税金・計算でも詳しく解説しています。

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よくある質問

Q. 所得税の計算に使う「課税所得」と「所得金額」は違うのですか?

「所得金額」は収入から必要経費や給与所得控除を差し引いた金額です。「課税所得金額」はさらに基礎控除・社会保険料控除などの所得控除を差し引いた後の金額で、税率を当てはめる基準になります。

Q. 令和7年度の基礎控除改正はいつから適用されますか?

国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」によると、原則として令和7年12月1日に施行され、令和7年分以後の所得税について適用されます。令和7年11月までの源泉徴収事務には変更はありません。

Q. 復興特別所得税はいつまで続きますか?

令和8年度税制改正大綱によると、復興特別所得税の課税期間は令和29年(2047年)まで10年間延長されることが決定しています。また、令和9年(2027年)1月1日以後は防衛特別所得税(仮称)が新設され、復興特別所得税の税率が1%引き下げられます。

Q. 確定申告書の作成は難しいですか?

国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使えば、画面の案内に沿って金額を入力するだけで申告書を作成できます。所得控除の情報を事前に整理しておくと、スムーズに進められます。


まとめ:制度改正を把握して、賢く納税・節税を

所得税の計算は「給与収入 → 所得控除を差し引く → 課税所得に税率を適用 → 復興特別所得税を加算」という流れで進みます。令和7年度・令和8年度と続く制度改正により、基礎控除・給与所得控除の金額が大きく変わっています。

特に2026年以降は、物価連動で基礎控除が自動調整される恒久的な仕組みも始まります。毎年の税制改正情報を確認しながら、利用できる控除をフル活用することが、家計の税負担を適正に管理するうえで重要です。

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※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融アドバイスではありません。具体的なご判断はご自身の責任で行ってください。


参考・出典

- 国税庁タックスアンサー No.2260「所得税の税率」(令和7年4月1日現在)

- 国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」(令和7年5月30日公表)

- 国税庁「令和8年分 源泉徴収税額表」(令和7年8月公表)

- 財務省「令和8年度税制改正の大綱」(令和7年12月26日閣議決定)

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