投資信託のリスクとは?種類とリターンの関係をわかりやすく解説
投資信託のリスクとは?種類・リスクとリターンの関係・資産運用の基本知識をわかりやすく解説
「投資信託を始めたいけど、リスクが怖い」「リスクって具体的にどんなもの?」と感じている方は多いのではないでしょうか。
投資信託は少額から分散投資ができる金融商品ですが、預金とは異なりリスクがあります。ただし、投資の世界でいう「リスク」は「危険」という意味ではありません。リスクの種類や仕組みを正しく理解しておくことで、自分に合った資産運用を選べるようになります。
この記事では、投資信託のリスクの種類、リスクとリターンの関係、そしてリスクを抑えるための方法について、投資初心者の方にもわかりやすく解説します。
この記事のアドバイザー
記事監修アドバイザー認定済み髙山 千愛美(たかやま ちあみ)2,000件以上のライフプラン相談を通じて、お客様の描く未来の実現をサポートしてきました。『お金の貯め方・増やし方・守り方・使い方』を一緒にひとつずつ、考えてみませんか💡1級ファイナンシャル・プランニング技能士証券外務員第一種宅地建物取引士得意分野: 資産運用・住宅ローン
投資スタイル: 長期積立分散を意識したインデックス投資/株主優待
投資信託におけるリスクの意味を理解しよう
まず知っておきたいのが、投資の世界で使われる「リスク」の意味です。
日常会話では、リスクは「危険」や「損をする可能性」という意味で使われることが多いですよね。ですが、資産運用の世界では、リスクは価格の振れ幅(変動の大きさ)のことを指します。
たとえば、ある金融商品の価格が1年間で+20%から−15%まで動いたとします。この値動きの幅が「リスク」です。価格の振れ幅が大きければ「リスクが大きい」、小さければ「リスクが小さい」と表現されます。
投資信託の値段は「基準価額」と呼ばれ、組み入れている株式や債券の価格変動に応じて毎日変動します。この基準価額の変動こそが、投資信託のリスクです。
つまり、リスクがあるということは、値上がりする可能性も、値下がりする可能性もあるということ。リスクは資産運用における収益の源泉でもあります。
リスクとリターンの関係を理解する
投資信託を含む金融商品を選ぶ上で、リスクとリターンの関係を理解することはとても大切です。
リターンとは、投資から得られる収益のことです。そしてリスクとリターンには「正の相関関係」があります。一般的に、リスクが大きい投資対象ほど期待できるリターンも大きく、リスクが小さい投資対象ほど期待できるリターンも小さくなる傾向があります。
資産ごとのリスクとリターンのイメージ
| 資産の種類 | リスク | 期待リターン |
|---|---|---|
| 預金 | 小さい | 低い |
| 国内債券 | やや小さい | やや低い |
| 外国債券 | 中程度 | 中程度 |
| 国内株式 | やや大きい | やや高い |
| 外国株式 | 大きい | 高い |
預金は元本が保証されているため、リスクはほとんどありません。その分リターンも限定的です。たとえば、Habittoの貯蓄口座は年利0.6%(100万円まで、税引後0.478%)で、条件なしで利用できます。100万円を1年間預けた場合、約6,000円(税引後約4,780円)の利息がつきます。リスクをとらずに確実にお金を育てたい方にとっては、高金利の預金も有力な選択肢です。
※0.6%(税引後0.478%)の金利は預金額100万円まで適用、100万円を超える預金については0.3%(税引後0.239%)の金利が適用されます。金利は変動する場合があります。
一方、株式を投資対象とするファンドはリスクが大きいですが、長期的には預金金利を大きく上回るリターンが期待できる可能性があります。
大切なのは、「リスクが小さい=良い商品」「リスクが大きい=悪い商品」ではないということ。自分の投資目的や期間、リスクへの許容度に応じて、適切なバランスを見つけることが資産運用の基本です。
投資信託のリスクの種類
投資信託には、投資対象によってさまざまな種類のリスクがあります。自分が購入しようとしているファンドにどのようなリスクがあるのかを事前に理解しておくことで、値動きのイメージがつかみやすくなります。
1. 価格変動リスク
投資信託が組み入れている株式や債券の価格が変動するリスクです。投資信託のリスクの中で最も基本的なものです。
株価は、企業の業績、景気動向、国内外の政治・経済情勢など、さまざまな要因の影響を受けて日々変動します。たとえば、企業の業績が好調であれば株価は上昇する傾向がありますが、景気後退や政治的な不安定さが生じると、市場全体の株価が大きく下落することもあります。
債券の価格も、金利や発行体の信用状況などによって変動します。
価格変動リスクは、投資対象となる資産の種類によって大きさが異なります。一般的に、株式のほうが債券よりも価格変動リスクが大きいとされています。
2. 為替変動リスク
外国の株式や債券に投資する投資信託に伴うリスクです。外国通貨建ての資産を保有する場合、為替レートが変動することで、円換算した資産の価値が変わります。
たとえば、購入時に1ドル=150円だった為替が、1ドル=130円の円高になった場合、外国通貨で保有している資産の円換算額は目減りします。逆に、1ドル=170円の円安になれば、円換算額は増えます。
外国株式や外国債券に投資するファンドには基本的に為替変動リスクがあります。為替ヘッジ付きの投資信託を選ぶことで、この為替リスクの影響を抑えることもできますが、ヘッジコストがかかる点も理解しておきましょう。
3. 信用リスク
株式や債券を発行している企業や国が、経営不振や財政難により、利息の支払いや元本の返済ができなくなる可能性のことです。デフォルトリスクとも呼ばれます。
たとえば、ある企業が発行した社債に投資している投資信託の場合、その企業が倒産すれば債券の価値はゼロになることもあります。実際に倒産しなくても、信用力が低下すれば債券や株式の価格は下落します。
発行体の信用力は、格付機関によって評価されています。格付けが高い会社や国ほど信用リスクは低く、格付けが低い会社や国ほど信用リスクは高いと判断されます。投資信託の運用会社は、銘柄を選ぶ際にこうした信用力も慎重にチェックしています。
4. 金利変動リスク
金利の変動によって、債券の価格が変わるリスクです。金利と債券の価格は、一般的に逆方向に動く関係にあります。
金利が上昇すると、新たに発行される債券の利回りが高くなるため、既に発行されている低い利回りの債券は相対的に魅力が薄れ、価格が下落します。逆に、金利が下がると、既発の債券の価値が上がります。
日本では2024年以降、日銀の金融政策転換に伴い金利が上昇傾向にあります。債券を多く組み入れた投資信託を保有している方は、金利変動リスクを意識しておくことが大切です。
満期までの期間が長い債券ほど、金利変動の影響を大きく受ける傾向があります。
5. カントリーリスク
投資対象となる国や地域の政治情勢・経済状況の変化により、金融市場が混乱し、資産の価値が変動するリスクです。
先進国と比べて、新興国は政治や経済の社会基盤がぜい弱なことが多く、カントリーリスクが大きくなる傾向があります。新興国の株式や債券に投資するファンドを購入する際は、対象国の情勢にも注意しておきましょう。
6. 流動性リスク
市場規模が小さかったり取引量が少なかったりする場合に、希望する価格で売買できなくなるリスクです。
一般的に、先進国の大型株は流動性が高く、新興国の小型株などは流動性が低い傾向があります。流動性が低い資産に投資する金融商品は、換金時に不利な価格での取引になる可能性があることを知っておきましょう。
投資対象別のリスクの特徴を理解する
投資信託はさまざまな種類の資産に投資しますが、投資対象によってリスクの組み合わせが異なります。ここでは、代表的な投資対象ごとにどのようなリスクがあるかを整理します。
| 投資対象 | 価格変動リスク | 為替リスク | 信用リスク | 金利リスク |
|---|---|---|---|---|
| 国内株式 | 大きい | − | あり | 小さい |
| 外国株式 | 大きい | 大きい | あり | 小さい |
| 国内債券 | 小さい | − | あり | 大きい |
| 外国債券 | 小さい | 大きい | あり | 大きい |
| REIT | 中程度 | 外国REITはあり | あり | 中程度 |
自分が購入しようとしている投資信託がどの資産に投資しているかは、目論見書(交付目論見書)で確認できます。証券会社や銀行の窓口でも説明を受けられますし、運用報告書では監査法人による監査結果も記載されています。購入前には必ず目を通して、リスクの種類と大きさを理解しておきましょう。
リスクを抑える3つの方法
投資信託にはリスクがつきものですが、運用の工夫によってリスクを抑える方法があります。資産運用の基本知識として、以下の3つを覚えておきましょう。
方法1:分散投資
分散投資とは、複数の異なる金融商品や資産に投資を分けることで、一つの投資対象の値下がりによる影響を軽減する方法です。
たとえば、国内株式だけに投資するよりも、国内株式・外国株式・国内債券・外国債券に分けて投資するほうが、全体としてのリスク(価格の振れ幅)は小さくなる傾向があります。ある資産が値下がりしても、別の資産が値上がりすることでカバーできるためです。
投資信託は、そもそも1つのファンドで多数の銘柄に投資しているため、個別株を買うよりも分散投資の効果が得られやすい金融商品です。さらにバランス型ファンドを選べば、株式や債券など複数の資産に自動的に分散投資できます。
方法2:長期投資
資産運用では、投資期間が長くなるほど、短期的な価格変動リスクの影響が薄まり、リターンが安定する傾向があります。
短期間の投資では、たまたまマーケットが下落していたタイミングと重なり、大きな損失が出ることもあります。ですが、5年、10年、20年と長い期間保有し続けることで、マイナスの年があってもプラスの年と補い合い、年あたりのリターンの振れ幅が小さくなっていきます。
投資信託は長期保有を前提に運用されている金融商品です。短期的な値動きに一喜一憂せず、じっくり時間をかけてお金を育てる意識が大切です。
方法3:時間分散(積立投資)
時間分散とは、一度にまとめて購入するのではなく、毎月など定期的に一定金額ずつ購入する方法です。「ドルコスト平均法」とも呼ばれます。
この方法では、価格が高いときには少ない口数を、価格が安いときには多い口数を購入することになります。結果として、平均購入単価が安定し、高値づかみのリスクを軽減できます。
NISAのつみたて投資枠は、まさにこの積立投資の仕組みを活用した制度です。年間120万円まで非課税で投資でき、金融庁が認めた低コストの投資信託から選べるため、初心者の方に適しています。
リスクを理解した上で、自分に合った資産運用を選ぼう
投資信託のリスクを理解したところで、「自分にはどのくらいのリスクが合っているのか」を考えることが大切です。これをリスク許容度と言います。
リスク許容度は、年齢、収入、資産状況、投資の目的、投資期間などによって人それぞれ異なります。たとえば、20代で投資期間が長い方は、多少のリスクをとっても長期で回復する時間があります。一方、退職間近の方は、リスクを抑えた運用が適しているかもしれません。
自分のリスク許容度に合った資産配分の一例:
リスクを抑えたい方 は、預金をベースにしつつ、国内債券型ファンドなどリスクの小さい金融商品を少しずつ取り入れる方法が考えられます。まずは元本が保証された預金で資産を守りながら、余裕資金の一部で投資を始めるのが安心です。
バランスよく運用したい方 は、株式と債券を組み合わせたバランス型ファンドが選択肢になります。1つのファンドで複数の資産に分散投資でき、リスクとリターンのバランスを自動的に調整してくれます。
積極的にリターンを狙いたい方 は、全世界株式や外国株式のインデックスファンドを中心に、長期の積立投資で運用するスタイルが合っているかもしれません。リスクは大きいですが、長期的には高いリターンが期待できる可能性があります。
どの方法が自分に合っているかは、収入や生活状況、将来の目標によって変わります。「自分の場合はどうすればいいの?」と迷ったときは、プロに相談してみるのも一つの方法です。Habittoのアドバイザーサービスでは、国家資格を持つファイナンシャルプランナーに無料で何度でも相談できます。チャットやオンラインセッションで気軽に話せるので、「リスク許容度の考え方がわからない」「NISAで何を選べばいい?」といった質問でも安心です。
よくある質問
Q. 投資信託はリスクがあるのに、なぜ人気があるのですか?
投資信託は少額から分散投資ができ、運用を専門家に任せられる金融商品です。リスクはありますが、長期・分散・積立といった方法でリスクを抑えながら、預金金利を上回るリターンを目指せる可能性があります。NISAの非課税枠を活用すれば、運用益に税金がかからないメリットもあります。
Q. 投資信託で元本割れする可能性はどのくらいですか?
短期的には元本割れする可能性は十分にあります。ただし、全世界株式のインデックスファンドを20年以上保有した場合、過去のデータでは元本割れのリスクがかなり低減されたという実績があります。投資期間が長いほど、リスクは平準化される傾向にあります。
Q. リスクをとりたくない場合はどうすればいいですか?
元本保証のある銀行預金は、リスクを避けたい方にとって堅実な選択肢です。Habittoの貯蓄口座は年利0.6%(100万円まで、条件なし)で、元本が保証された状態でお金を育てることができます。銀行預金でまず安心できる土台を作り、余裕資金で投資信託を始めるという方法もあります。
投資信託のリスクは、正しく理解すれば怖いものではありません。リスクの種類を知り、分散投資・長期投資・積立投資を組み合わせることで、リスクを抑えながら資産運用を続けることができます。
「リスクについてもっと詳しく知りたい」「自分に合った運用方法を見つけたい」という方は、Habittoの無料アドバイザーサービスを活用してみてください。国家資格を持つファイナンシャルプランナーに、チャットやオンラインセッションで何度でも相談できます。無理な勧誘は一切ありませんので、お金のことで迷ったら気軽に話してみてくださいね。
※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融アドバイスではありません。具体的なご判断はご自身の責任で行ってください。
※投資にはリスクが伴います。詳細は各商品の説明書をご確認ください。
※0.6%(税引後0.478%)の金利は預金額100万円まで適用、100万円を超える預金については0.3%(税引後0.239%)の金利が適用されます。表示されている金利は年利です。他の商品・サービスの購入や給振口座指定などの条件を伴わない普通預金として。金利は変動する場合があります。