全世界株式オールカントリー投資信託とは?リスク・リターン・NISA活用法【2026年版】
全世界株式オールカントリー投資信託の基礎知識|初心者が知っておきたいリスク・リターン・NISA活用法【2026年版】
「オールカントリーって名前はよく聞くけど、実際どんな投資信託なの?」
新NISAが2024年1月に始まって以来、投資信託への関心は急速に高まっています。金融庁の調査によると、新NISA開始後の2024年1〜3月期だけで約600万口座が新規開設されるなど、少額投資非課税制度の普及が急速に進んでいます。一方で、「何を買えばいいかわからない」「オールカントリーとは何か」と迷っている方も少なくありません。
この記事では、全世界株式オールカントリー型投資信託の仕組みやリスク・リターンの特徴、NISA口座での活用方法を、初心者にもわかりやすく解説します。
この記事のアドバイザー
オールカントリーとはどんな投資信託か
「オールカントリー」とは、全世界の株式市場に幅広く分散投資するタイプの投資信託の総称です。正式には「全世界株式オールカントリー型ファンド」などと呼ばれ、特定の国や地域に偏らず、先進国から新興国まで数十カ国の株式をまとめて保有できる点が特徴です。
代表的な指数としてMSCI ACWIがあり、多くのオールカントリー型ファンドはこの指数に連動することを目指しています。時価総額加重型の仕組みのため、現在は米国株の比率が50%超を占め、米国市場の動向がパフォーマンスに大きく影響します。
一本のファンドを購入するだけで世界中の株式に分散投資できるため、投資初心者から経験者まで幅広い層に選ばれています。少額から始められる点も、NISAのつみたて投資枠との相性が良い理由の一つです。
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)とは
オールカントリー型の中でも特に知名度が高いのが、三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」(愛称:オルカン)です。slim全世界株式オールとも呼ばれ、低コストのインデックスファンドとして多くの投資家に利用されています。
slim全世界株式オールシリーズの特徴は、業界最低水準の運用コストを目指すという方針です。信託報酬(運用管理費用)が低く抑えられており、長期投資において積み重なるコストの差が最終的なリターンに影響することを考えると、この点は重要な判断材料になります。
目論見書や運用レポートは運用会社のページで公開されており、基準価額の推移や純資産総額などのデータを確認することができます。投資を検討する際は、必ず最新の投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
基準価額・純資産総額の見方
投資信託を選ぶ際に確認したい主な情報として、基準価額と純資産総額があります。基準価額とは、ファンドの1口あたりの価格のことで、毎営業日に計算・表示されます。
純資産総額は、そのファンドに集まっている資金の総額を示します。純資産が大きいほど、安定した運用が期待しやすく、繰上償還(早期終了)のリスクが低いとされています。投資家が多く集まっているファンドは、市場での取引も活発になりやすい傾向があります。
たとえば、フィデリティ投信が提供する「フィデリティ・オールカントリー・割安好配当株ファンド(年4回決算)」(愛称:オールカントリー・インカム・ハンター)は、2026年9月17日よりNISA成長投資枠の対象となる届出が完了しています。同ファンドの基準価額は14,091円、純資産総額は64.3億円です(フィデリティ投信株式会社「NISA成長投資枠の対象ファンドとしての届出完了のお知らせ」、2026年6月)。チャートや過去の実績データは証券会社や運用会社の公式ページで掲載されています。
オールカントリー型ファンドのリスクとリターン
リターンの特徴
全世界株式オールカントリー型の投資信託は、長期的には世界経済の成長に連動したリターンが期待できます。ただし、過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。短期的には株価の変動により、投資元本を下回ることもあります。
たとえば、世界株式と金を組み合わせた「明治安田ゴールド/オール・カントリー株式戦略ファンド」(愛称:ゴルカン、2024年12月設定)の1年リターンは+16.12%という実績がありますが(日本経済新聞「明治安田ゴールド/オール・カントリー株式戦略ファンド」ファンド詳細、2026年5月)、これは特定の期間における数値であり、今後も同様のリターンが続くという保証はありません。
主なリスクの説明
オールカントリー型ファンドが持つ主なリスクを整理すると、以下の通りです。
- 価格変動リスク:株価の下落により基準価額が下がる可能性があります
- 為替リスク:海外資産への投資のため、円高になると円換算での評価額が減少します
- 集中リスク:米国株の比率が高いため、米国市場の動向に影響を受けやすい面があります
- カントリーリスク:特定の国や地域の政治・経済情勢の変化が影響することがあります
為替の動きは特に注意が必要です。円安局面では海外資産の評価額が上がりますが、円高に転じると逆の効果が生じます。分散投資によってリスクを一定程度抑えることはできますが、リスクをゼロにすることはできません。
NISAでオールカントリー型投資信託を活用する方法
新NISAの非課税枠を確認する
2024年1月に始まった新NISAでは、つみたて投資枠(年120万円)と成長投資枠(年240万円)を合わせて年間最大360万円まで非課税で投資できます。生涯非課税保有限度額は1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円)です(金融庁「NISAとは?」)。
通常、投資で得た利益には約20.315%の税金がかかりますが、NISA口座内では非課税となります。長期投資においてこの差は大きく、たとえば年間120万円をつみたて投資枠で積み立てた場合、非課税のメリットを最大限に活かせます。
計算例①:NISA口座でのつみたて投資
毎月3万円(年間36万円)をオールカントリー型投資信託に積み立てた場合を考えてみます。
仮に年平均リターンが5%だとすると、10年後の評価額は約465万円になる計算です(元本360万円+運用益約105万円)。通常口座であれば運用益105万円に対して約21万円の税金がかかりますが、NISA口座ならこの税金が0円になります。
将来の実際のリターンを保証することはできませんが、非課税という制度上のメリットは確実に受けられます。
計算例②:分配金への課税の違い
分配金が年間3万円発生した場合、通常口座では約20.315%が課税されるため、手取りは約2万3,900円になります。NISA口座内であれば3万円がそのまま手元に残ります。長期間の積み立てでは、この差が積み重なっていきます。
新NISAの始め方を初心者向けに解説|口座開設から積立設定まで【2026年】では、口座開設から積立設定までの手順を詳しく説明しています。
オールカントリーとほかのファンドの比較
全世界株式オールカントリー型と、よく比較される投資信託の特徴を整理します。
| ファンドタイプ | 投資対象 | 分散度 | 為替リスク |
|---|---|---|---|
| 全世界株式(オールカントリー型) | 先進国+新興国の全世界株式 | 高い | あり |
| 先進国株式型 | 先進国株式のみ | 中程度 | あり |
| 日本株式型 | 日本株式のみ | 低い | なし(円建て) |
| バランス型 | 株式+債券+その他 | 高い | 商品による |
一般に、分散度が高いほど特定の市場や国のリスクを抑えやすくなります。ただし、どのファンドが「正解」かは個人の投資目的・期間・リスク許容度によって異なります。
NISAとiDeCoの違いや使い分けについては、NISAとiDeCoの違いは?特徴とメリットを比較し目的別の選び方を解説も参考にしてみてください。
投資を始める前に生活防衛資金の置き場所を考える
投資信託を始める前に、まず確認しておきたいのが「生活防衛資金」の確保です。一般的に、生活費の3〜6カ月分は、すぐに引き出せる安全な場所に置いておくことが推奨されています。
この生活防衛資金や、投資に回す前の待機資金の置き場所として、金利の高い普通預金口座を活用することは、誰でもできる現実的な資産防衛の第一歩です。
たとえば大手銀行の普通預金金利は現在年0.3%ですが、Habittoの貯蓄口座(普通預金)は条件なしで年0.7%(税引後0.557%、預金額100万円まで)の金利が適用されます。これはメガバンクの普通預金金利の約2.3倍にあたります。
具体的な金利差の計算例
100万円を1年間預けた場合の税引後利息を比較してみます。
| 預け先 | 金利(年) | 税引後利息(1年) |
|---|---|---|
| 大手銀行(普通預金) | 0.3% | 約2,390円 |
| Habittoの貯蓄口座 | 0.6%(税引後0.478%) | 約4,780円 |
差額は約2,390円。少額に見えますが、投資信託の運用と並行して、置いておくだけで利息が積み重なっていきます。Habittoの貯蓄口座は口座開設の条件もなく、最短8分・スマホだけで開設できます。
投資を始める前の資金の置き場所として、Habittoの貯蓄口座も選択肢の一つです。
よくある質問
Q. オールカントリー型投資信託はNISAのつみたて投資枠で購入できますか?
多くのオールカントリー型インデックスファンドは、NISAのつみたて投資枠の対象となっています。ただし、すべてのファンドが対象というわけではなく、成長投資枠のみ対象のファンドもあります。購入前に証券会社や運用会社の情報を確認することが大切です。
Q. 分配金はどう扱われますか?
投資信託の分配金は、ファンドの決算時に支払われる場合があります。NISA口座内では分配金も非課税になります。ただし、分配金が支払われると基準価額がその分下がる仕組みのため、長期的な資産形成を目的とする場合は分配金を再投資するタイプのファンドを選ぶ方法もあります。
Q. 投資信託の目論見書はどこで確認できますか?
目論見書(投資信託説明書)は、各運用会社のウェブサイトや、取引する証券会社のページで掲載・提供されています。ファンドのリスク、コスト、運用方針などが詳しく記載されているため、投資前に必ず確認することをおすすめします。
Q. 投資信託を始めるにあたって、何から考えればいいですか?
まず「いつまでに、いくらのお金が必要か」という目標を明確にすることが出発点です。その上で、リスク許容度や投資期間に合ったファンドを選ぶことが大切です。一人で判断が難しいと感じたら、専門家への相談も有効な方法です。
まとめ:投資信託は「どこに置くか」の視点も大切
全世界株式オールカントリー型の投資信託は、一本で世界中の株式に分散投資できる、初心者にも取り組みやすい選択肢です。新NISAの非課税枠を活用することで、長期的な資産形成においてより多くのリターンを手元に残せる可能性があります。
ただし、投資には価格変動リスクや為替リスクが伴い、元本割れの可能性もあります。過去の実績は将来の成果を保証しません。投資を始める前に、生活防衛資金をしっかり確保した上で、自分のリスク許容度と投資目的を整理することが重要です。
また、「投資に回す資金」と「すぐ使える安全な資金」を分けて管理することも、長期的な資産形成の基本です。iDeCoとの比較や節税効果については、iDeCoの節税効果をシミュレーション|3つのメリットと控除額【2026年版】も参考になります。
投資信託の選び方や資産配分に迷ったら、Habittoのアドバイザー相談も気軽にご利用ください。国家資格を持つファイナンシャルプランナーに無料で何度でも、チャットまたはオンラインセッションで相談できます。無理な勧誘は一切ありませんので、気軽に活用してみてください。
また、投資を始める前後の待機資金・生活防衛資金の置き場所として、条件なしで年利0.7%の金利がつくHabittoの貯蓄口座も選択肢の一つです。口座開設は最短8分、スマホだけで完結できます。
参考・出典
- 金融庁「NISAとは?」(2024年)
- 金融庁「資産運用立国に関する政策」(2024年)
- 金融庁「NISA口座の利用状況調査」(2024年3月)
- フィデリティ投信株式会社「NISA成長投資枠の対象ファンドとしての届出完了のお知らせ」(2026年6月)
- 日本経済新聞「明治安田ゴールド/オール・カントリー株式戦略ファンド」ファンド詳細(2026年5月)
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和6年)」(2024年)
※0.7%(税引後0.557%)の金利は預金額100万円まで適用、100万円を超える預金については0.3%(税引後0.239%)の金利が適用されます。表示されている金利は年利です。他の商品・サービスの購入や給振口座指定などの条件を伴わない普通預金として。金利は変動する場合があります。
※投資にはリスクが伴います。投資に関する最終的な判断はご自身の責任で行ってください。
※この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金融アドバイスではありません。具体的なご判断はご自身の責任で行ってください。
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